退院時共同指導加算は、入院中の患者が退院する前に、訪問看護ステーションの看護師等が病院の担当者と共同で退院後の指導を行った場合に算定できます。介護保険では600単位(約6,000〜6,840円)、医療保険では8,000円です。この指導は加算収入になるだけでなく、退院後の継続的な訪問看護の利用者獲得の入口にもなります。病院・クリニック・ケアマネとの連携が新規利用者確保の中心になる訪問看護では、この加算への着目が集客と収益の両面に効いてきます。
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退院時共同指導加算の金額
退院時共同指導加算の金額は次のとおりです。
| 保険の種類 | 金額 | 算定タイミング |
|---|---|---|
| 介護保険 | 600単位/回(約6,000〜6,840円) | 退院した月に算定 |
| 医療保険 | 8,000円/回 | 退院した月に算定 |
介護保険は令和6年告示第86号、医療保険は令和8年告示第74号(令和8年6月1日施行)に基づきます。同じ退院前の指導で介護保険と医療保険の両方を算定できるかどうかは、利用者の状態や保険の適用区分によって異なります。詳細は最新の告示・通知でご確認ください。
退院時共同指導とは何をするのか
退院時共同指導は、入院中の患者が退院する前に行う指導です。訪問看護ステーションの看護師等が、病院・診療所の担当者(医師・看護師・退院支援の担当者など)と一緒に、退院後の在宅での看護・リハビリ・服薬管理などの計画を立て、患者(必要に応じて家族)に説明・指導します。
病院への来所だけでなく、テレビ電話等でのリモート参加でも算定できる場合があります(条件は通知でご確認ください)。
情報提供療養費は1,500円/回(医療保険)
医療保険では、退院時共同指導加算とは別に、主治医や市区町村・学校などへの文書による情報提供で、情報提供療養費(1,500円/回)を算定できます(令和8年告示第74号)。
退院後に訪問看護計画を主治医に送付する場合などにこの加算が関係します。退院時共同指導加算と情報提供療養費は別々の算定要件を持っています。
看護・介護職員連携強化加算(250単位)との組み合わせ
介護保険では、看護・介護職員連携強化加算(250単位)も算定できる場合があります(令和6年告示第86号)。これは訪問看護ステーションの看護師が、介護職員のたんの吸引等の業務を支援・連携した場合に算定するものです。退院後の在宅生活でたんの吸引等の必要な利用者に対応する場合、この加算との組み合わせも検討できます。
病院・クリニックとの連携が利用者確保の入口になる
訪問看護の新規利用者は、ケアマネジャーや医師からの紹介で始まることがほとんどです。退院前カンファレンスへの参加や退院時共同指導は、病院の担当者との顔つなぎの機会になります。
病院・クリニックとの連携を進める実際の動き方として、次のような方法があります。
- 近隣の病院の地域連携室・退院支援担当者に挨拶の訪問をする
- ステーションの対応エリア・対応できる疾患・緊急対応体制をまとめたパンフレットを持参する
- 退院前カンファレンスに積極的に参加する(参加したことが加算算定にもつながる)
- かかりつけ医・在宅医と定期的に情報共有の場を持つ
退院時共同指導をきっかけに利用者が入ってくると、退院月から訪問看護が始まるため、管理療養費・基本療養費・各種加算もその月から算定できます。連携の効果は加算1回分を超えます。
利用者1人あたりの「退院月」の収入試算
退院時共同指導をした医療保険の利用者が退院した月(看護師・機能強化型なし・週3日以内・月4回訪問)の収入を試算します。
| 項目 | 金額(円) |
|---|---|
| 管理療養費(月初日 7,710円+2〜4日目 3,010円×3) | 16,740 |
| 基本療養費(4回 × 5,550円) | 22,200 |
| 退院時共同指導加算 | 8,000 |
| 24時間対応体制加算(算定している場合) | 6,800 |
| 合計(加算あり) | 53,740 |
翌月以降は退院時共同指導加算がなくなりますが、管理療養費・基本療養費・24時間対応体制加算は継続します。退院月はやや高めの収入になります。
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参照した資料
厚生労働省告示第86号(指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準・令和6年改定)。厚生労働省告示第74号(訪問看護療養費・令和8年6月1日施行)。数値は令和8年10月時点。

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