泡消火設備は、設置方式(固定式・移動式)と放出方式(開放型・閉鎖型)の組み合わせで分類されます。飛行機格納庫には閉鎖式のFWSヘッドまたは高発泡用が使われ、駐車場・自動車修理工場には開放式のフォームヘッドが使われます。道路(屋内部分)は固定式のみ設置できます。
作成:fufumumu_design(ふふ)/作成日:2026年10月20日/数字の出典は各表の下に記載しています。
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固定式と移動式の違い
設置方式の違いは、放出口が建物に固定されているかどうかです。
| 設置方式 | 概要 | 主な用途 |
|---|---|---|
| 固定式 | 天井または壁に放出口(泡ヘッド)が固定されており、配管を通じて自動的に泡を放出する | 飛行機格納庫・駐車場・自動車修理工場・道路 |
| 移動式 | ホースリールや泡消火器を使い、人が現場まで持ち運んで放出する | 飛行機格納庫・駐車場など(補助的な位置づけ) |
道路(建物の屋内部分)については、消防法施行規則第18条の2で固定式のみが認められています。移動式は道路用途では認められません。
開放型と閉鎖型(フォームヘッドとFWSヘッド)の違い
固定式の放出方式は、泡ヘッドの種類によって開放型と閉鎖型に分かれます。
| 放出方式 | ヘッドの種類 | 感熱素子 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| 開放型 | フォームヘッド(FH) | なし(常に開放) | 駐車場・自動車修理工場・道路 |
| 閉鎖型 | FWSヘッド(Foam Water Spray) | あり(熱で溶けて開放) | 飛行機・回転翼航空機の格納庫 |
出典:消防法施行規則第18条の2(2026年10月20日に確認)
フォームヘッドは感熱素子がなく、常に開口状態です。一斉開放弁(デリュージバルブ)を操作することで水・泡が流れます。開放型は火災感知器と連動して一斉に全ヘッドから放出される形になります。
FWSヘッドは感熱素子(ガラスバルブまたはヒュージブルリンク)が付いており、火炎による温度上昇で素子が溶けてヘッドが開放します。スプリンクラーと同じ原理で、熱を受けたヘッドだけが開放する仕組みです。飛行機格納庫では天井が高く、ヘッドが感熱するまでの時間を考慮した上でFWSヘッドが採用されています。
高発泡用泡放出口は別の分類
フォームヘッド・FWSヘッドとは別に、高発泡用泡放出口という放出口もあります。膨脹比が高い(80倍以上)の高膨脹泡を使い、空間全体を泡で満たす(冠泡)方式です。
高発泡用泡放出口は床面高さが5mを超える場所(飛行機格納庫の一部)に使われます。冠泡後の高さは防護対象の最高位から0.5m以上を維持する必要があり、設置数は防護面積500m²ごとに1個以上です(消防法施行規則第18条の2)。
泡ヘッドの種類(フォームヘッド・FWSヘッド・高発泡用)の詳細な識別ポイントは、乙2の鑑別対策・泡ヘッドの見分け方にまとめています。
設置場所と方式の対応
消防法施行規則第18条の2は、設置場所ごとに使える方式を定めています。整理すると以下のようになります。
| 設置場所 | 使える方式 |
|---|---|
| 飛行機・回転翼航空機の格納庫 | 固定式(FWSヘッド・高発泡用・移動式も可) |
| 駐車場(屋内・機械式など) | 固定式(フォームヘッド)・移動式 |
| 自動車修理工場 | 固定式(フォームヘッド)・移動式 |
| 道路(建物の屋内部分) | 固定式のみ(フォームヘッド) |
出典:消防法施行規則第18条の2(2026年10月20日に確認)
駐車場と自動車修理工場はフォームヘッド(開放式)が基本です。飛行機格納庫はFWSヘッド(閉鎖式)または高発泡用で対応します。道路は固定式のみです。この対応は乙2の試験でもよく出題される内容です。
方式の違いと薬剤の使い分け
使用する泡消火薬剤は方式によって変わります。フォームヘッド(開放型)には低膨脹泡(膨脹比20倍未満)が使われます。高発泡用には高膨脹泡(膨脹比80倍以上)が使われます。
薬剤の種類(たん白・合成界面活性剤・水成膜)と膨脹比・規格値については、泡消火薬剤3種類の違いにまとめています。
まとめ
泡消火設備の方式は「固定式か移動式か」×「開放型か閉鎖型か」の組み合わせで決まります。フォームヘッド(開放型)は駐車場・修理工場・道路、FWSヘッド(閉鎖型)は飛行機格納庫が主な使用場所です。道路には固定式しか認められません。この設置場所と方式の対応が、乙2の試験でよく問われる内容です。
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