消防設備士 4類 誤作動が起きた場合の初期対応

自動火災報知設備の誤作動は、実際の火災がないにもかかわらず受信機が火災表示をする現象です。原因は感知器の汚れ・設置環境の問題・機器の経年劣化・配線の不良など多岐にわたります。この記事では誤作動の主な原因と対処方法を整理します。

問題をすぐに解いてみたい方はこちらをご利用ください。
▶ 消防設備士 第4類(甲4・乙4)問題集

誤作動が起きた場合の初期対応

受信機が火災表示をした場合、まず現場(発報した警戒区域)に駆けつけて実際の火災が発生していないことを確認します。火災でないことが確認できたら、受信機の「復旧」操作を行い表示をリセットします。

誤作動の疑いがある場合でも、必ず現場確認を先に行います。「どうせ誤動作だろう」と判断して現場確認をしないことは危険です。

誤作動の主な原因

原因の種類 具体的な状況 主に関係する感知器
感知器の汚れ・劣化 光電式煙感知器のチャンバー内に粉塵・虫が入り込む 光電式煙感知器
環境要因(熱・蒸気) 厨房・浴室に近い場所での水蒸気・熱気 差動式・定温式
環境要因(タバコ・煙) 喫煙煙・調理時の煙 光電式煙感知器
配線の短絡・絶縁不良 配線被覆の劣化・ネズミによる噛み切り 全種類
感知器の経年劣化 製造から10〜15年以上経過した感知器 全種類
気温の急激な変化 空調の風が直接当たる・ドア開閉による気流 差動式

光電式煙感知器の誤作動対策

光電式煙感知器は粉塵・虫・水蒸気による誤作動が最も多いタイプです。

対策としては、感知器の定期清掃(チャンバー部の清掃)、粉塵・虫が多い環境では防虫フィルター付きの型への交換、水蒸気が発生する場所(厨房・浴室周辺)では設置位置の見直しまたは定温式への変更などがあります。

差動式スポット型感知器の誤作動対策

差動式スポット型は「温度の上昇率」に反応するため、急激な温度変化がある場所で誤作動が起きやすいです。

対策としては、空調の吹き出し口の真下への設置を避ける、ドア・窓の開閉による風が直接当たらない位置に設置変更、環境温度が高い場所では定温式への変更などがあります。

配線問題による誤作動の対処

配線の短絡・絶縁不良も誤作動の原因になります。受信機の断線・短絡表示が出た場合は、テスターで回線の絶縁抵抗を測定して異常箇所を特定します。絶縁抵抗の基準値は0.1MΩ以上です(消防法施行規則第24条の3)。配線の修繕・交換は甲種第4類の業務範囲です。

誤作動記録の管理と定期点検での活用

誤作動が繰り返し発生する場合は、発生日時・区域・原因推定を記録します。点検時にこの記録を活用して、誤作動の多い感知器を優先して点検・交換の対象とします。消防法では点検結果の記録・保管が義務づけられており(消防法施行規則第31条の6第1項)、誤作動の記録も点検記録の一部として管理します。

まとめ

自動火災報知設備の誤作動は感知器の汚れ・環境要因(熱・煙・気流)・配線の絶縁不良・経年劣化が主な原因です。誤作動発生時は必ず現場確認を先に行い、火災でないことを確認してから受信機を復旧します。繰り返す誤作動は感知器の清掃・交換・設置位置の見直しで対処します。配線の絶縁不良は絶縁抵抗測定で特定し、修繕は甲4の業務範囲です(消防法施行規則第24条の3)。

問題をすぐに解いてみたい方はこちらをご利用ください。
▶ 消防設備士 第4類(甲4・乙4)問題集

関連記事

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

ご質問はメールで。電話・面談はしていません。

fufumumu_designをフォローする
資格
fufumumu_designをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました