放課後等デイサービスの人員配置基準。管理者・児発管・加配の要件を告示原文で確認。

放課後等デイサービスの人員配置基準。管理者・児発管・加配の要件を告示原文で確認。 放課後等デイサービス・児童発達支援

放課後等デイサービスを開業するには、管理者・児童発達支援管理責任者(児発管)・直接支援職員の3種類の職員を、定員規模に応じた人数そろえる必要があります。この記事では、厚生労働省告示の原文と指定権者の案内をもとに、各職種の要件・常勤専任と兼務の違い・定員別の最低人数を整理します。

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人員配置基準は、管理者・児発管・直接支援職員の3区分で定められている

放課後等デイサービスの人員配置基準は、児童福祉法に基づく指定通所支援の人員、設備及び運営に関する基準(以下、基準省令)で定められています。大きく分けると、①管理者、②児童発達支援管理責任者(児発管)、③児童指導員または保育士(直接支援職員)の3区分です。

いずれかが欠けると指定基準を満たせないため、開業までに全員そろえておく必要があります。採用・研修・資格取得には時間がかかることが多く、開業準備の目安は半年〜1年とされています(カイポケ「【2025年最新】放課後等デイサービスの人員配置基準とは?」)。

放課後等デイサービスの人員配置基準(概要)
職種 最低人数 常勤専任の要否 兼務
管理者 1人以上 原則専任・常勤 管理業務に支障がない場合は兼務可
児童発達支援管理責任者 1人以上 1人以上は常勤専任 直接支援業務との兼務は制限あり
直接支援職員(児童指導員または保育士) 定員に応じる(後述) 規定なし(常勤換算で管理) 他職種との兼務可(要件に注意)

出典:厚生労働省「指定通所支援の人員、設備及び運営に関する基準」(省令174号)・カイポケ「【2025年最新】放課後等デイサービスの人員配置基準とは?」(2026-09-23取得)

管理者は、管理業務に支障がなければ他の職務と兼務できる

管理者は事業所ごとに1人以上必要で、原則として常勤かつ専任です。ただし、管理業務に支障がないと認められる場合に限り、同一事業所内の他の職務(児発管や直接支援職員など)との兼務が認められています。

実際に少人数で開業する際は、管理者が児発管や直接支援職員を兼ねるケースが多く見られますが、兼務の範囲・要件は指定権者(都道府県・政令市・中核市)によって細部が異なることがあるため、事前に確認してください。

児発管は、1人以上が常勤専任でなければならない

児童発達支援管理責任者(児発管)は、利用児童の個別支援計画の作成・管理、支援の質の確保を担う職種です。事業所ごとに1人以上が必要で、そのうち1人以上は常勤かつ専任でなければなりません。

児発管になるには、相談支援・直接支援の実務経験と、都道府県が実施するサービス管理責任者等研修(基礎研修・実践研修)の修了が求められます。研修には受講の順番や実務経験の要件があるため、開業を決めたら早い段階で研修のスケジュールを確認するのが重要です。

なお、児発管は直接支援業務との兼務が制限されており、常勤の場合は原則として支援計画の管理業務に専念することが求められています。ただし、利用者数が一定以下の小規模な事業所では、直接支援との兼務が認められる場合があります(詳細は指定権者に確認)。

直接支援職員の最低人数は、定員規模によって変わる

利用児童に直接支援を行う職員は、児童指導員または保育士でなければなりません。定員規模に応じた最低人数は次のとおりです。

定員規模別の直接支援職員の最低人数
定員 直接支援職員(最低)
1〜10名 2人以上
11〜15名 3人以上
16〜20名 4人以上
21〜25名 5人以上
以降 定員が5またはその端数を増すごとに1人加算

出典:カイポケ「【2025年最新】放課後等デイサービスの人員配置基準とは?」(2026-09-23取得)

開業時点で最も多い形は定員10名で、この場合は直接支援職員が最低2人必要です。2人のうち1人を常勤専任の児発管が兼ねる場合は、兼務の可否を指定権者に確認してください。

常勤換算の計算方法と、常勤専任との違い

直接支援職員は「常勤換算」で人数を管理します。常勤換算とは、常勤の職員が週に働く時間数(多くの事業所では週40時間)を1として、非常勤の職員の勤務時間数を換算して合計する方法です。

たとえば、常勤職員の所定労働時間が週40時間の事業所で、週20時間勤務のパートタイム職員は0.5人分として計算します。定員10名の最低2人という基準は「常勤換算で2.0以上」と読むことが多く、フルタイムが1名・週20時間のパートが2名の場合は合計2.0人となり基準を満たします(実際の運用は指定権者に確認)。

一方、「常勤専任」は常勤(事業所の所定労働時間をすべて当該事業所で勤務)かつ専任(その職務だけに従事)という意味で、換算で足りる常勤換算とは異なります。児発管の「1人以上は常勤専任」という要件は、この意味での常勤専任です。

児童指導員と保育士の資格要件と違い

直接支援職員として認められる「児童指導員」と「保育士」は、要件が異なります。

児童指導員・保育士の資格要件(概要)
区分 主な要件
保育士 保育士登録(都道府県)を受けた者
児童指導員(任用資格) 社会福祉士・精神保健福祉士・教員免許(幼・小・中・高・特支)のいずれかを持つ者、または社会福祉系の大学・短大を卒業した者、あるいは高校・中学卒業後に施設での実務経験を有する者など、複数の要件がある

なお、放課後等デイサービスでは、直接支援職員の半数以上を「児童指導員・保育士・障害福祉サービス経験者」で構成する必要があります。残りの半数は「その他の従業者」として、この要件を満たさない者でも配置できますが、加算の単位数が下がります(加配加算:その他の従業者は90単位)。詳細は指定権者の手引きを確認してください。

加配加算を取るには、基準を超える職員の配置が必要になる

基準を超えて職員を1人以上配置する場合に算定できる「児童指導員等加配加算」は、配置する職員の資格・経験年数・勤務形態によって単位数が変わります。

児童指導員等加配加算の単位数(定員10人以下・1日につき)
配置職員の区分 単位数
経験5年以上かつ常勤専従 187単位
常勤専従(経験問わず) 152単位
経験5年以上かつ常勤換算 123単位
児童指導員等かつ常勤換算 107単位
その他の従業者 90単位

出典:告示第122号(平成24年厚労省告示第122号・令和8年こども家庭庁告示第5号改正後)原文・国保連サービスコード表PDF(2026-09-23確認)

各区分の算定要件の詳細は放課後等デイサービスの加算の種類と算定条件をご覧ください。この加算は「利用児童1人・1日ごと」に算定します。1日に6名の児童が利用し、経験5年以上の常勤専従職員を1名加配している場合、1日の加算収入は6名×187単位×地域単価となります(地域単価:その他地域10.00円の場合、6×187×10.00=11,220円)。

加配加算の算定には、加配職員の人件費も費用として増加します。収支上の影響(加算収入の増加と人件費の増加のバランス)は、収支シミュレーターで確認できます。

人件費は、開業後の収支の最大の変動要素になる

放課後等デイサービスの費用のうち、人件費は最も大きな割合を占める費用項目です。定員10名・職員5.0人(常勤換算)が全国平均の姿(令和5年障害福祉サービス等経営実態調査・厚生労働省)です。

開業時の最低限の人員(管理者兼務・児発管1名常勤・直接支援職員2名常勤換算)でも、月々の人件費は地域・資格・経験によって大きく変わります。給与水準を高く設定すれば採用には有利ですが、損益分岐の稼働率が上がります。反対に低く抑えすぎると採用・定着が難しくなります。

処遇改善加算(令和8年度・放課後等デイサービス)の上乗せ率は、最上位区分(Ⅰイ)で15.5%です。加算を取得することで職員の処遇を改善しながら事業所の収入も増やせますが、加算の要件(職員への分配方法・計画書・実績報告等)を満たす運営体制が必要です。

開業準備期間の目安は半年〜1年、採用は早めに動く

指定申請から指定(開業)まで、自治体によっては3か月前の事前相談・2か月前の申請締め切りという日程を設けているところがあります(67指定権者の公式ページの調査結果)。

これに加えて、児発管の研修修了・採用活動・物件の確保・設備の準備を考えると、開業の半年〜1年前から動き始めるのが現実的です。採用活動が後ろ倒しになると、指定申請の時点で人員基準を満たせない状態になりかねません。

指定申請に必要な書類の具体的な種類・様式・提出期限は、指定権者(都道府県・政令市・中核市)によって異なります。開業を決めたら、早い段階で管轄の指定権者に問い合わせてください。

収支への影響は、シミュレーターで試算できる

人員配置は、開業後の収支に直結します。職員を増やせば支援の質が上がり加算も取りやすくなりますが、人件費も増えます。最低限の人員では人件費を抑えられますが、稼働率が想定を下回ったときのリスクが残ります。

実際に「月に何人来れば黒字になるか」「どの加算を取ると収入がどれだけ変わるか」を数字で確認するには、収支シミュレーターが便利です。職員数・給与・加算の組み合わせをパターン別に試算できます。

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作成者:fufumumu_design 作成日:2026-11-01

【出典】
・厚生労働省「指定通所支援の人員、設備及び運営に関する基準」(省令174号)
・カイポケ「【2025年最新】放課後等デイサービスの人員配置基準とは?」(2026-09-23取得)
・平成24年厚生労働省告示第122号(令和8年こども家庭庁告示第5号による改正後全文)
・国保連サービスコード表(2026-09-23確認)
・厚生労働省「令和5年障害福祉サービス等経営実態調査結果」第26表(放課後等デイサービス)
本記事の内容は情報提供を目的としたものです。指定申請の手続き・人員基準の詳細は、管轄の指定権者(都道府県・政令市・中核市)にご確認ください。

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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