就労定着支援の1年目・2年目・3年目、報酬がどう変わるか。

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就労定着支援の基本報酬は、年度ごとに変わる仕組みです。1年目・2年目は就労定着率の実績がないため、最低区分(3割未満・1,074単位/月)が適用されます。3年目の4月1日以降、初めて前年度の実績に基づく区分が決まります。

この年度ごとの変化を理解しておかないと、開業計画の収益予測が楽観的になりすぎる可能性があります。この記事では、就労定着支援の報酬の変化パターンを図解し、各年度の収入の目安を示します。

1年目:最低区分(1,074単位)が固定で適用されます

開業1年目(最初の4月1日から翌3月31日まで)は、前年度の就労定着率の実績がありません。このため、告示523の注1により、実績なし=「3割未満(区分7・1,074単位)」が自動的に適用されます。

1年目の収入を試算します(登録利用者20人・1単位10.00円の場合)。

項目 計算 金額
基本報酬 1,074単位×20人×10.00円 214,800円/月
処遇改善加算Ⅰイ(11.5%) 214,800円×0.115 24,702円/月
合計 約239,502円/月

2年目:引き続き最低区分が適用されます

2年目(2年目の4月1日から翌3月31日まで)も、同じく実績なしとして区分7(1,074単位)が適用されます(告示523 注1)。理由は、1年目の実績は「2年目の年度途中」に蓄積されますが、報酬区分の更新は年度ごとの4月1日なので、1年目の実績が報酬に反映されるのは3年目からになるためです。

3年目:初めて実績に基づく区分が適用されます

3年目の4月1日から、初めて前年度(2年目)の就労定着率に基づく報酬区分が適用されます。

就労定着率の計算式は次のとおりです。

就労定着率=(2年目の年度中に6か月以上継続就労した者の数)÷(2年目の年度中に就労定着支援の利用を終了した者の数)

仮に就労定着率が8割だった場合、3年目からは区分3(2,768単位)が適用されます。

年度 区分 単位数(月) 収入の目安(20人・10円/単位)
1年目 7(実績なし) 1,074単位 約214,800円/月
2年目 7(実績なし) 1,074単位 約214,800円/月
3年目(就労定着率8割の場合) 3 2,768単位 約553,600円/月
3年目(就労定着率5割以上7割未満の場合) 5 1,690単位 約338,000円/月

3年目に区分が変わることで、収入が大きく変わる可能性があります。

就労定着率が高いほど収入が大きく変わります

区分7(1,074単位)から区分1(3,512単位)への上昇は、収入で約3.3倍の差になります。就労定着率を高めることが、事業所の収益を安定させる直接の要因です。

区分ごとの年間収入の変化(登録利用者20人・1単位10.00円・処遇改善加算なしの場合)を比較します。

就労定着率 区分 月収入 年収入
9割5分以上 1 702,400円 約8,429,000円
9割以上 2 669,600円 約8,035,000円
8割以上 3 553,600円 約6,643,000円
7割以上 4 446,800円 約5,362,000円
5割以上 5 338,000円 約4,056,000円
3割以上 6 286,600円 約3,439,000円
3割未満 7 214,800円 約2,578,000円

年度更新のタイミングと確認方法

就労定着率の確認と報酬区分の変更手続きは、各都道府県・政令市の障害福祉担当窓口に確認します。前年度の実績を記録した「就労定着率の計算根拠」を書面で提出し、翌年度の区分を確認する手続きが一般的です(自治体によって手続きの方法が異なります)。

3年間の収支推移を試算する

1年目・2年目の最低区分からスタートして、3年目以降の区分上昇でいつ黒字化するかを確認するには、収支シミュレーターが役立ちます。

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業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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