居宅介護支援で算定できる加算の一覧と単位数まとめ【令和8年6月版】

介護

居宅介護支援事業所が算定できる加算は、特定事業所加算・初回加算・入院時情報連携加算・ターミナルケアマネジメント加算などを合わせると10種類以上あります。それぞれの算定要件と単位数を一覧で整理します。

開業後の収支を試算したい方は、こちらをどうぞ。
▶ 居宅介護支援事業所 収支シミュレーター

居宅介護支援で算定できる加算の全体像

令和6年度・令和8年6月改定後の時点で、居宅介護支援事業所が算定できる主な加算は次の通りです。単位数は告示第125号等によります。

居宅介護支援で算定できる主な加算(令和8年6月時点)
加算名 単位(1件・1月あたり) 概要
特定事業所加算(Ⅰ) 519単位 主任ケアマネ2人・ケアマネ3人以上・24時間対応・特別な状況の利用者20%以上等
特定事業所加算(Ⅱ) 421単位 主任ケアマネ1人・ケアマネ3人以上・24時間対応・特別な状況の利用者20%以上等
特定事業所加算(Ⅲ) 323単位 主任ケアマネ1人・ケアマネ2人以上・24時間対応・特別な状況の利用者20%以上等
特定事業所加算(A) 114単位 ケアマネ2人以上・特別な状況の利用者20%以上・中山間地域等の要件あり
初回加算 300単位 新規の利用者に対して初めてケアプランを作成した月に算定
入院時情報連携加算(Ⅰ) 250単位 入院から3日以内に医療機関へ利用者情報を提供した場合
入院時情報連携加算(Ⅱ) 200単位 入院から4〜7日以内に医療機関へ利用者情報を提供した場合
退院・退所加算(Ⅰ)イ 450単位 医療機関・施設から在宅に戻る際、カンファレンスに参加して居宅サービス計画を作成した場合
退院・退所加算(Ⅰ)ロ 600単位 カンファレンスに2回以上参加して居宅サービス計画を作成した場合
退院・退所加算(Ⅱ)イ 600単位 医療機関等の職員から情報収集し、かつカンファレンスに1回参加した場合
退院・退所加算(Ⅱ)ロ 750単位 医療機関等の職員から情報収集し、かつカンファレンスに2回以上参加した場合
退院・退所加算(Ⅲ) 900単位 医療機関等の職員から情報収集し、かつカンファレンスに3回以上参加した場合
通院時情報連携加算 50単位 通院に同行してかかりつけ医に情報提供した場合(月1回限度)
ターミナルケアマネジメント加算 400単位 人生の最終段階にある利用者のケアプランを作成し、死亡月に算定
緊急時等居宅カンファレンス加算 200単位 医療機関の求めに応じて居宅で緊急のカンファレンスを行った場合(月2回限度)
処遇改善加算(令和8年6月新設) 2.1%(加算後収入に対して) 居宅介護支援への処遇改善加算が令和8年6月から新設

加算の組み合わせと月次収入への影響

加算は基本報酬(居宅介護支援費)に上乗せで算定します。特定事業所加算は全利用者に毎月上乗せされるため、担当件数が多いほど収入への影響が大きい加算です。

一方、初回加算・入院時情報連携加算・退院退所加算・通院時情報連携加算・ターミナルケアマネジメント加算は、該当するケースが発生した月のみ算定できます。安定的に算定できる加算(特定事業所加算)と、機会に応じて算定できる加算(入退院時等)を組み合わせて、月次収入を積み上げることが重要です。

特定事業所加算の区分別の収入への影響試算

担当件数が1人40件の事業所で、加算区分別の月次収入を比較した試算例は次の通りです(要介護3の利用者40件・1単位10円の場合)。

特定事業所加算の区分別の月次収入試算(参考値)
加算区分 1件あたり加算単位 40件分の加算収入目安
なし 0単位 0円
(A) 114単位 約45,600円
(Ⅲ) 323単位 約129,200円
(Ⅱ) 421単位 約168,400円
(Ⅰ) 519単位 約207,600円

特定事業所加算(Ⅰ)と(なし)の差は1か月で約207,600円。年間では約249万円の差が生まれます。加算要件を満たすための体制整備(主任ケアマネの確保・24時間対応)のコストとのバランスを踏まえて算定区分を検討することが重要です。

退院・退所加算の算定タイミングと注意点

退院・退所加算は入退院の回数・カンファレンスへの参加回数によって区分と単位数が異なります。同一の入院につき算定できる回数は1回です。算定するためには、退院・退所後に居宅サービス計画を作成することが要件となります。

退院・退所加算は1件あたり最大900単位(区分Ⅲ)で、単発の加算としては最も大きい部類に入ります。医療機関の地域連携室・MSW(医療ソーシャルワーカー)との連携を強化し、退院カンファレンスへの参加機会を増やすことが、この加算の算定頻度を高めることにつながります。

処遇改善加算(令和8年6月新設)の概要

居宅介護支援への処遇改善加算は、令和8年6月から新設されました(改定前は対象外でした)。加算率は2.1%で、算定した居宅介護支援費の合計額に2.1%を上乗せして算定します。他の介護サービスの処遇改善加算と同様に、一定の職場環境等要件(賃金改善・研修機会の確保等)を満たすことが算定の条件です。

処遇改善加算の算定には事前の届出が必要です。令和8年6月の適用開始に合わせて届出を行うことで、6月以降の収入が増加します。

参考・出典

  • 指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第20号・令和8年6月改定後)
  • 令和6年度介護報酬改定の概要(厚生労働省)

この記事は2026年11月時点の情報に基づいています。単位数・算定要件の詳細は告示・通知でご確認ください。

福祉事業の開業・運営に関するツールと記事の一覧は福祉事業の開業と運営(入口ページ)にまとめています。収支シミュレーター・経営診断・法定研修キットを無料で試せます。

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

ご質問はメールで。電話・面談はしていません。

fufumumu_designをフォローする
介護
fufumumu_designをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました