計画相談支援の法定研修は3つが義務で、それぞれ年に何回かが違う
計画相談支援(指定特定相談支援)に義務づけられている法定研修は3つある。虐待防止・感染症対策・業務継続計画(BCP)だ。
根拠は指定計画相談支援の事業の人員及び運営に関する基準(平成24年厚生労働省令第28号)。解釈通知は障発0330第23号(平成24年3月30日)。この2つで義務の内容と回数を確認できる。
以下の表に3つの義務をまとめた。
| テーマ | 根拠条文 | 研修 | 訓練 | 委員会 | 指針整備 | 担当者設置 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 虐待防止 | 第28条の2 | 年1回以上 | — | 年1回以上 | 必要 | 必要 |
| 感染症対策 | 第22条 | 年2回以上 | 年2回以上 | なし | 必要 | — |
| BCP(業務継続計画) | 第20条の2 | 年1回以上 | 年1回以上 | — | — | — |
感染症対策に委員会がない点は他の障害福祉サービスと異なる。訪問業務が中心の計画相談支援には、施設内の委員会を定期開催する規定が省令上設けられていない。
虐待防止(第28条の2)の義務4つ
虐待防止に関する義務は4つある。
- 指針の整備:虐待防止のための指針を作成する
- 委員会の開催:定期的に(少なくとも年1回以上)委員会を開催し、結果を全従業者に周知する
- 研修の実施:虐待防止のための研修を定期的に(少なくとも年1回以上)実施する
- 担当者の設置:虐待防止のための担当者を設置する
記録の保存義務は第31条(指定計画相談支援の事業の人員及び運営に関する基準)に規定されている。委員会・研修の記録を2年間保存する。
感染症対策(第22条)の義務3つ
感染症対策に関する義務は3つある。
- 指針の整備:感染症の予防及びまん延の防止のための指針を作成する
- 研修の実施:年2回以上の研修を実施する
- 訓練の実施:年2回以上の訓練を実施する
計画相談支援には感染症委員会の開催義務はない。他の多くの障害福祉サービスでは「おおむね3か月に1回以上」の委員会が求められるが、計画相談支援(指定特定相談支援)は省令第22条に委員会の規定がない。
訪問業務が中心の事業形態の違いが背景にあると考えられる。省令上は、計画相談支援の感染症対策(第22条)に委員会の規定が置かれていない。
BCP(業務継続計画)(第20条の2)の義務
業務継続計画(BCP)に関する義務は次のとおり。
- 感染症や非常災害の発生時に備えた業務継続計画を策定する
- 研修を年1回以上実施する
- 訓練を年1回以上実施する
- 業務継続計画を定期的に見直す
省令に直接規定はないが、実地では扱う2テーマ
以下の2つは、計画相談支援の省令に直接の義務規定はない。しかし運営指導でも触れられることがあり、多くの事業所が研修プログラムに加えている。
- 非常災害対策:省令上の義務規定はないが、業務継続計画(BCP)の訓練と重なる部分が大きい
- 身体拘束の適正化:計画相談支援では直接的な身体拘束行為は行わないが、支援計画の立案・モニタリングを通じて関わる場面がある
記録の整備と保存年限
研修・委員会・訓練の記録は、基準省令第31条に基づき2年間保存する。運営指導では次の書類が確認される。
- 研修の実施記録(日時・参加者・内容・担当者のサイン)
- 虐待防止委員会の議事録(開催日・出席者・議題・決定事項・周知の証跡)
- 感染症対策の研修・訓練の記録
- BCP研修・訓練の記録
計画相談支援の研修で扱う内容の例
訪問業務が中心の計画相談支援では、研修の内容を「施設内の現場」ではなく「利用者宅や外部での業務」に合わせて設計する必要がある。
たとえば虐待防止研修では、利用者宅を訪問した際に他の家族や支援者から虐待を受けている可能性のある兆候に気づく視点が重要になる。感染症対策の訓練では、訪問前後の手指消毒・マスク着用・体調確認のシミュレーションが実践的な内容となる。
ツールで年間の研修スケジュールを確認する
計画相談支援の法定研修・訓練をまとめたキットを用意している。3つの義務テーマの資料と確認テスト、記録様式が含まれている。


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