消防設備士 甲種第3類(以下、甲3)の実技製図問題には「系統図の完成」のほかに「図面上の不備(誤り)を指摘する」問題があります。設置基準(施行規則第19条)と照らして、機器の種類・位置・数量等の誤りを発見・指摘します。甲3の製図問題では「CO2消火設備の設置基準を知っているか」を問う出題形式です。
この記事では、甲3の製図問題(不備の指摘)の典型的な出題パターンと解き方の手順を整理します。
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不備の指摘問題とは
甲3の実技試験では、「次の系統図には不備が○か所あります。指摘しなさい」という形式で出題されます。与えられた図面を見て、設置基準・機器の種類・設置位置・数量・接続の順序等の誤りを見つける問題です。
不備の指摘問題で問われる主なポイントは次のとおりです。
| チェック項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 機器の位置 | 貯蔵容器は防護区画外か、手動起動装置は出入口付近か、音響警報装置の位置は適切か |
| 機器の接続順序 | 集合管→選択弁→配管→ヘッドの順になっているか。逆順・接続漏れはないか |
| 機器の数量 | 防護区画が複数の場合に選択弁が各区画に対応しているか |
| 機器の有無 | 必要な機器(安全弁・表示灯等)が省略されていないか |
| 起動装置の種類 | 自動手動切替装置・非常電源の有無は基準を満たしているか |
不備の指摘問題の解き方の手順
手順1:系統全体の流れを確認する
まずCO2の流れ(貯蔵容器→集合管→選択弁→配管→ヘッド)と起動信号の流れ(感知器→制御盤→各機器)を図面上で追います。流れに沿って機器が正しく接続されているかを確認します。
手順2:貯蔵容器と容器室の位置を確認する
貯蔵容器は防護区画の外に設置しなければなりません。図面上で貯蔵容器が防護区画の内側に描かれていたら不備です。
手順3:選択弁の数と配置を確認する
防護区画が2か所ある場合、選択弁は各防護区画に1個ずつ必要です。選択弁が1個しかない図面は不備になります。
手順4:手動起動装置と音響警報装置の位置を確認する
手動起動装置・音響警報装置は「防護区画の出入口付近(屋外側)」に設置しなければなりません。防護区画の内側に描かれている場合は不備です。
手順5:安全弁の有無を確認する
安全弁は集合管上(または貯蔵容器付近)に設置します。安全弁が省略されている図面は不備です。
よく出る不備のパターン(例題)
| 不備の内容 | 何が誤りか | 正しい基準 |
|---|---|---|
| 貯蔵容器が防護区画内に設置されている | 防護区画内の火炎・熱で容器が損傷する危険がある | 貯蔵容器は防護区画の外に設置(施行規則§19) |
| 防護区画が2か所あるのに選択弁が1個しかない | どちらの防護区画に放出するか切り替えられない | 防護区画ごとに選択弁を設置 |
| 手動起動装置が防護区画の内側にある | 防護区画内が危険になってから操作できない | 防護区画の出入口付近(屋外側)に設置 |
| 音響警報装置が防護区画の外にしかない | 防護区画内の人に警報が届かない | 防護区画内と出入口付近の両方に設置 |
| 集合管上に安全弁がない | 過圧時に自動で圧力を逃がせない | 集合管上に安全弁を設置 |
| 起動用ガス容器が省略されている | 電気的起動が機能しても、容器弁を開放するガスがない | 起動用ガス容器(またはソレノイド弁等)を設置 |
不備の指摘問題の解答の書き方
試験の解答では「何が・どこが・なぜ不備か」を簡潔に記述します。
- 書き方の例(貯蔵容器の位置の不備):「貯蔵容器が防護区画内に設置されており不備。消防法施行規則第19条により、貯蔵容器は防護区画の外に設置しなければならない。」
- 書き方の例(選択弁の数の不備):「防護区画が2か所あるにもかかわらず選択弁が1個しかなく不備。防護区画ごとに選択弁を設置しなければならない。」
「不備の指摘」は設置基準の知識と図面読解の両方が必要です。条文番号まで書ければ加点になる場合があります。
試験の出題ポイント
- 「図面の不備を○か所指摘しなさい」という問題では、指摘の数が指定されるので探す数の目安になる
- 不備の指摘問題は「設置基準の数値・位置・機器の有無」をチェックする問題と同じ
- 甲3の実技試験では、系統図の完成問題と不備の指摘問題が両方出題されることがある
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出典:消防法施行規則第19条(不活性ガス消火設備の設置基準)・消防試験研究センター試験概要(甲種第3類実技試験)。
作成日:2026年11月5日

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