危険物乙4は年間受験者数が最多の国家資格のひとつです。受験者数・合格者数・合格率の推移と年代別・職種別データを整理しました。これから受験する方の見通しに役立ててください。
乙4の受験者数・合格者数の概況
消防試験研究センターが毎年公表している試験統計(危険物取扱者試験の実施状況)によると、危険物取扱者乙4種(乙種第4類)は毎年最多の受験者数を誇る試験です。
近年の傾向(概数):
- 年間受験者数:約200,000〜250,000人前後(全類の中で最多)
- 合格率:35〜40%前後(年度によって多少変動)
- 合格者数:約80,000〜100,000人前後
乙4は全国でほぼ毎月(CBT試験のため週単位で)実施されており、受験しやすい環境が整っています。これが受験者数が多い理由のひとつです。
合格率の推移(年度別)
乙4の合格率は年度によって多少変動しますが、概ね35〜40%の範囲で安定しています。
| 年度(概算) | 受験者数(概数) | 合格率 |
|---|---|---|
| 2019年度 | 約230,000人 | 約38% |
| 2020年度(コロナ禍) | 約160,000人(減少) | 約38% |
| 2021年度 | 約200,000人 | 約38% |
| 2022年度 | 約220,000人 | 約38% |
| 2023年度 | 約230,000人 | 約37% |
上記数値は消防試験研究センターが公表する統計資料の概数です。正確な数字は消防試験研究センター公式サイト(www.shoubo-shiken.or.jp)で確認してください。
乙4の合格率が約37〜38%の意味
約37〜38%という合格率は「3人に1人が合格する」という水準です。国家資格の中では比較的取りやすい部類に入りますが、無勉強では合格できません。
合格率が低い理由のひとつは「準備不足のまま受験する人が多い」ことです。法令・物化・性質消火の3科目すべてで60%以上を取る必要があるため、特定の科目が苦手だと不合格になります。
適切な学習(40〜100時間程度)を経て試験に臨んだ受験者の合格率はかなり高く、しっかり準備した人にとっては十分取りやすい資格です。
不合格の主な理由(統計的傾向)
乙4で不合格になる主な理由は次のとおりです。消防試験研究センターが科目別の合格率を公表しているわけではありませんが、受験者からの声・参考書の出版データから傾向が見えます。
- 法令で60%未満:覚える数字・用語が多く、あいまいな理解のまま受験した場合に落ちやすい科目
- 物理化学で60%未満:化学が苦手な受験者が最も苦労する科目。計算問題・燃焼の原理の理解不足
- 性質消火で60%未満:品目別の特性・消火方法の組み合わせを誤りやすい
3科目すべてで60%以上という基準のため、1科目でも不合格になると全体が不合格になります。苦手科目を放置せず、満遍なく対策することが重要です。
CBT試験への移行と受験環境の変化
乙4は従来の紙ベースの試験(会場試験)からCBT(コンピューター・ベースド・テスト)に移行しました。CBT化によって受験環境が大きく改善されています。
- 試験日の柔軟性:全国のテストセンターで年間を通じて受験できる(以前は都道府県ごとに特定の日程のみ)
- 試験結果の早期確認:試験終了後にすぐに合否が分かる(即時結果表示)
- 近くのテストセンターで受験可能:自宅近くのテストセンターを選べる
- 再受験の申し込み:不合格でも翌日から再受験の申し込みが可能
CBT化によって「気軽に受験できる」環境になった反面、「毎月受験できるから今月は諦めよう」という気持ちになりやすいデメリットもあります。試験日を決めてそこに向けて計画的に学習することが大切です。
年代別・職種別の受験者の傾向
消防試験研究センターの統計からわかる受験者の傾向です。
- 10〜20代:学生・第二新卒の受験が多い。資格取得を目的に積極的に受験
- 20〜30代:就職・転職・昇給・職場の要件を満たすための受験が多い
- 30〜50代:既に危険物施設に勤務しており、業務上の必要性から受験するケースが多い
職種別では「石油・ガス関連業」「化学工場」「ガソリンスタンド(給油取扱所)」「倉庫・物流」の従業員が多く受験します。資格を持っていると職場での待遇(資格手当・昇進)に影響することが受験動機のひとつです。
甲種・乙種・丙種の受験者数比較
| 種別 | 年間受験者数(概数) | 合格率 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 甲種 | 約20,000〜25,000人 | 約40〜45% | 受験資格あり・全類取り扱い可能 |
| 乙4 | 約200,000〜250,000人 | 約37〜38% | 最多受験者・第4類限定 |
| 乙種(4以外の各類) | 各類5,000〜20,000人程度 | 40〜70%前後 | 科目免除を使うと高合格率 |
| 丙種 | 約10,000〜15,000人 | 約50〜55% | ガソリン等限定・受験しやすい |
乙4の受験者数が突出して多い理由は「給油取扱所(ガソリンスタンド)での必須資格」として需要が高いことが主要因です。
試験統計の活用方法
受験者数・合格率の統計は「この資格がどれほど需要があるか」「難易度はどの程度か」を知るための参考情報です。
- 合格率37〜38%は「準備した人が合格できる難易度」を示している
- 受験者数の多さは「求められている資格」であることを示している
- 科目別の合格基準(各科目60%以上)を知ることで対策の方針が立てやすい
実際の試験統計(詳細なデータ)は消防試験研究センターの公式サイトで毎年公表されます。受験前に最新の合格率・実施状況を確認することをおすすめします。
試験申し込みから結果確認までの流れ
CBT試験の受験手順を把握しておくと、試験準備がスムーズになります。
- 消防試験研究センターの公式サイトからインターネット申請(受験料:4,600円・振り込み期間に注意)
- テストセンターの日時・会場を選択して予約確定
- 試験当日:会場で受験(試験時間2時間)
- 試験終了後にスコアレポートで即時結果確認(合格・不合格が分かる)
- 合格後:消防試験研究センターから合格通知ハガキが届く(数週間後)
- 免状申請:都道府県知事宛てに申請書類を提出(写真・手数料・証明書類が必要)
申し込みから受験まで2〜4週間程度かかることが多いため、試験日の逆算から学習計画を立てることをおすすめします。
まとめ
危険物乙4は年間約20万人以上が受験する最大規模の国家資格試験で、合格率は約37〜38%です。CBT化により受験環境が改善されています。3科目すべてで60%以上を取る必要があり、特定の科目が苦手な場合は不合格になるため、満遍なく対策することが重要です。試験統計は消防試験研究センターの公式サイトで公表されています。


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