就労移行支援の地域区分と単価。8区分の1単位単価と、基本報酬が実際いくらになるか。

就労移行支援の報酬単価は、全国を8つに分けた「地域区分」によって変わります。1単位あたりの単価は最低10.00円(その他地域)から最高11.18円(1級地)です。新規事業所に適用される基本報酬719単位(定員20人以下・30%以上40%未満区分)を8区分の単価で換算すると、1人1日あたり7,190円〜8,038円になります。

すぐにご利用されたい方は、こちらからどうぞ。
▶ 就労移行支援 開業向け収支シミュレーター

地域区分とは何か

地域区分は、障害福祉サービスの人件費の地域差を報酬に反映するための仕組みです。厚生労働省告示第539号で8区分が定められており、事業所の所在する市区町村によって区分が決まります(令和6年4月施行版)。

東京都特別区が最も高い「1級地(11.18円)」、北海道・東北・四国・九州の多くの市区町村が「その他(10.00円)」に該当します。

就労移行支援の8区分の単価一覧

地域区分 1単位あたり単価(円) 主な該当地域(例)
1級地 11.18 東京都特別区
2級地 10.94 東京都一部・神奈川県一部
3級地 10.89 大阪市・名古屋市など
4級地 10.71 横浜市・川崎市など
5級地 10.59 さいたま市・千葉市など
6級地 10.35 京都市・神戸市など
7級地 10.18 仙台市・広島市など
その他 10.00 上記以外の市区町村

※主な該当地域は例示です。正確な区分は厚生労働省告示第539号の別表でご確認ください。

新規事業所の基本報酬(719単位)を区分別に換算すると

就労移行支援の新規事業所は、開業から2年間は就労定着者の割合が「30%以上40%未満」とみなされ、定員20人以下の基本報酬は719単位/日が適用されます(厚生労働省告示第523号)。719単位を各区分の単価で換算した1人1日あたりの金額は以下のとおりです。

地域区分 単価(円) 719単位×単価(円/人日) 月20日・1人あたり(円)
1級地 11.18 8,038 160,760
2級地 10.94 7,866 157,320
3級地 10.89 7,830 156,600
4級地 10.71 7,700 154,000
5級地 10.59 7,614 152,280
6級地 10.35 7,441 148,820
7級地 10.18 7,319 146,380
その他 10.00 7,190 143,800

※1単位あたりの円換算は小数点以下切り捨て(例: 719×11.18=8,038.42→8,038円)。月あたりは1日単価×20稼働日。処遇改善加算を含まない。

月の収入試算:定員10人・稼働率70%の場合

定員10人・稼働率70%(実利用者7人)・月20稼働日・新規(719単位)の条件で、地域区分ごとの月収入(基本報酬のみ・処遇改善前)を試算します。

地域区分 月収入(円)
1級地 8,038×7人×20日 = 1,125,320
その他 7,190×7人×20日 = 1,006,600
1級地とその他の差 +118,720円/月(年間約142万円)

処遇改善加算III(11.3%)を乗せる場合:

  • その他地域: 1,006,600×1.113≒1,120,344円/月
  • 1級地: 1,125,320×1.113≒1,252,481円/月

地域区分が1段違うと年間でいくら変わるか

同じ定員・稼働率でも、地域区分が1段違うと月収入が変わります。定員10人・稼働率70%で隣の区分との差を確認します。

区分の変化 1人日の差(円) 月の差(7人×20日) 年の差(×12)
その他→7級地 7,319-7,190=129 +18,060 +216,720
その他→6級地 7,441-7,190=251 +35,140 +421,680
その他→3級地 7,830-7,190=640 +89,600 +1,075,200
その他→1級地 8,038-7,190=848 +118,720 +1,424,640

自分の事業所の地域区分を確認する方法

事業所の地域区分は、厚生労働省告示第539号の別表で確認できます。都道府県・市区町村ごとに区分が定められており、同じ都市内でも区によって区分が異なる場合があります(東京都内でも特別区と市部で区分が異なります)。

開業準備の段階で事業所の所在地を決める際は、地域区分を確認しておくと収支計画の精度が上がります。シミュレーターでは地域区分を入力して月収入を試算できます。

すぐにご利用されたい方は、こちらからどうぞ。
▶ 就労移行支援 開業向け収支シミュレーター

就労移行支援の開業・運営に役立つツールと記事の一覧はこちら。
▶ 福祉事業の開業・運営(収支シミュレーターなど・無料で試せます)


参照した資料
厚生労働省告示第539号(障害福祉サービス等及び障害児通所支援等の地域区分・令和6年4月施行)。厚生労働省告示第523号(障害福祉サービス等の報酬算定に関する基準・令和6年6月施行)。計算は1単位単価×単位数の小数点以下切り捨て。処遇改善加算を含まない試算。数値は令和8年10月時点。正確な地域区分は告示別表でご確認ください。

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

ご質問はメールで。電話・面談はしていません。

fufumumu_designをフォローする
就労移行支援福祉事業の開業と運営
fufumumu_designをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました