消防設備士 乙7の鑑別問題に出るもの。零相変流器・受信機・工具の見分け方。

消防設備士 乙種第7類(漏電火災警報器)の鑑別問題(実技)は、写真や図を見て部品名や動作の説明を記述する形式です。選択肢から選ぶ筆記と異なり、自分で言葉を書く必要があります。ここでは、乙7の鑑別でよく出題される対象と、押さえるべきポイントを整理します。

乙7の鑑別問題は5問。零相変流器・受信機・工具が中心に出る

乙7の試験は筆記30問のあとに鑑別5問があります(記述式・合格基準60%以上)。筆記と別に合格基準が設定されているため、鑑別だけで点数が足りなかった場合も不合格になります。

乙7の鑑別は対象となる設備が「漏電火災警報器」のみに限定されているため、他の類に比べると覚える対象が少なく、対策しやすい部類です。主に出題されるのは次の3種類です。

出題対象 問われること
零相変流器(ZCT) 部品の名称・電線の通し方・役割
受信機 スイッチの名称・操作方法・接続される機器
変流器への電線の通し方 往路と帰路の両方を通すことの理由

零相変流器(ZCT)の形と役割を覚える

零相変流器(ZCT:Zero-phase Current Transformer)は、漏電火災警報器の中核となる部品です。リング状(円形のコイル状)の形をしており、電路の引込口付近に取り付けます。

役割は「電路に流れる漏洩電流を検出すること」です。正常な電路では、往路と帰路を流れる電流の大きさが等しく向きが逆のため、ZCT内での磁束が打ち消し合って出力はゼロです。漏電が起きると往路と帰路の電流に差が生じ、その差(漏洩電流)をZCTが検知して受信機に信号を送ります。

鑑別問題では「この部品の名称を答えよ」「この部品の役割を答えよ」という形で出ます。図の形(リング状)から「零相変流器」または「ZCT」と答えられるよう、形と名前を一致させておきます。

変流器の中に通す電線は往路と帰路の両方

鑑別問題でよく出るのが「変流器(ZCT)に通す電線はどれか」という問いです。正解は「往路と帰路の両方の電線を通す」です。

往路だけ、または帰路だけを通した場合、漏洩電流の差分ではなく電流そのものをZCTが検知してしまいます。また、往路と帰路の電線をバラバラに通すと、正常時でも信号が出てしまいます。正しく動作させるためには、往路と帰路の両方をZCTの穴に通すことが原則です。

「往路のみを通す」「帰路のみを通す」という誤った選択肢も出ることがあります。「両方を通す」という答えを確認しておきます。

受信機に必ず設けるスイッチは試験(テスト)スイッチ

受信機には、設置基準に基づいて「試験スイッチ(テストスイッチ)」を必ず設けることが定められています。鑑別では「この受信機のスイッチの名称は何か」「このスイッチの操作で確認できることは何か」という形で出ます。

試験スイッチを操作すると、受信機が警報音を鳴らします。点検時に漏洩電流を実際に流さなくても、受信機の動作を確認できる仕組みです。

答えとして書く言葉は「試験スイッチ」または「テストスイッチ」のどちらでも通ります。「確認スイッチ」「点検スイッチ」は一般的な表現ではないため使わない方が安全です。

変流器の設置位置は「電路の引込口に最も近い場所」

変流器(ZCT)を電路のどこに設置するかは、消防法施行規則第24条の2第1項第4号に定められています。「電路の引込口に最も近い箇所に設置する」というのが原則です。

引込口に近い場所に設置することで、建物全体の電路で漏洩が発生した場合を一か所でまとめて検知できます。「電路の末端」「負荷に近い場所」という誤りの選択肢とは区別して覚えます。

鑑別問題の練習で意識すること

鑑別問題は記述式のため、見て判断できても正確な名称を書けないと得点になりません。練習のポイントは2つです。

1つ目は「正式な名称を使って書く」ことです。「漏電を検知する丸い部品」ではなく「零相変流器」または「ZCT」と書く練習をします。

2つ目は「図や写真と名称を対応させる」ことです。乙7の鑑別は部品の形を見て名称を書く問題が多いため、形から名前を引き出せる状態まで練習します。特に零相変流器のリング状の形と「ZCT」または「零相変流器」という答えを結びつけておくことが重要です。

乙7の鑑別で出る内容をまとめる

問題のテーマ 答えとして書く内容
リング状の部品の名称 零相変流器(ZCT)
変流器に通す電線 往路と帰路の両方を通す
受信機に必ず設けるスイッチ 試験スイッチ(テストスイッチ)
試験スイッチの操作で確認できること 警報音が鳴るかどうか(受信機の動作確認)
変流器の設置位置 電路の引込口に最も近い箇所(施行規則第24条の2)

鑑別問題の練習は、図を見て答えを書く形式のアプリが効果的です。「消防設備士 乙種第7類 問題集」では、鑑別5問と確認問題38問を組み合わせて試験対策ができます。

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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