消防設備士 乙6の構造・機能・整備(機械)は、筆記5科目のうち最も問題数が多い9問です(消防法施行規則第33条の10)。合格には4問以上の正解が必要で(消防法施行規則第33条の11の2)、この科目の正解数が筆記全体の得点に直接影響します。
出題の中心は3つです。消火器の種類と構造(加圧式・蓄圧式の違いと各部品の名称)、消火剤の種類と使える火災の区分、点検の種類と判定基準です。この記事では、9問の出題パターンを整理して、どこを重点的に学ぶかを説明します。
作成:fufumumu_design(ふふ)/作成日:2026年10月3日/問題数・合格基準の根拠:消防法施行規則第33条の10・第33条の11の2。部品の名称・規格の根拠:消火器の技術上の規格を定める省令。点検の手順の根拠:消防用設備等の点検の基準(消防庁告示)。
出題の柱は「構造」「機能」「整備」の3つ。それぞれ問われ方が違う
科目名の「構造・機能・整備」は、3つの出題分野を示しています。
| 分野 | 問われる内容 |
|---|---|
| 構造 | 消火器の種類・各部品の名称と役割・加圧式と蓄圧式の違い |
| 機能 | 消火剤の種類・使える火災の区分(A・B・C)・消火の仕組み |
| 整備 | 点検の種類(外観・機能・総合)と手順・判定基準・整備の方法 |
試験では3つの分野が混在して出題されます。「この部品は何のためにあるか(構造)」「この消火器はどの火災に使えるか(機能)」「この状態の消火器は点検でどう判定するか(整備)」というように、1問の中で複数の知識を組み合わせて答える問題も出ます。
加圧式と蓄圧式の違いは最頻出。部品の名称とセットで覚える
消火器の構造には大きく分けて2種類あります。加圧式と蓄圧式です。試験では両者の違い・それぞれに設けられている部品の名称が繰り返し出題されます。
| 項目 | 加圧式 | 蓄圧式 |
|---|---|---|
| 作動の仕組み | 操作時に加圧用ガス容器のキャップを破封して圧力を発生させる | 本体容器内に常時加圧されたガスが充てんされている |
| 指示圧力計 | なし | あり(圧力の状態を目視で確認できる) |
| 加圧用ガス容器 | あり(本体内部または外部) | なし |
| 排圧栓 | なし | あり(整備のとき内圧を抜くために使う) |
「指示圧力計は蓄圧式にしかない」「加圧用ガス容器は加圧式にしかない」という対応関係が出題のポイントです。どちらの種類に設けられている部品かを混同しないように整理することが最初の一歩です。
消火器の種類と各部品の詳細な役割・構造の仕組みは消火器の種類と仕組みにまとめています。
消火剤の種類と火災の区分。A・B・C火災への対応を正確に覚える
消火剤の種類によって、使える火災の区分が異なります。火災の区分はA(普通火災)・B(油火災)・C(電気火災)の3種類で、乙6の試験では「この消火器はどの火災に使えるか」「この火災には使えないものはどれか」という問題が出ます。
| 消火器の種類 | 使える火災の区分 |
|---|---|
| 粉末(ABC)消火器 | A・B・C |
| 粉末(BC)消火器 | B・C(Aには使えない) |
| 強化液消火器 | A・B・C(放射方法により使える区分が異なる) |
| 二酸化炭素消火器 | B・C(Aには使えない) |
| 泡消火器 | A・B(電気設備には使えない) |
| ハロゲン化物消火器 | B・C(Aには使えない) |
覚え方の整理として、C(電気火災)に使えない代表例は泡消火器です(電気設備に泡を放射すると感電の危険があります)。強化液消火器も放射方法によってはCに使えない場合があります。「AとBには使えてCには使えない」という泡の特徴を押さえておくと、火災区分の問題に対応しやすくなります。
消火剤の詳細(種類別の成分・消火の仕組みと別表第二の対応)は消火器の種類と仕組みにまとめています。
点検の3種類と判定基準。外観点検で確認する項目が多く出る
消火器の点検には3種類あります。
| 点検の種類 | 主な確認内容 |
|---|---|
| 外観点検 | 設置状況・本体の変形や腐食・安全栓の状態・指示圧力計の数値(蓄圧式)・ホースの状態・ラベルの確認など、外部から目視で確認できる項目 |
| 機能点検 | 内部の消火剤の量・性状・加圧用ガス容器のガス量(加圧式)・バルブ類の動作の確認 |
| 総合点検 | 放射試験(実際に消火剤を放射して機能を確認) |
点検の頻度・実施間隔の数値と、機能点検・総合点検の対象となる条件は数字まとめにまとめています。
試験では「外観点検で確認する項目に含まれるものはどれか」「外観点検では確認できない項目はどれか」という問い方が多くなります。内部を開けずに外から確認できるものが外観点検の対象という整理が使えます。機能点検と総合点検は「消火器を開けて中を確認する・実際に放射する」という操作が必要になります。
整備の手順。蓄圧式消火器を解体するときの順番が出題される
消火器の整備は、点検で不良が見つかった消火器や、定期整備の対象となった消火器に対して行います。整備の手順で試験に出やすいポイントは次のとおりです。
- 蓄圧式消火器を解体するときは、まず排圧栓で内圧を抜いてから作業する(内圧が残った状態で分解しない)
- 加圧式消火器の整備では、加圧用ガス容器の重量を確認して規定値以上の減少がないか確認する
- 消火剤の量は、質量(kg)または容量(L)で確認する(消火器の種類によって確認方法が異なる)
- 蓄圧式消火器を整備して充てんした後は、指示圧力計の指針が緑色の範囲(使用圧力の範囲内)にあることを確認する
「整備の手順の中で最初にすべきことは何か」という出題パターンでは、蓄圧式の場合は「排圧栓で内圧を抜くこと」が答えになります。手順の順番を問う問題は整備の手順が頭に入っていないと選べないため、外観点検の項目と合わせて早めに確認しておくことを勧めます。
試験問題の出題パターン4つ。問われ方ごとに準備する
構造・機能・整備(機械)の出題パターンは大きく4つです。
| パターン | 例 |
|---|---|
| 部品がどちらの種類に設けられているかを選ぶ | 「次の部品のうち、蓄圧式にのみ設けるものはどれか」 |
| 消火できる火災の区分を選ぶ | 「泡消火器が使用できない火災の区分はどれか」 |
| 点検・整備の手順や項目を選ぶ | 「外観点検で確認しない項目はどれか」「蓄圧式の解体で最初にすることはどれか」 |
| 正しいものと正しくないものを区別する | 「次の記述のうち、誤っているものはどれか」(構造・点検・整備の複合問題) |
「正しいものと正しくないものを区別する」問題は、構造・機能・整備の知識を複合的に問うため、各分野の内容を正確に押さえていないと正誤が判断できません。問題集で練習するときは、正解の根拠と不正解の理由を両方確認する習慣をつけると対応しやすくなります。
問題集で構造・機能・整備の問題を確認する
消防設備士 乙6の問題集(https://fufumumu-design.com/shobo-otsu6/)では、構造・機能・整備の問題を科目・分野別に収録しています。筆記の問題集は全問無料で使えます。
問題を解いた記録が残るので、どのテーマの正解率が低いかを把握しながら進められます。問題を解き終えたあとは、AIが作る問題(1日3問まで無料・買い切りで無制限)で角度を変えた練習ができます。


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