有料老人ホームと老人保健施設の違い、開業の視点で整理する。

有料老人ホームと老人保健施設の違い、開業の視点で整理する。 介護




すぐにご利用されたい方は、こちらからどうぞ。
▶ 有料老人ホーム開業 収支シミュレーター

有料老人ホームと老人保健施設(老健)は、どちらも高齢者が利用する施設ですが、根拠法・設置主体・入所目的・収支構造が大きく異なります。有料老人ホームは老人福祉法に基づき民間事業者が設置できますが、老健は医療法人等に限定され、医師の常勤配置が義務付けられています。開業を検討するうえで、この2つの違いを正確に把握しておくことが必要です。

根拠法と設置主体の違い

項目 有料老人ホーム 老人保健施設(老健)
根拠法 老人福祉法(設置)・介護保険法(特定施設の指定) 介護保険法
設置できる主体 株式会社・NPO・医療法人・社会福祉法人等、幅広く可 医療法人・社会福祉法人・地方公共団体等(都道府県の許可が必要)〔⚠️介護保険法で確認〕
開設手続き 都道府県知事への届出(+介護付きは指定申請) 都道府県知事の開設許可

入所目的と在所期間の違い

入所目的は2つの施設で根本的に異なります。

項目 有料老人ホーム 老人保健施設(老健)
入所目的 生活の場(終の棲家としての利用も多い) 病院から退院後の在宅復帰を目指すリハビリ・医療ケアの提供(在宅復帰支援が基本)
在所期間 原則として長期(生活の場) 原則3〜6か月程度(在宅復帰後は退所が原則)〔⚠️入所者の状況による〕
医師の配置 必須ではない(協力医療機関との連携が要件) 常勤医師の配置が義務(100名につき1名等)〔⚠️省令で確認〕

介護報酬の仕組みの違い

収支構造に直結する介護報酬の仕組みが異なります。

項目 介護付き有料老人ホーム(特定施設) 老人保健施設(老健)
報酬の体系 特定施設入居者生活介護費(包括報酬:要介護度ごとの1日単位) 施設サービス費(介護保健施設サービス費)+各種加算
包括の範囲 介護・生活支援・機能訓練等が包括。外部サービス利用は原則自費 介護・医療・リハビリが包括。医療提供が幅広く可能
在宅復帰への加算 なし(在宅復帰は本来の機能でない) 在宅復帰・在宅療養支援加算など在宅復帰実績に応じた加算がある〔⚠️告示で確認〕

民間事業者が選ぶなら有料老人ホーム

老健は設置できる主体が医療法人等に限られ、常勤医師の確保・医療設備の整備が必要です。初期投資・人件費ともに有料老人ホームより大きくなります。民間の株式会社・合同会社として高齢者施設を開業する場合、現実的な選択肢は有料老人ホームです。

特別養護老人ホーム(特養)との違いは「有料老人ホームと特別養護老人ホームの開業の違い。」をご覧ください。サービス付き高齢者向け住宅との違いは「有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅の開業の違い。」で整理しています。

月次の収支管理は有料老人ホーム開業 収支シミュレーターでご確認ください。

すぐにご利用されたい方は、こちらからどうぞ。
▶ 有料老人ホーム開業 収支シミュレーター

出典:老人福祉法・介護保険法・「指定介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準」(厚生労働省令)。詳細は必ず原文および都道府県の担当窓口でご確認ください。当サイトは資格者ではなく、内容の正確性を保証しません。

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

ご質問はメールで。電話・面談はしていません。

fufumumu_designをフォローする
介護福祉事業の開業と運営
fufumumu_designをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました