計画相談支援で開業する際、日本政策金融公庫や地方自治体の融資制度を活用する場合は「事業計画書(創業計画書)」が必要です。事業計画書で最も重要なのは「売上の根拠となる数字」で、担当件数の想定・報酬単価・月次収支の試算を正確に記載することが求められます。この記事では計画相談支援の事業計画書に使う数字の作り方と注意点をまとめました。
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事業計画書で説明が必要な3つの項目
日本政策金融公庫の創業計画書では、事業の見通し(売上・費用・利益)の部分で次の3点を説明できる数字が必要です。
- 売上(月収)の根拠:担当件数×報酬単価をもとに試算した月収。段階的に増加するシナリオを示す。
- 費用(固定費・変動費)の見積もり:人件費・家賃・通信費等の内訳と月額。
- 損益分岐点と黒字化の時期:売上が固定費を上回る時点(月または年)の見通し。
売上の根拠を作るための計算方法
計画相談支援の売上(月収)は次の計算式で求めます。
月収 = 新規計画作成(サービス利用支援費)件数 × 1件の単位数 × 1単位の金額
+ モニタリング(継続サービス利用支援費)件数 × 1件の単位数 × 1単位の金額
+ 初回加算 × 対象件数 × 300単位 × 1単位の金額
+ 処遇改善加算(合計報酬の5.1%)
単位数は地域区分によって変わります(地域区分の一覧はこちら)。1単位の金額はその他地域で10.00円です。
段階別の売上シナリオの作り方
融資審査では「開業初月から黒字」という計画は実態に合わないとみなされます。担当件数が月3〜5件ずつ増える現実的なシナリオを作ることが重要です。
| 時期 | 担当件数 | 月収概算(その他地域) | 月次収支(固定費35万) |
|---|---|---|---|
| 開業1か月目 | 5件 | 約93,600円 | ▲256,400円 |
| 6か月目 | 25件 | 約355,200円 | +5,200円 |
| 12か月目 | 40件 | 約551,400円 | +201,400円 |
| 18か月目 | 50件 | 約640,080円 | +290,080円 |
月収はサービス利用支援費(Ⅰ)1,572×新規5件+初回加算300×5件+継続(Ⅰ)1,308×全担当件数×10.00円。18か月目の継続は(Ⅰ)39件+(Ⅱ)6件(606単位)。処遇改善加算は含まない。
この表で開業から黒字化までの累計赤字(必要な運転資金)を計算します。毎月全員モニタリングを前提にした上記の例では、1〜4か月の赤字合計が約63万円(損益分岐点は5か月目ごろ)となり、これが最低限確保が必要な運転資金の目安です。
事業計画書に使う数字の根拠を用意する
融資審査では「なぜその担当件数が見込めるのか」を問われます。根拠として有効なものは次のとおりです。
- 開業地域の計画相談支援事業所の数と受け皿の状況(市区町村から聞き取った情報)
- 市区町村のセルフプランの割合(公表データまたは窓口への問い合わせ結果)
- 自分が担当できる利用者像(精神・知的・身体等の専門性・過去の実務経験)
「地域に受け皿が不足していて市区町村から紹介が見込める」という根拠を具体的に示せると、売上計画に説得力が生まれます。
収支シミュレーターで計画書の数字を作る
当方の計画相談支援 開業向け収支シミュレーターでは、担当件数の増加ペース・固定費・地域区分・モニタリング頻度を入力することで月次収支の推移と累計赤字(必要運転資金)が自動で計算できます。融資申請用の事業計画書に使う数字の作成にご活用ください。
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この記事の試算は、指定障害福祉サービス等に要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第523号・別表第17・令和8年6月1日適用分)の単位数を使っています(確認日:2026年11月1日)。融資申請の判断は金融機関または中小企業診断士等の専門家に相談してください。作成:fufumumu_design


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