居宅介護支援の収入の計算方法|担当件数・要介護度・加算ごとの月収入試算

居宅介護支援の収入は「担当件数 × 要介護度別単価 × 1単位単価」で計算します。ケアマネ1人35件担当(要介護1〜2が20件・3〜5が15件)・地域区分その他(10.21円)の場合、月収入は約43万円です。担当件数45件を超えると逓減制が適用されて単価が半分以下になるため、件数管理が収支に直結します。加算取得によって月収入を10〜15%程度増やすことができます。

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収入の計算式

居宅介護支援の月収入は次の式で計算できます。

月収入 = Σ(担当利用者ごとの単位数) × 1単位の単価

担当利用者ごとの単位数は「要介護度」と「担当件数の合計(逓減制の適用判定)」で決まります。

基本報酬の単価(2024年度・逓減制なし・44件以下)

要介護度 単価(月額)
要介護1〜2 1,087単位/月
要介護3〜5 1,381単位/月

出典:厚生労働省「2024年度介護報酬改定における改定事項について」

具体的な収入計算例(ケアマネ1人・35件担当)

ケアマネ1人が35件担当、うち要介護1〜2が20件・要介護3〜5が15件の場合(地域区分その他:10.21円):

要介護度 件数 単位数/月 小計(10.21円換算)
要介護1〜2 20件 1,087 × 20 = 21,740単位 222,170円
要介護3〜5 15件 1,381 × 15 = 20,715単位 211,500円
合計 35件 42,455単位 433,670円/月

地域区分が高い都市部では1単位単価が上がるため、同じ件数でも収入が増えます。

地域区分 1単位単価 35件担当の月収入(概算)
1級地(東京特別区等) 11.40円 約484,000円
3級地(名古屋市等) 11.05円 約469,000円
5級地(仙台市等) 10.70円 約454,000円
その他(地方市町村) 10.00円 約425,000円

逓減制:45件を超えると単価が半分以下になる

ケアマネ1人の担当件数が45件を超えると逓減制が適用されます。超過分の単価が大幅に下がります。

担当件数 適用単価(要介護1〜2) 適用単価(要介護3〜5)
44件以下 1,087単位/月 1,381単位/月
45〜59件(超過分) 522単位/月 659単位/月

44件と45件では1件の差ですが、その1件の報酬が1,087→522単位(要介護1〜2の場合)と半分以下に変わります。45件目からは新しく担当する利用者の採算が大幅に悪化するため、担当件数が44件に近づいたらケアマネの追加採用や業務効率化を検討してください。

特定事業所加算による収入上乗せ

法定要件を超えた体制を整えることで、基本報酬に加算を上乗せできます。

加算種類 月額(1件あたり) 主な要件
特定事業所加算(Ⅰ) 505単位 主任ケアマネ2人以上、24時間対応、困難事例対応等
特定事業所加算(Ⅱ) 407単位 主任ケアマネ1人、24時間対応等
特定事業所加算(Ⅲ) 309単位 ケアマネ3人以上、24時間対応等
特定事業所加算(Ⅳ) 162単位 主任ケアマネ1人のみ(小規模向け)

特定事業所加算(Ⅳ)(162単位)を35件担当で算定した場合の月収入増:162 × 35件 × 10.21円 = 57,900円/月の増収になります。

月収入のシミュレーション例(ケアマネ2人体制)

ケアマネ2人・各35件・特定事業所加算(Ⅳ)取得・地域区分その他の場合:

  • 基本報酬:433,670円 × 2人 = 867,340円/月
  • 特定事業所加算(Ⅳ):57,900円 × 2人 = 115,800円/月
  • 合計:983,140円/月(年間約1,180万円)

人件費(ケアマネ2人・事務員0.5人の社保込み)が90万〜110万円程度のため、家賃等を除いた収支差は薄い水準です。特定事業所加算(Ⅱ)以上を取得することで収支が改善します。

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居宅介護支援以外の福祉・介護事業の収支情報は、福祉事業者向けツール一覧にまとめています。

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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