消火器の種類と仕組み。加圧式と蓄圧式の違い、使える火災を規格の条文で整理します(消防設備士 乙6)

消火器の種類と仕組み。加圧式と蓄圧式の違い、使える火災を規格の条文で整理します(消防設備士 乙6) 資格

消火器は、「何を出すか(消火剤)」と「どうやって押し出すか(加圧方式)」の2つの組み合わせで種類が決まります。消火器の規格省令は、消火剤で7種類(水・酸アルカリ・強化液・泡・ハロゲン化物・二酸化炭素・粉末)、押し出し方で2種類(加圧式・蓄圧式)を定めています。普通の火災・油の火災・電気の火災の3つすべてに使えるのは、消防法施行令の別表第二で、霧状の強化液と、りん酸塩類等の粉末の2つだけです。

この記事では、消防設備士 乙種第6類(乙6)の筆記と鑑別の土台になる「消火器の種類と仕組み」を、規格省令・消火薬剤の規格省令・施行令の原文から整理します。

作成:fufumumu_design(ふふ)/作成日:2026年10月2日/根拠の条文は、本文と末尾の出典に記載しています。

消火器の名前は、消火剤と加圧方式の2つで決まる

「蓄圧式の粉末消火器」「加圧式の粉末消火器」のように、消火器の名前は、消火剤の種類と加圧方式を組み合わせて呼びます。消火器の本体に付いている表示にも、この2つは別々の項目として書くことになっています(規格省令第38条第1項第1号・第3号)。

消火剤による7種類は、規格省令第1条の2で、次のように定義されています。

種類 放射するもの(規格省令の定義)
水消火器 水(浸潤剤等を混ぜたものを含む)
酸アルカリ消火器 酸アルカリ消火薬剤
強化液消火器 強化液消火薬剤
泡消火器 泡消火薬剤(化学泡と機械泡がある)
ハロゲン化物消火器 ハロゲン化物消火薬剤
二酸化炭素消火器 液化二酸化炭素
粉末消火器 粉末消火薬剤

出典:消火器の技術上の規格を定める省令 第1条の2 第4号〜第10号

泡消火器は、さらに2つに分かれます。消火薬剤の化学反応で泡を作るものが「化学泡消火器」(規格省令第5条)、それ以外の泡消火器が「機械泡消火器」です(規格省令第8条)。

加圧式は使う瞬間に圧力を作り、蓄圧式は最初から圧力をためている

加圧方式の違いは、「消火剤を押し出す圧力を、いつ作るか」です。加圧式は、使うときに圧力を作ります。蓄圧式は、本体の中に、最初から圧力をためています。規格省令の定義は、次のとおりです。

加圧方式 圧力のもと(規格省令第1条の2の定義) 例
加圧式 加圧用ガス容器の作動で生じる圧力 加圧式の粉末消火器(加圧用ガス容器は、本体容器の中に付くものと、外に付くものがある)
化学反応で生じる圧力 化学泡消火器(薬剤を混ぜて反応させる)
手動ポンプの操作で生じる圧力 手動ポンプにより作動する水消火器
蓄圧式 本体容器の中の圧縮ガス(圧縮した空気、窒素ガスなど)の圧力 蓄圧式の粉末消火器、蓄圧式の強化液消火器など
充てんした消火剤そのものの圧力 二酸化炭素消火器

出典:消火器の技術上の規格を定める省令 第1条の2 第11号・第12号。「例」の欄は、規格省令のほかの条文をもとに当サイトが補ったものです。

二酸化炭素消火器は、薬剤そのものの圧力で出る蓄圧式

ここで確認しておきたいのが、二酸化炭素消火器の扱いです。蓄圧式の定義には「消火器に充てんされた消火剤の圧力により消火剤を放射するもの」も入っています。容器の中の液化二酸化炭素は、自分の圧力で外に出ます。このため、二酸化炭素消火器は蓄圧式に当たります。

それでも、二酸化炭素消火器とハロン1301消火器には、指示圧力計を付けません。規格省令第28条は、蓄圧式の消火器に指示圧力計を付けることを求めつつ、この2つを除いています。「蓄圧式なら必ず指示圧力計がある」と覚えると、ここで間違えます。ハロン1211消火器は除かれていないので、蓄圧式なら指示圧力計が付きます。

加圧式と蓄圧式は、付いている部品も違う

加圧方式によって、規格省令で付けることになっている部品が変わります。部品の違いは、鑑別で写真や断面図から種類を答えるときの手がかりにもなります。

  • 指示圧力計:蓄圧式に付ける(二酸化炭素とハロン1301を除く)。使用圧力の範囲は緑色で示す。圧力検出部の材質、使用圧力範囲(単位メガパスカル)、(消)の記号を表示する(第28条)
  • 加圧用ガス容器:加圧用ガス容器で圧力を作る加圧式に付く。規格省令第25条は、内容積が100立方センチメートルを超えるもの(第1項)と、100立方センチメートル以下のもの(第2項)に分けて決まりを置いている。二酸化炭素を用いるものの内容積は、充てんする液化炭酸1グラムにつき1.5立方センチメートル以上(第1項第4号。第2項でも同じ)
  • 圧力調整器:加圧用ガス容器と本体容器の間に付くことがある部品。その圧力計は、調整圧力の範囲を示す部分を緑色で明示する(第26条第3号)。指示圧力計と同じ「緑色」でも、示すものが違う
  • 使用済の表示装置:手さげ式に付ける。ただし、指示圧力計のある蓄圧式、バルブを有しない消火器、手動ポンプにより作動する水消火器は除く(第21条の2)

指示圧力計のある蓄圧式に使用済の表示装置がいらないのは、使えば圧力が下がって、指示圧力計を見れば使ったことが分かるからだと考えると、覚えやすくなります(この理由づけは当サイトの整理で、条文には書かれていません)。

消火剤ごとの決まりは、消火薬剤の規格省令に数字で書かれている

消火剤の性質は、「消火器用消火薬剤の技術上の規格を定める省令」(以下、薬剤の規格省令)に、数字で決まっています。勉強で押さえておきたい数字を、消火剤ごとにまとめます。

消火剤 決まっていること 根拠
強化液 アルカリ金属塩類の水溶液はアルカリ性反応を呈すること。凝固点が零下20度以下であること 薬剤の規格省令 第3条
化学泡 放射される泡の容量は、手さげ式・背負式で薬剤の容量の7倍以上、車載式で5.5倍以上。放射終了から15分たったときの泡の減少は25%をこえないこと 薬剤の規格省令 第4条第2項
機械泡 泡の容量は薬剤の容量の5倍以上。発泡前の水溶液の25%が泡から戻るまでの時間が1分以上 薬剤の規格省令 第4条第3項
ハロゲン化物 ハロン1011・ハロン2402・ハロン1211・ハロン1301の4つ。どれも無色透明で浮遊物がないこと 薬剤の規格省令 第5条・第6条
二酸化炭素 JIS K 1106の2種又は3種に適合する液化二酸化炭素であること(薬剤の規格省令の対象外) 規格省令 第7条第3項
粉末 防湿加工を施したナトリウム若しくはカリウムの重炭酸塩その他の塩類、又はりん酸塩類等で、JIS Z 8801の呼び寸法180マイクロメートル以下の微細な粉末。水面に均一に散布して1時間以内に沈降しないこと。りん酸塩類等は淡紅色系に着色する 薬剤の規格省令 第7条

表のほかに、消火器の側にも、消火剤ごとに違う決まりがあります。

強化液は、寒い場所でも凍りにくい水溶液

強化液は、アルカリ金属塩類などの水溶液です。凝固点が零下20度以下と決まっているので、水だけの消火器より、寒い場所でも凍りにくくなっています。放射された強化液も、凝固点が零下20度以下で、防炎性を持つことが求められています(薬剤の規格省令第3条第4項)。

化学泡は、反応で泡と圧力を同時に作る

化学泡消火器は、本体容器(外筒)と内筒に別々の薬剤を入れておき、使うときに混ぜて化学反応を起こします。反応で生まれた泡を、反応で生まれた圧力で押し出すので、加圧方式は加圧式です。化学泡消火器には、ほかの消火器と数字が違う決まりがあります。

  • 手さげ式でも、操作は二動作以内でよい(化学泡以外の手さげ式は一動作。規格省令第5条第1項)。保持装置から取りはずす動作、背負う動作、安全栓をはずす動作、ホースをはずす動作は、この数に入れない。泡消火器の操作方法には、「レバーを握る」のほかに「ひっくりかえす」「ふたをあけてひっくりかえす」がある(同条第2項の表)
  • 使用温度範囲は5度以上40度以下。ほかの消火器は0度以上40度以下(第10条の2)。どちらも、その温度でも正常に使える性能があれば、10度単位で範囲を広げることができる
  • 放射できる量は、充てんした量の85%以上でよい。ほかの消火器は90%以上(第10条第4号)

このほか、ろ過網(第17条)と、本体容器の内面の液面の表示(第18条)も、化学泡消火器に付けることになっています。ただし、この2つは化学泡消火器だけの決まりではなく、手動ポンプにより作動する水消火器なども対象です。

二酸化炭素とハロン1211・1301は、ホーンと容器の大きさに決まりがある

二酸化炭素消火器、ハロン1211消火器、ハロン1301消火器には、まとめて決まりがあります(規格省令第35条)。本体容器の内容積は、充てんする量1キログラムにつき、二酸化炭素は1,500立方センチメートル以上、ハロン1211は700立方センチメートル以上、ハロン1301は900立方センチメートル以上です。放射ホーンは、非吸湿性で、電気絶縁性のある強じんな材料で造ります。二酸化炭素消火器の放射管は、周りを熱の不良導体で覆います。

粉末とハロゲン化物は、水分が禁物

粉末消火薬剤は、湿気を吸いにくいことが求められています。薬剤の規格省令第7条では、温度30度・相対湿度60パーセントの槽に48時間以上、重さが一定になるまで置いたあと、温度30度・相対湿度80パーセントの槽に48時間置く試験で、質量増加率が2パーセント以下であることとされています。点検要領でも、粉末消火器の清掃は「水分が禁物であるので乾燥した圧縮空気等により」行うとされています。耐圧性能の点検で水を使ったあとは、乾燥炉などで十分に乾燥させてから組み付けることになっています。点検要領の一般的な注意事項では、粉末消火薬剤とあわせてハロゲン化物も「水分が禁物なので」、容器の内面や部品の清掃・整備に十分注意することとされています。

普通・油・電気の3つに使えるのは、霧状の強化液とりん酸塩類等の粉末だけ

どの消火器を、どの火災に使えるかは、消防法施行令の別表第二で決まっています。別表第二は、消火器を「何を、どんな形で放射するか」で分けて、対象物ごとに○を付けた表です。乙6で特に大事な3つの列(建築物その他の工作物・電気設備・第四類の危険物)を抜き出すと、次のとおりです。

消火器の区分(別表第二) 建築物その他の工作物
(普通の火災)
電気設備 第四類の危険物
(油の火災)
棒状の水を放射する消火器 ○
霧状の水を放射する消火器 ○ ○
棒状の強化液を放射する消火器 ○
霧状の強化液を放射する消火器 ○ ○ ○
泡を放射する消火器 ○ ○
二酸化炭素を放射する消火器 ○ ○
ハロゲン化物を放射する消火器 ○ ○
消火粉末(りん酸塩類等) ○ ○ ○
消火粉末(炭酸水素塩類等) ○ ○
消火粉末(その他のもの)

出典:消防法施行令 別表第二(e-Gov法令検索の原文から、3つの列を当サイトが抜き出したもの)。空欄は○が付いていないことを示します。見出しの( )内の「普通の火災」「油の火災」は、当サイトの言い換えです。

表から読み取れるポイントは、次の3つです。

  1. 同じ水でも、棒状と霧状で違う。霧状の水と霧状の強化液には電気設備の○が付き、棒状には付いていません。強化液は、霧状にすると油の火災にも○が付きます
  2. 二酸化炭素とハロゲン化物は、普通の火災に○がない。電気設備と油の火災には○が付いています
  3. 粉末は、薬剤で分かれる。りん酸塩類等は3つとも○、炭酸水素塩類等は普通の火災に○がありません。「その他のもの」は、この3つの列にはどれも○がなく、アルカリ金属の過酸化物、鉄粉・金属粉・マグネシウム等、禁水性物品の3つの列にだけ○が付いています

別表第二の備考では、りん酸塩類等は「りん酸塩類、硫酸塩類その他防炎性を有する薬剤」、炭酸水素塩類等は「炭酸水素塩類及び炭酸水素塩類と尿素との反応生成物」とされています。薬剤の規格省令で淡紅色系に着色するのは、りん酸塩類等のほうです。

なお、規格省令では、B火災は第四類の危険物などの火災、A火災はB火災以外の火災と定義されています(第1条の2第13号・第14号)。電気火災は、変圧器、配電盤その他これらに類する電気設備の火災です(第38条第1項第6号)。消火器に付ける「普通火災用」「油火災用」「電気火災用」の絵表示は、鑑別対策の記事で、色の決まりと一緒にまとめています。

火を消す仕組みは、冷やす・酸素を断つ・燃える反応を止めるの3つで説明される

消火剤がどう火を消すかは、法令の条文には書かれていません。一般的には、次の3つの働きで説明されます。どの消火剤がどの働きを主に持つかを知っておくと、別表第二の○の付き方の一部は、理由と結びつけて覚えられます(ただし、たとえば強化液は、棒状では第四類の危険物に○が付いていないように、働きだけでは○の有無は決まりません)。

働き 中身 主にこの働きを持つ消火剤(一般的な説明)
冷却 燃えている物の温度を下げる 水、強化液、泡
窒息 燃えている物を空気から遮り、酸素が届かないようにする 泡、二酸化炭素、粉末
抑制(負触媒) 燃える反応が続くのを止める ハロゲン化物、粉末、強化液

たとえば、油の火災に棒状の水をかけると、油が飛び散ったり、水の上に油が浮いて燃え広がったりするおそれがあると説明されます。泡は油の表面を覆って空気を遮るので、油の火災に使えます。二酸化炭素は空気を遮る働きが中心で、紙や木のように奥までくすぶる火には向きにくいと説明されます。ここは条文ではなく一般的な説明なので、試験では、別表第二の○を根拠に答えるようにします。

二酸化炭素とハロゲン化物の消火器は、置けない場所がある

二酸化炭素又はハロゲン化物を放射する消火器は、施行令別表第一の(十六の二)項(地下街)と(十六の三)項(建築物の地階で連続して地下道に面して設けられたものと、その地下道とを合わせたもので、特定の用途の部分があるものに限る。一般に準地下街と呼ばれます)の防火対象物に設置してはなりません(施行令第10条第2項第1号ただし書)。このほか、総務省令で定める次の場所にも設置できません。

  • 換気について有効な開口部の面積が、床面積の30分の1以下で、かつ、床面積が20平方メートル以下の、地階・無窓階・居室(施行規則第11条第2項)

ただし、ハロゲン化物のうち、ブロモトリフルオロメタン(ハロン1301)は、この制限から除かれています(施行規則第11条第1項)。「ハロゲン化物はすべて置けない」ではなく、「ハロン1301は置ける」という例外がある点は、条文の形のまま覚えておくと、選択肢の言い回しが変わっても区別できます。

自動車用と住宅用も、使える種類が決まっている

使う場所によって、使える消火器の種類が決まっているものが、ほかにもあります。

消火器 決まり 根拠
自動車用消火器 強化液消火器(霧状の強化液を放射するものに限る)、機械泡消火器、ハロゲン化物消火器、二酸化炭素消火器、粉末消火器のいずれか。水消火器、酸アルカリ消火器、化学泡消火器、棒状の強化液を放射する強化液消火器は入っていない 規格省令 第8条
住宅用消火器 交換式以外の住宅用消火器は、蓄圧式で、消火剤を再充てんできない構造。消火剤は、ハロゲン化物消火薬剤と液化二酸化炭素を使えない。電気火災に適応すること 規格省令 第39条・第40条・第42条

種類によって、点検の時期と手順も変わる

消火器の種類と加圧方式は、点検の時期と手順にもつながります。消防庁の「消防用設備等の点検要領」では、消火器の内部及び機能の点検を、次のものに行うとしています。

消火器 内部及び機能の点検を行う時期
加圧式の消火器(化学泡消火器を除く) 製造年から3年を経過したもの
化学泡消火器 設置後1年を経過したもの
蓄圧式の消火器 製造年から5年を経過したもの
二酸化炭素消火器、ハロゲン化物消火器 この点検の対象から除かれている

出典:消防庁「消防用設備等の点検要領」第1 消火器具(消火器の内部及び機能)。外形の点検で安全栓、安全栓の封、緊結部等に異常があったものも対象になります(使用済みの表示装置についての除外などの細かい条件は、点検要領の原文を確認してください)。

本体容器の耐圧性能の点検(水圧の試験)は、製造年から10年を経過したもの、又は外形の点検で本体容器に腐食等が認められたものに行います(この点検を実施してから3年を経過していないものを除く)。こちらも、二酸化炭素消火器とハロゲン化物消火器は対象から除かれています。

外形の点検で安全栓、安全栓の封、緊結部等に異常がなかったもののうち、製造年から3年を経過した加圧式の粉末消火器と、5年を経過した蓄圧式の消火器は、抜取り方式で点検できます。

手順も、加圧方式で分かれています。点検要領の別添では、加圧式(化学泡以外)・加圧式(化学泡)・蓄圧式の3つに分けて、確認の順序の例が示されています。たとえば蓄圧式は、総質量を量って消火薬剤量を確認し、指示圧力計の指度を確認したあと、排圧栓のあるものはこれを開き、ないものは容器をさかさにしてレバーを徐々に握って、容器内圧を完全に排出してから、キャップ又はバルブ本体を外します(別添1)。化学泡消火器は、キャップを外して内筒を取り出すところから始まります。また、二酸化炭素消火器、ハロゲン化物消火器、加圧用ガス容器のガスの充てんは、専門業者に依頼することとされています。

点検の年数は、ほかの数字と一緒に乙6で覚える数字のまとめで、取り違えやすい組にして比べています。

取り違えやすい組み合わせは、条文の言葉で区別する

似た言葉が並ぶ組み合わせを、条文の言葉で区別できるように整理します。どれも、上で見た条文に戻れば確かめられます。

  • 二酸化炭素消火器は蓄圧式:消火剤そのものの圧力で出るので、蓄圧式に当たる(第1条の2第12号)。ただし指示圧力計は付けない(第28条)
  • 指示圧力計がいらない蓄圧式:二酸化炭素消火器とハロン1301消火器の2つだけ。ハロン1211は含まれない
  • 棒状と霧状:電気設備に○があるのは、水も強化液も霧状だけ。油の火災に○があるのは、強化液では霧状だけ(別表第二)
  • 粉末の2種類:普通の火災に使えるのは、りん酸塩類等だけ。炭酸水素塩類等は使えない(別表第二)
  • 化学泡の数字:使用温度範囲は5度から、放射できる量は85%以上。ほかの消火器の0度・90%と取り違えない
  • 置けない場所の例外:地下街などで置けないのは、二酸化炭素とハロゲン化物の消火器。ハロン1301は例外として置ける

持ち運びの形は、質量で手さげ式・据置式・背負式・車載式に分かれる

消火剤と加圧方式のほかに、消火器には「どうやって持ち運ぶか」の区分もあります。規格省令第23条は、保持装置・背負ひも・車輪を除いた質量で、使える形を決めています。

質量(保持装置・背負ひも・車輪を除く) 使える形
28キログラム以下 手さげ式、据置式、背負式
28キログラムを超え35キログラム以下 据置式、車載式、背負式
35キログラムを超える 車載式

出典:消火器の技術上の規格を定める省令 第23条

形と種類に関係する決まりを、ほかにもいくつか挙げます。

  • ホースがいらない消火器:消火器にはホースを付けるのが原則ですが、ハロゲン化物消火器で消火剤の質量が4キログラム未満のもの、粉末消火器で消火剤の質量が1キログラム以下のものは除かれます(第15条)
  • ノズルの開閉式・切替式:車載式を除いて、ノズルに開閉式・切替式の装置を設けてはなりません。ただし、据置式と背負式のノズルには、開閉式の装置を設けることができます(第16条)
  • 放射時間:温度20度で10秒以上(第10条第2号)。種類によらない共通の決まりです

大型消火器は、消火剤ごとに充てん量の下限が違う

大型消火器の能力単位は、A火災に適応するもので10以上、B火災に適応するもので20以上でなければなりません(規格省令第2条)。充てんする消火剤の量にも、種類ごとに下限があります(第9条)。

種類 大型消火器の消火剤の量
水消火器、化学泡消火器 80リットル以上
強化液消火器 60リットル以上
機械泡消火器 20リットル以上
二酸化炭素消火器 50キログラム以上
ハロゲン化物消火器 30キログラム以上
粉末消火器 20キログラム以上

出典:消火器の技術上の規格を定める省令 第2条・第9条

単位が、水系(水・化学泡・強化液・機械泡)はリットル、ガスと粉末(二酸化炭素・ハロゲン化物・粉末)はキログラムに分かれている点も、一緒に押さえておきます。

種類と仕組みは、問題を解きながら条文で確かめる

種類と仕組みは、表で一度整理しても、選択肢の言い回しが変わると迷いやすい分野です。問題を解いて、迷ったところだけ条文に戻る、という順番にすると、どの言葉で区別すればよいかが見えやすくなります。

当サイトの乙6の問題集アプリでは、答えのあとに、根拠にした規格省令や点検要領の原文が表示されます。筆記の問題集は全問無料で、構造・機能・整備(機械と規格)の問題も分野を選んで解けます。消火器の模式図を見て答える鑑別の練習もあります。

消防設備士 乙6 問題集(無料で試せます)

問題集の中身、無料と有料の違い、例題と、乙6の記事の一覧は、消防設備士 乙6の試験対策のページにまとめています。

このアプリは、消防庁や消防試験研究センターとは関係のない、民間の学習サービスです。問題は本番の試験問題そのものではなく、合格を保証するものではありません。

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出典

  • 消火器の技術上の規格を定める省令(第1条の2、第2条、第5条、第7条〜第10条の2、第15条〜第18条、第21条の2、第23条、第25条、第26条、第28条、第35条、第38条〜第40条、第42条)(e-Gov法令検索)
  • 消火器用消火薬剤の技術上の規格を定める省令(第3条〜第7条)(e-Gov法令検索)
  • 消防法施行令(第10条第2項第1号、別表第二)、消防法施行規則(第11条)(e-Gov法令検索)
  • 消防庁「消防用設備等の点検要領」第1 消火器具、別添1・別添2 https://www.fdma.go.jp/mission/prevention/items/youryou1.pdf
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業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

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