有料老人ホームの看取り介護、体制の整備と看取り介護加算。

介護

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有料老人ホームで看取り介護を行うには、医師・看護職員・介護職員・家族が連携できる体制と、施設としての看取りの方針を明確にしておく必要があります。介護付き有料老人ホーム(特定施設)は、一定の体制を整備することで看取り介護加算を算定できます。開業時から「看取りをどこまで行うか」を方針として定め、協力医療機関との連携協定に反映させておくことが重要です。

看取り介護加算を算定するための体制要件

特定施設入居者生活介護の看取り介護加算は、以下の体制要件を満たした事業者が算定できます〔⚠️告示・解釈通知の原文で確認してください〕。

要件の区分 内容
看取りの指針の策定 施設として看取り介護の指針を定め、入居者・家族へ説明していること
医師との連携 協力医療機関の医師または施設の配置医師が、入居者の状態変化に対応できる体制があること
看護体制 24時間の看護師等との連絡体制があること〔⚠️解釈通知で具体的な要件を確認〕
研修の実施 看取り介護に関する職員研修を実施していること
入居者・家族への説明と同意 看取り期の対応方針について入居者(または家族・成年後見人等)への説明と書面による同意があること

看取り介護加算の単位数(算定のしくみ)

看取り介護加算は死亡日からさかのぼった日数に応じて単位数が異なります。体制の充実度に応じて加算(Ⅰ)と加算(Ⅱ)が設けられています〔⚠️単位数は告示(厚生労働省)の原文で確認してください。令和6年度以降の改定を反映した最新版を使用すること〕。

算定期間 加算(Ⅰ)の単位数(目安) 加算(Ⅱ)の単位数(目安)
死亡日以前31〜45日 72単位/日 72単位/日
死亡日以前4〜30日 144単位/日 144単位/日
死亡日の前日・前々日 680単位/日 780単位/日
死亡日 1,280単位 1,580単位

⚠️上記の単位数は告示の原文で必ず確認してください。令和6年度の介護報酬改定で変更されている可能性があります。

看取り介護の指針に盛り込む内容

施設として策定する看取り介護指針には、一般的に以下の内容を含めます。

項目 内容の例
施設の看取りに対する基本方針 施設内での自然死を支援する・医療機関への搬送を希望する場合の対応等
看取り期の判断と移行の手順 医師が看取り期と判断した後の手順・家族への連絡のタイミング
入居者・家族の意思確認の方法 施設内看取りを希望するか・延命処置の希望等を書面で確認する手順
医師・看護職員の対応体制 夜間の急変時に医師・看護職員と連絡を取る手順・協力医療機関との役割分担
死亡後の対応 死亡確認・家族への連絡・記録の作成

看取りは開業前から方針を決めておく

看取り介護の対応範囲は、施設の規模・看護体制・医師との連携状況によって異なります。「施設内で最期まで看る」方針をとるか「状態が急変したら入院調整を行う」方針をとるかによって、夜間の看護体制の整備水準や協力医療機関に求める内容が変わります。

看取り対応の方針は重要事項説明書・運営規程に記載し、入居前の段階で入居者・家族と認識を合わせておくことが、トラブル防止と加算算定の両面で重要です。協力医療機関の確保については「有料老人ホームの協力医療機関、確保の要件と探し方。」をご覧ください。

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出典:「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(厚生労働省告示)・「指定居宅サービス等及び指定介護予防サービス等に関する基準についての解釈通知」(厚生労働省)。詳細は必ず原文および都道府県の担当窓口でご確認ください。当サイトは資格者ではなく、内容の正確性を保証しません。

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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