訪問入浴介護の腰痛対策、ノーリフトケアと移乗時の体への負担を減らす手順。

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訪問入浴介護の職員は、重度要介護者の移乗(ベッド→ストレッチャー→浴槽)を1日に複数回繰り返します。腰への累積負担が大きく、介護職員の職業性腰痛の主要な原因の一つです。厚生労働省は「職場における腰痛予防対策指針」(平成25年改訂)でノーリフトケア(抱え上げない介護)の推進を事業者に求めています〔⚠️指針に基づく取り組みは法的義務ではなく努力義務的な位置づけ〕。

訪問入浴介護で腰痛が起きやすい場面

場面 腰への負担要因
ベッドからストレッチャーへの移乗 利用者を「持ち上げる」動作で腰椎に集中的な負荷がかかる。前屈み姿勢での作業は特に危険
ストレッチャーから浴槽への移乗 浴槽の位置・高さが毎回異なるため、無理な体勢になりやすい
浴槽内での体位保持・洗体 前屈み・ひねりの姿勢での長時間作業
浴槽・機材の搬入出 重量物(浴槽・ポンプ等)を繰り返し運ぶ作業

腰痛予防のための移乗・介助の基本

ポイント 具体的な方法
持ち上げない・ずらす 利用者を「抱え上げる」のではなく、スライディングシートやボードを使って横にずらす移乗に切り替える(ノーリフトケアの基本)
重心を低く・足を広げる 移乗時は膝を曲げて腰を落とし、足を肩幅に開いて重心を安定させる。腰を丸めた前屈み姿勢を避ける
3名で役割分担する 1人で抱えようとしない。3名チームで「頭部・上半身・下半身・足元」の役割を決め、声かけで同時に動く
福祉用具を活用する スライディングシート・移乗ボード・電動リフトを積極的に活用する。利用者宅での活用は事前にケアマネジャーと相談する
作業前後のストレッチ 移乗作業の前後に腰・太もも・股関節のストレッチを行う。朝礼での実施習慣化を推奨する

腰痛が発生した場合の対応

職員が業務中に腰痛を発症した場合は、無理して作業を続けず管理者に報告します。労災申請の対象となる可能性があり、適切な記録と受診が必要です。腰痛が繰り返し発生する職員がいる場合は、移乗方法・福祉用具の見直し・作業分担の改善を事業所全体で検討します。転倒・転落防止の移乗手順については「訪問入浴介護の転倒・転落防止」もご覧ください。

研修の義務全体については「訪問入浴介護の法定研修、何が義務で年何回か。」をご覧ください。研修キットのご利用は訪問入浴介護の法定研修キットからどうぞ。

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出典:厚生労働省「職場における腰痛予防対策指針」(平成25年6月改訂)。移乗方法・福祉用具の選定は利用者の状態に合わせて専門職と連携して判断してください。当サイトは資格者ではなく、内容の正確性を保証しません。

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

ご質問はメールで。電話・面談はしていません。

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