訪問入浴介護の片麻痺・拘縮対応、麻痺側の取り扱いと移乗・洗体の手順。

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訪問入浴介護の利用者には、脳卒中後の片麻痺や関節拘縮を持つ方が多くいます。麻痺側の感覚が鈍く熱傷に気づかない・拘縮で関節が動きにくく無理な動作で骨折・脱臼のリスクがあるなど、通常の入浴介助とは異なる注意が必要です。麻痺・拘縮の状態は個人差が大きいため、初回訪問時に担当ケアマネジャー・リハビリ職員から情報を収集し、訪問入浴介護計画書に具体的な介助方法を記載しておくことが重要です〔⚠️介助方法は利用者の状態・主治医の指示を確認してから決定する〕。

片麻痺のある利用者への入浴介助の基本

場面 麻痺側の取り扱いポイント
湯温の確認 麻痺側の皮膚は温度感覚が低下しているため、健側(麻痺のない側)で温度を確認する。利用者の主観的な感覚だけに頼らず看護職員が湯温計で確認する
移乗・体位変換 麻痺側の腕を胸の上に置き、無意識に引っかからないようにする。麻痺側の肩・股関節を無理に引っ張らない(脱臼リスク)
洗体 麻痺側は感覚が鈍いため、優しく丁寧に洗う。皮膚の異常(発赤・傷)を健側と比較しながら確認する
浴槽内の体位保持 麻痺側が下になる姿勢を避ける。水圧で麻痺側が沈み込みやすいため、3名で安定した体位を保持する

拘縮のある利用者への入浴介助の基本

部位・状態 介助上の注意点
肘・手首の屈曲拘縮 無理に伸ばさない。屈曲したままの状態で洗体・すすぎを行う。手のひら・指の間は汚れがたまりやすいため丁寧に洗う〔⚠️強引に伸ばすと骨折・脱臼のリスクがある〕
股関節の拘縮 開排制限がある場合は移乗時に無理に脚を広げない。ストレッチャーへの移乗は3名で体幹・四肢を支える
頸部の拘縮 頭部を急に動かさない。湯が顔にかかると誤嚥・パニックの原因になるため、洗髪は特に丁寧に行う
膝関節の拘縮 伸展制限がある場合は浴槽内で膝を曲げた状態でのポジショニングを工夫する。痛みの有無を声かけで確認する

介助前の情報収集チェックリスト

片麻痺・拘縮のある利用者の初回訪問前に確認しておく情報:麻痺の部位と程度・拘縮の部位と可動域制限・骨折・脱臼の既往・痛みの有無・ケアマネジャー・リハビリ職員からの申し送り事項。これらを訪問入浴介護計画書に記載し、チーム全員で共有することが重要です。高齢者の身体特性全般については「訪問入浴介護の高齢者の身体特性」、腰痛対策については「訪問入浴介護の腰痛対策・ノーリフト」もご覧ください。

研修の義務全体については「訪問入浴介護の法定研修、何が義務で年何回か。」をご覧ください。研修キットのご利用は訪問入浴介護の法定研修キットからどうぞ。

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出典:各種介護関連の公開情報・日本リハビリテーション医学会「脳卒中治療ガイドライン」に基づく一般的な知見。麻痺・拘縮への介助方法は利用者の状態・主治医・リハビリ職員の指示を優先してください。当サイトは資格者ではなく、内容の正確性を保証しません。

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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