小規模多機能型居宅介護の加算一覧|取得で月収入が変わる主な加算と要件

小規模多機能型居宅介護で算定できる主な加算は、認知症加算・看護職員配置加算・サービス提供体制強化加算など10種類以上あります。基本報酬(月額制)に上乗せされる形で算定でき、取得要件を満たした加算を積み上げることが経営安定の鍵です。認知症加算(Ⅰ)(Ⅱ)と看護職員配置加算は単価が高く、算定できれば月の収入が大きく改善します。

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利用者単位の主な加算一覧(2024年度)

利用者1人ごとに毎月加算されるタイプです。対象利用者数が多いほど収入が増えます。

加算名 単位(月額・人単位) 主な要件
認知症加算(Ⅰ) 900単位/月・人 認知症日常生活自立度Ⅱ以上の受入+認知症専門研修修了者を配置
認知症加算(Ⅱ) 700単位/月・人 認知症日常生活自立度Ⅱ以上の受入(研修要件なし)
若年性認知症利用者受入加算 800単位/月・人 若年性認知症と診断された方を受け入れた場合
サービス提供体制強化加算(Ⅰ) 1,000単位/月・人 介護福祉士60%以上、または勤続10年以上25%以上
サービス提供体制強化加算(Ⅱ) 750単位/月・人 介護福祉士50%以上
サービス提供体制強化加算(Ⅲ) 640単位/月・人 介護福祉士40%以上、または勤続7年以上30%以上
特別管理加算(Ⅰ) 500単位/月・人 在宅酸素・人工肛門・鼻腔内吸引等の重症者
特別管理加算(Ⅱ) 250単位/月・人 喀痰吸引等が必要な状態(訪問看護との連携時)
ターミナルケア加算 2,000単位(死亡月) 看取りを実施した月に1回算定

出典:厚生労働省「2024年度介護報酬改定における改定事項について」

事業所単位の主な加算一覧(2024年度)

事業所全体で算定されるタイプです。利用者数に関係なく事業所として一定額が加算されます。

加算名 単位 主な要件
看護職員配置加算(Ⅰ) 月額12,000単位(事業所) 常勤の看護師を専従配置(訪問看護との連携不可)
看護職員配置加算(Ⅱ) 月額6,000単位(事業所) 看護師を週2日以上・1日4時間以上の勤務
夜間支援体制加算(Ⅰ) 50単位/日(事業所) 夜間に専従の夜勤者を配置(宿泊者の有無に関わらず)
夜間支援体制加算(Ⅱ) 25単位/日(事業所) 夜間に宿直者を配置(呼び出し体制等)
緊急時訪問加算 574単位/回 利用者・家族の要請で緊急の訪問を実施

処遇改善関連加算の扱い

介護職員処遇改善加算・介護職員等特定処遇改善加算・介護職員等ベースアップ等支援加算は、所定報酬(基本報酬+上記加算の合計)に対して一定率を乗じた形で算定されます。2024年度改定ではこれらが一本化(介護職員等処遇改善加算)される方向で整理されました。最高区分の取得で所定報酬の13〜14%程度が加算される見込みです。要件は「職場環境等要件の実施」「キャリアパスの整備」等です。

収入増への貢献が大きい加算ベスト3

1. 看護職員配置加算(Ⅰ):月額12,000単位(事業所単位)

常勤の看護師を専従配置すれば月12,000単位(約132,000〜137,000円)が加算されます。看護師の採用が大前提ですが、給与が月35万円程度の常勤看護師を雇っても、この加算だけで約4割をカバーできます。医療的ケアが必要な利用者の受入にも直結する加算です。

2. 認知症加算(Ⅰ):月額900単位/人

登録者20人が全員認知症加算(Ⅰ)の対象になった場合:20人 × 900単位 × 11円 = 月198,000円の加算収入。認知症ケア専門研修(認知症ケア学会や都道府県の研修等)を修了した職員の配置が条件です。

3. サービス提供体制強化加算(Ⅰ):月額1,000単位/人

介護福祉士の割合が60%以上(または勤続10年以上25%以上)という要件は、採用戦略次第で達成可能です。登録者20人で算定できれば:20人 × 1,000単位 × 11円 = 月220,000円の加算収入。

加算取得による月収入のシミュレーション例

登録者20人・要介護3(22,283単位/月・基本報酬)・地域区分その他(11円)の場合:

  • 基本報酬のみ:20人 × 22,283 × 11円 = 4,902,260円/月
  • +看護職員配置加算(Ⅰ):+132,000円
  • +認知症加算(Ⅱ)(全員対象):20人 × 700 × 11円 = +154,000円
  • +サービス提供体制強化加算(Ⅱ):20人 × 750 × 11円 = +165,000円
  • 合計:約5,353,260円/月(加算なしより+451,000円)

加算取得によって月45万円以上の収入増が見込めます。これは職員1〜2名分の給与に相当する金額です。

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小規模多機能型居宅介護以外の福祉・介護事業の収支情報は、福祉事業者向けツール一覧にまとめています。

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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