認知症対応型共同生活介護(認知症GH)の開業時は、管理者・計画作成担当者・介護従業者(居室数÷3局者)を当初から確保する必要があります。本記事では求人方法・面接のポイント・資格要件の確認手順を整理します。
採用する職員種別と資格要件
| 職種 | 必要な資格・研修 | 配置基準 |
|---|---|---|
| 管理者 | 3年以上の認知症介護等の業務経験+認知症介護実践リーダー研修修了 | 1名(常勤・局長) |
| 計画作成担当者 | 認知症介護実践者研修修了 | 1ユニットに1名以上 |
| 介護従業者(日勤) | 不要(無資格で不可) | 居室数÷3(常勤数) |
| 介護従業者(夜勤) | 不要 | 全ユニット共通で1名以上 |
人員基準の詳細は「人員基準」で確認できます。管理者の要件については「管理者要件」もあわせて確認してください。
求人方法の選び方
介護職員の求人には主に以下の方法があります。
| 求人方法 | コスト目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| Indeed・エントリーナビ等求人サイト | 1採用当たり数千〜数万円 | 差急性あり・地域エリア指定可 |
| ハローワーク(公共職業安定所) | 無料 | 高年齢層・書類選考不可だが地域定着層に届く |
| 介護仕事紹介会社 | 紹介手数料:年収の30〜35%程度 | 専門職者が多いがコスト高 |
| 自事業所SNS・HP掲載 | 設定コストのみ(基本無料) | 地域からの定着可能性高い |
| 口コミ・知人紹介 | 紹介修了0・報酬0〜数万円定める場合あり | 定着性高い傾向あり |
面接で確認する主な項目
認知症GHの面接では、一般的な面接項目に加えて、以下の点を確認することをお勧めします。
- 認知症介護の実務経験年数と局面タイプ(動行・生活介護等)
- 日勤・夜勤・遅出への対応可否
- 認知症対応に関する研修修了の有無・取得意欲
- 身体拘束廃止・虐待防止に対する様子・これまでの経験
- 外来格居か入居履歴その他際立ったコミュニケーション面の確認
介護職員の目安月給と処遇改善加算
1ユニット(定員9人)の場合、最低限必要な正職員数は以下のとおりです。
| 主な勤務帯 | 最低局者数 | 仮定年平均月給(目安) |
|---|---|---|
| 日勤(8〜17時) | 居室数÷3(要介護3以上局山) | 250〜300万円 |
| 夜勤(17〜8時) | 1名以上 | 250〜280万円 |
| 計画作成担当者実務 | 1名(管理者と共用・友務剤共可) | 250〜350万円 |
受入者の蓄積年平均参考値に必然として、実務経験や資格分を加味した局向加減設定の上、処遇改善加算の分配計画按で設計することをお勧めします。給与基準の詳細は「職員月給」、収支全体の試算は「認知症グループホーム収支シミュレーター」で確認してください。
採用時の書類管理
採用した職員の書類は、以下を職員ファイルに綴じて管理します。実地指導で提示を求められる主な書類です。
- 雇用契約書(写し)
- 資格証・研修修了証の写し(認知症介護実践者研修等)
- 健康診断書(採用時)
- 個人情報取扱に関する誓約書
実地指導の準備の全体は「実地指導の準備」でまとめています。処遇改善加算の活用で採用競争力を高めるには「処遇改善加算」も参考にしてください。
認知症介護の研修制度の体系
認知症GHのスタッフに関係する主な研修を整理します。採用時に取得状況を確認し、未修了の職員には研修受講を計画的に促すことが重要です。
| 研修名称 | 対象 | 修了要件(認知症GH) |
|---|---|---|
| 認知症介護基礎研修 | 無資格・未経験の介護職員 | 令和6年4月から全職員に義務(経過措置あり) |
| 認知症介護実践者研修 | 介護職員(おおむね2年以上の実務経験者) | 計画作成担当者の必須要件(基準省令第93条) |
| 認知症介護実践リーダー研修 | 実践者研修修了者 | 管理者の必須要件・認知症専門ケア加算IIの要件 |
| 認知症介護指導者養成研修 | リーダー研修修了者 | 加算要件なし(指導者育成向け) |
研修の受講申し込みは各都道府県または指定研修機関が窓口です。研修によっては受講まで数か月待つ場合もあるため、採用後の研修計画を早めに立てることが重要です。
開業前の採用スケジュール目安
指定申請から開業までの採用スケジュールの目安を示します。認知症GHは指定申請後に職員体制が審査されるため、申請前から採用活動を始める必要があります。
| 時期 | 採用活動の内容 |
|---|---|
| 開業6か月前 | 求人媒体への掲載・管理者候補の内定 |
| 開業4か月前 | 計画作成担当者の採用・研修受講確認 |
| 開業3か月前 | 介護従業者の採用・シフト組み立て |
| 開業1か月前 | 全職員の書類確認・雇用契約書締結 |
| 開業後 | 未修了研修の計画立案・OJT開始 |
定着率を高めるための工夫
介護業界は離職率が高い傾向があります。採用だけでなく定着率を高めるための取り組みが重要です。
- 入職時のオリエンテーションで施設理念・ケア方針を丁寧に説明する
- 夜勤の入りやすい環境づくり(ナースコール・緊急連絡体制の明確化)
- 処遇改善加算を活用した給与水準の引き上げ(処遇改善加算Iの算定)
- 定期的な1on1面談で業務上の不安や改善要望を拾い上げる
処遇改善加算の活用方法は「処遇改善加算」、給与基準は「職員月給」で確認できます。収支全体の試算は「認知症グループホーム収支シミュレーター」でご活用ください。実地指導対策は「実地指導の準備」でまとめています。
採用活動で活用できる補助金・助成金
採用活動や職員定着に活用できる主な補助金・助成金を整理します。利用条件は制度ごとに異なるため、ハローワークや都道府県の窓口に最新情報を確認してください。
| 制度名 | 内容の概要 | 窓口 |
|---|---|---|
| キャリアアップ助成金 | 非正規職員を正規化・処遇改善した場合に支給 | ハローワーク |
| 特定求職者雇用開発助成金 | 高齢者・障害者等の採用に対して支給 | ハローワーク |
| 人材確保等支援助成金(介護福祉機器助成コース) | 介護ロボット・ICT導入で離職率改善した場合 | 都道府県労働局 |
採用情報を効果的に伝えるための求人票の書き方
求人票でよく参照されるポイントとして、以下が挙げられます。
- 夜勤の回数:月4〜5回程度と具体的に記載する(曖昧な表現は応募を抑制する)
- 研修制度:認知症介護基礎研修の費用補助・受講機会を明記する
- 処遇改善の加算状況:処遇改善加算I・IIを取得している旨を記載し、実際の給与水準に反映されていることを示す
- 施設の雰囲気:少人数ゆえのチームワーク・ケアの裁量を具体的な言葉で伝える
処遇改善加算については「処遇改善加算」、法定研修の義務については「法定研修の義務」で確認できます。収支全体の試算は「認知症グループホーム収支シミュレーター」をご活用ください。
認知症GHの人員基準の確認ポイント
実地指導でよく指摘される人員基準上の確認事項を整理します。
- 計画作成担当者が認知症介護実践者研修の修了者であることの確認(証明書の保管)
- 夜勤帯に常時1名以上の介護従業者が配置されているシフト記録の保管
- 日中は入居者3名に対して1名以上の介護従業者の確保
- 管理者が「専ら管理業務に従事する者」として位置付けられているか(兼務する場合の要件確認)
人員基準の詳細は「人員・設備基準」、実地指導の準備は「実地指導の準備」でまとめています。
職員配置の詳細な要件は「人員・設備基準」、夜勤の体制については「夜勤の体制と負担軽減」で確認できます。給与水準の相場は「職員月給」をご参照ください。採用活動に使えるコスト感については「認知症グループホーム収支シミュレーター」で人件費を含めた収支全体を試算できます。

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