短期入所の記録の整備。5年保存の対象書類と保存期間の根拠。

短期入所の記録の整備。5年保存の対象書類と保存期間の根拠。 短期入所





短期入所の記録の整備と保存期間。作成が必要な書類の一覧。

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短期入所事業者には、サービス提供に関する記録を整備し一定期間保存する義務があります。省令171号 第125条の準用規定により、第42条(記録の整備)が適用され、サービス提供の日から5年間の保存が義務付けられています。この記事では、短期入所で作成・保存が必要な書類の種類を一覧で整理します。

記録の整備と保存期間の根拠条文

短期入所の記録整備義務の根拠は次の3条文です。

第42条(第125条準用):5年間の保存義務

省令171号 第42条(第125条の準用規定によって短期入所に適用)は「指定〇〇事業者は、従業者、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しておかなければならない」「指定〇〇の提供に関する諸記録を整備し、当該記録を当該指定〇〇を提供した日から5年間保存しなければならない」と定めています。

保存期間は「サービスを提供した日から5年間」です。利用が終了した日ではなく「提供した日」を起算点とすることに注意してください。

第19条(第125条準用):サービス提供記録の作成義務

省令171号 第19条(第125条の準用規定によって短期入所に適用)は、指定短期入所の提供日・提供内容その他必要な事項を記録し、利用者から確認を受ける義務を定めています。日々のサービス提供の記録(支援記録)を作成し、利用者または家族に確認してもらう手続きが必要です。

第119条:入退所記録と受給者証への記載

省令171号 第119条は、利用者が短期入所に入所または退所した際に、受給者証に「事業所名・入所年月日(退所年月日)その他必要な事項」を記載する義務を定めています。また、利用者の支給量(利用できる日数)の上限に達した場合は、受給者証の写しを市町村に提出しなければなりません。

作成・保存が必要な記録の一覧

短期入所事業者が作成・保存すべき記録を種類別に整理します。

記録の種類 内容 根拠・備考
入退所記録 利用者の入所日・退所日・受給者証への記載内容 省令171号 第119条
サービス提供記録(支援記録) 提供日・提供内容(入浴・食事・排泄介助など)・利用者の状態・特記事項・利用者または家族の確認 省令171号 第19条(準用)
個別支援計画関連書類 アセスメント記録・個別支援計画書・担当者会議録・同意書・モニタリング記録 省令171号(サービス管理責任者の業務規定)
業務継続計画(BCP) 感染症BCP・自然災害BCP・研修記録・訓練記録 省令171号 第125条準用・令和3年度改正
苦情記録 苦情の内容・日時・対応経緯・改善措置の記録 省令171号 第39条(準用)
身体拘束記録 拘束の態様・時間・心身の状況・理由(やむを得ない場合のみ) 省令171号 第35条の2(準用)
事故記録 事故発生日時・状況・処置内容・報告先・再発防止策 省令171号 第40条(準用)
虐待防止記録 委員会の開催記録・研修実施記録 省令171号 第40条の2(準用)
従業者に関する記録 雇用契約書・資格証の写し・勤務表・研修受講記録 省令171号 第42条(準用)
設備・備品に関する記録 設備台帳・備品管理台帳・点検記録 省令171号 第42条(準用)
会計に関する記録 収支決算書・請求記録・領収書類 省令171号 第42条(準用)

保存期間は「提供した日から5年間」

第42条の「当該指定〇〇を提供した日から5年間」という起算点について補足します。

個別支援計画のように複数回の利用にまたがって継続する書類は、「計画の作成日」「最終提供日」のどちらを起算点とするかが問題になりますが、一般的には最後にサービスを提供した日から5年間保存する扱いとされています。

また、介護保険法の規定(居宅サービス等)では「2年間保存」が一般的ですが、障害福祉サービスの省令171号では「5年間」と定められています。誤って2年で廃棄しないよう注意が必要です。

電子記録の保存

紙での保存が一般的ですが、電子データでの保存も認められています。ただし、電子データで保存する場合は、必要なときにすぐに閲覧・印刷できる状態で保管することが求められます。クラウドサービスや専用ソフトウェアを活用する場合は、データのバックアップ体制を整えることも重要です。

運営指導での確認ポイント

都道府県等の運営指導では、次の点が重点的に確認されます。

  • サービス提供記録が毎回作成されているか
  • 利用者または家族による確認(署名)が取れているか
  • 個別支援計画の作成・更新・同意書の取得が適切に行われているか
  • 苦情記録・事故記録が作成されているか
  • 身体拘束を行った場合の記録が適切に残されているか
  • 5年間分の記録が保存されているか

記録の整備は事務作業として後回しにされがちですが、運営指導での不備は「改善勧告」の対象になります。記録作成の仕組みを開業時から整えておくことが重要です。

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出典:指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年厚生労働省令第171号)第42条・第19条・第119条・第125条。当ページは法令の解説を目的としており、法的助言ではありません。最新の内容は指定権者(都道府県・市町村)にご確認ください。作成:2026年11月。


この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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