訪問看護と居宅介護支援(ケアマネ事務所)の連携は、医療ニーズの高い利用者の在宅生活を支える上で欠かせません。ケアマネジャーは訪問看護のサービスをケアプランに位置付け、主治医の指示書が必要な手続き・訪問看護事業所との情報共有・看取りを見据えた体制整備を担います。この記事では訪問看護との連携のポイントを整理します。
訪問看護をケアプランに位置付ける際の基本
訪問看護は介護保険と医療保険の双方から提供できるサービスですが、要介護認定を受けている方の訪問看護は原則として介護保険が優先されます(末期の悪性腫瘍・難病・急性増悪の一部等の医療保険優先の例外あり)。ケアマネジャーがケアプランに訪問看護を位置付ける場合は、以下の手続きが必要です。
| 手続き | 内容 |
|---|---|
| 主治医への情報共有と指示書の発行 | 訪問看護を開始するには主治医からの訪問看護指示書が必要。ケアマネジャーは主治医に利用者の状態と訪問看護導入の希望を伝え、指示書の発行を依頼する |
| サービス担当者会議の開催 | 新たに訪問看護をケアプランに加える場合は、サービス担当者会議を開催して訪問看護ステーション・主治医(照会でも可)との方針を確認する |
| ケアプランへの位置付け | 訪問看護の目標・内容・頻度・事業者名をケアプランに明記する |
| 医療保険・介護保険の適用確認 | 利用者の状態によって適用保険が異なるため、訪問看護ステーションと確認する |
医療との連携が必要な場面:主治医との情報共有
省令第13条第2号では、ケアプランの作成にあたって主治医等の意見を求めることが義務付けられています(医師の意見を求める義務)。訪問看護を導入する場面では特に、主治医との連携が重要になります。
- 利用者の医療情報(診断・服薬・医療処置の内容)を主治医から把握する
- ケアプランの方針・目標について主治医の意見を確認する
- 利用者の状態が変化した際に訪問看護ステーションから情報提供を受け、必要に応じて主治医に連絡する
看取りを見据えた連携体制
在宅での看取りを支援する場合、訪問看護ステーション・主治医(在宅医療を担う医師)・介護事業所との連携体制が必要です。ターミナルケアマネジメント加算を算定するための要件(死亡前14日以内に2回以上の訪問・連絡調整)を満たすためにも、看取り期は連絡の頻度を高める必要があります。
訪問看護ステーションとの連携で確認しておくべきポイントは以下のとおりです。
- 24時間対応・緊急時対応が可能な訪問看護ステーションかどうか
- 主治医への連絡・死亡確認の手順(在宅看取りの場合)
- 家族への看取りの説明とサポート体制
退院・退所後のケアマネジメントにおける訪問看護導入
病院・老健からの退院・退所後に訪問看護が必要な場合、退院前カンファレンス(退院時共同指導)にケアマネジャーが参加し、医療機関の担当者・訪問看護ステーションと退院後の支援方針を事前に確認することが重要です。退院後の訪問看護ステーションの確保・主治医の指示書の発行を退院前に準備することで、退院後の空白期間を減らすことができます。
退院時加算(入退院連携加算)との関係
ケアマネジャーが病院・老健の担当者と連携して退院支援を行った場合、入退院連携加算(居宅介護支援費の加算)を算定できます。訪問看護の導入支援は、この加算の算定を伴うケースでも発生します。
居宅介護支援事業所の収支と加算収入の試算は、居宅介護支援事業所(ケアマネ事務所)収支シミュレーターで確認できます。
参考・出典
- 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)第13条第2号
- 指定訪問看護の事業の人員及び運営に関する基準(平成12年厚生省令第80号)
この記事は2026年11月時点の情報に基づいています。詳細は主治医・訪問看護ステーション・事業所所在地の市区町村に確認してください。
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