計画相談支援の運営指導で確認される研修記録は3種類
計画相談支援(指定特定相談支援)の運営指導では、法定研修・訓練・委員会の記録が確認される。義務のある3テーマ(虐待防止・感染症対策・BCP)の記録が対象になる。
根拠は指定計画相談支援の事業の人員及び運営に関する基準(平成24年厚生労働省令第28号)。記録の保存義務は第31条に定められており、保存期間は2年間。
確認される研修の記録一覧
| テーマ | 確認される記録 | 最低頻度 |
|---|---|---|
| 虐待防止 | 委員会の議事録・研修の実施記録・担当者の設置を示す書類・指針文書 | 委員会・研修とも年1回以上 |
| 感染症対策 | 研修の実施記録・訓練の実施記録・指針文書 | 研修・訓練とも年2回以上 |
| BCP(業務継続計画) | 研修の実施記録・訓練の実施記録・BCPの文書 | 研修・訓練とも年1回以上 |
感染症対策には委員会の開催義務がない点に注意が必要だ。他の多くの障害福祉サービスでは「おおむね3か月に1回以上(年4回以上)」の委員会が義務づけられているが、計画相談支援の省令(第22条)にはその規定がない。
各テーマの記録に含める内容
虐待防止委員会の議事録
虐待防止委員会の議事録には次の内容を記録する。
- 開催日時
- 出席者(氏名・役職)
- 議題
- 決定事項・確認事項
- 次回開催予定
- 全従業者への周知の証跡(回覧記録、メール送付記録など)
感染症対策の研修・訓練の記録
- 実施日時
- 参加者(氏名)
- 研修の内容(テーマ・使用教材・実施方法)
- 訓練の内容(想定シナリオ・実施手順)
- 担当者のサイン
BCP研修・訓練の記録
- 実施日時
- 参加者(氏名)
- 研修の内容(扱ったシナリオ・確認事項)
- 訓練の内容(実施したシミュレーション)
- 振り返りと改善点
計画相談支援の運営指導で特有の確認事項
計画相談支援には、施設系サービスとは異なる運営指導特有の確認事項がある。
サービス等利用計画の作成・モニタリング記録
計画相談支援の核心業務はサービス等利用計画の作成とモニタリングにある。アセスメント・計画の作成・担当者会議の開催・モニタリングの各段階で記録が求められる。運営指導では、モニタリング記録が定期的に(支給決定を受けた障害者の状態等に応じて)実施されているかが確認される。
相談支援専門員の担当件数
相談支援専門員1人あたりの担当件数も確認対象になることがある。基準省令上は担当件数の上限は定められていないが、適切なサービス提供の観点から、件数が多い場合に確認されることがある。
訪問記録
モニタリングで利用者宅や利用サービス事業所を訪問した記録(訪問日・訪問先・確認事項・利用者の状態)が整備されているかが確認される。
よくある指摘事例
| 指摘の内容 | 対応 |
|---|---|
| 感染症研修が年1回しか記録されていない | 年2回以上必要。年間で2回の日程を確保する |
| 虐待防止研修の記録はあるが委員会の議事録がない | 研修と委員会は別物。委員会の開催・議事録の作成が必要 |
| BCPは作成しているが研修の記録がない | BCP文書の作成だけでなく、研修と訓練の実施・記録も必要 |
| 研修の記録に参加者の氏名がない | 参加者全員の氏名を記載する(事業所全体への周知の証明になる) |
| 全従業者への研修の周知記録がない | 回覧記録・メール送付記録など、周知したことが確認できる資料を残す |
記録の準備チェックリスト
運営指導の前に以下を確認する。
- 虐待防止委員会:年1回以上開催されているか・議事録が2年分保存されているか・全従業者への周知記録はあるか
- 虐待防止研修:年1回以上実施されているか・参加者・内容・担当者が記録されているか
- 感染症対策研修:年2回以上実施されているか
- 感染症対策訓練:年2回以上実施されているか
- BCP研修:年1回以上実施されているか
- BCP訓練:年1回以上実施されているか
- 虐待防止の指針・感染症対策の指針・BCP文書が作成されているか
- 記録の保存期間(2年間)を満たしているか
ツールで記録様式と研修資料をまとめて用意する
計画相談支援の法定研修・訓練の記録様式と研修資料がまとまったキットを用意している。委員会の議題と議事録テンプレートも含まれている。


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