消防設備士 乙種第7類(漏電火災警報器)の試験では、規格省令と法令に定められた数値を正確に覚えることが合否を分けます。「なんとなく覚えている」では試験本番で選択肢に惑わされます。このページでは、出題されやすい数字を根拠の条文とセットでまとめます。
公称作動電流値は6種類。100・200・400・500・800・1000mAを覚える
漏電火災警報器が動作するときの電流値(公称作動電流値)は、規格省令第3条によって6種類に定められています。
| 公称作動電流値(mA) |
|---|
| 100 |
| 200 |
| 400 |
| 500 |
| 800 |
| 1000 |
出題のポイントは「何種類あるか(6種類)」という数え方と、「300・600・700mAが存在しないこと」です。400の次が500であるのは意外と覚えにくいため、「100・200・400・500・800・1000」と順に繰り返して記憶します。根拠は漏電火災警報器に係る技術上の規格を定める省令(以下「規格省令」)第3条です。
不作動電流値は公称作動電流値の1.25倍以上
「不作動電流値」とは、その電流を流しても漏電火災警報器が動作してはいけない上限の電流値です。規格省令第3条では、不作動電流値を「公称作動電流値の1.25倍以上」と定めています。
例えば公称作動電流値が200mAであれば、不作動電流値は250mA以上です。「1.25倍」は覚えにくいですが、後述する「作動試験電流値(1.5倍以内)」と組み合わせて「1.25倍以上・1.5倍以内」を一緒に覚えると混同しにくくなります。
作動試験電流値は公称作動電流値の1.5倍以内
「作動試験電流値」とは、試験のために流したときに必ず動作するべき電流値の上限です。規格省令第3条によると「公称作動電流値の1.5倍以内」とされています。
整理すると次の関係になります。
| 項目 | 公称作動電流値に対する倍率 | 根拠 |
|---|---|---|
| 不作動電流値 | 1.25倍以上(この電流では動作しない) | 規格省令第3条 |
| 作動試験電流値 | 1.5倍以内(この電流では必ず動作する) | 規格省令第3条 |
試験では「不作動電流値が公称の何倍か」「作動試験電流値が公称の何倍か」という形で出題されます。「以上・以内」のどちらかを逆に選ぶ選択肢も含まれるため、不等号の向きまで確認して覚えておく必要があります。
音響装置の音圧は70dB以上(音響装置の中心から1mの距離)
受信機に設ける音響装置の音圧は、規格省令第9条によって「70dB以上(音響装置の中心から1mの距離で測定した値)」と定められています。
数字として覚えるポイントは3点です。「70(dB)」「1(m)」、そして「音響装置の中心」という測定の基準場所です。「変流器から1m」「受信機から1m」「80dB以上」は誤りのため、選択肢で誘導されやすい数字です。
変流器の定格電流は100A以下
変流器(ZCT:零相変流器)の定格電流は、規格省令第5条によって100A以下と定められています。
「定格電流が100A以下」というのは、その変流器が適用できる電路の電流の上限を意味します。100Aを超える電路には、その電路に合った変流器を選ぶ必要があります。「200A以下」や「50A以下」などの誤りの選択肢と組み合わせて出題されるため、「100A」という数字を確実に押さえます。
設置義務が生じる延べ床面積は150m²以上
漏電火災警報器の設置義務は、消防法施行令第22条によって定められています。設置が義務付けられる条件のひとつが「延べ床面積150m²以上の対象建物」です。
この数字は法令(施行令)に由来しており、規格省令ではありません。出題範囲の中で法令類別の科目から出ることが多い数字です。「100m²以上」「200m²以上」との混同を避けるため、「150」を確認しておきます。
設置免除になる漏洩電流の上限は2A以下
施行令第22条第2項では、設置が免除される条件のひとつとして「電路の定格電流の値(漏洩電流の値)が2A以下の電路」が挙げられています(実際の条文の要件に基づく)。
「設置が必要」か「設置が免除」かの判断に関わる数字です。「1A以下」「5A以下」などの誤りの選択肢が出やすいため、「2A」を確実に覚えます。
警戒電路の電圧上限は600V以下
変流器を設置する電路(警戒電路)の電圧の上限は600V以下と定められています(消防法施行規則第24条の2第1項)。
600Vという数字は、低圧の電気設備全般で共通してよく出てくる上限値です。電気の基礎知識の科目とも関連しており、「低圧の電圧上限は600V」というセットで覚えておくと混乱しにくくなります。
設置工事の届出は工事開始の10日前まで
漏電火災警報器の設置工事を行う場合、消防法第17条の14の規定により、工事開始の10日前までに届出を行う必要があります。
「7日前」「14日前」といった誤りの選択肢が出ることがあります。他の消防設備と混同しやすい数字でもあるため、「10日前」という数字を単独で確認しておきます。
機能点検は6か月ごと
消防法第17条の3の3の規定により、消防設備の機能点検は6か月ごとに実施する必要があります。総合点検(年1回)と組み合わせて出題されることが多い数字です。「3か月」「12か月」との混同に注意します。
乙7の重要な数字をまとめて確認する
試験に出やすい数字を一覧にまとめます。
| 数値 | 意味 | 根拠 |
|---|---|---|
| 6種類 | 公称作動電流値の種類数(100・200・400・500・800・1000mA) | 規格省令第3条 |
| 1.25倍以上 | 不作動電流値(公称作動電流値に対して) | 規格省令第3条 |
| 1.5倍以内 | 作動試験電流値(公称作動電流値に対して) | 規格省令第3条 |
| 70dB以上 | 音響装置の音圧(音響装置の中心から1m) | 規格省令第9条 |
| 100A以下 | 変流器の定格電流 | 規格省令第5条 |
| 150m²以上 | 設置義務が生じる延べ床面積 | 施行令第22条 |
| 2A以下 | 設置が免除される漏洩電流 | 施行令第22条第2項 |
| 600V以下 | 警戒電路の電圧上限 | 施行規則第24条の2 |
| 10日前まで | 設置工事の届出期限 | 消防法第17条の14 |
| 6か月ごと | 機能点検の間隔 | 消防法第17条の3の3 |
試験の準備では、数字だけを一覧で眺めるより、根拠の条文と意味をセットで反復練習するほうが記憶に定着しやすくなります。特に「1.25倍」と「1.5倍」は単独で覚えるより「不作動→1.25・試験→1.5」のペアで練習すると混同を防げます。
数字を繰り返し練習するには、確認問題38問と数字ドリル12問が使えるブラウザアプリ「消防設備士 乙種第7類 問題集」が便利です。問題ごとに根拠の一文も表示されるので、条文の確認と合わせてご利用ください。

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