身体介護の時間区分は、20分未満(163単位)・20〜30分(244単位)・30分〜1時間(387単位)・1時間以上(567単位+30分ごとに82単位)の4段階です。単位数が大きいほど収入は増えますが、時間あたりの収入(分単価)で比べると30〜60分区分が最も低く、1時間以上区分が最も高くなります。各区分の単価と採算上の考え方を整理します。
すぐにご利用されたい方は、こちらからどうぞ。
▶ 訪問介護 開業向け収支シミュレーター
身体介護の4区分:単位数と金額
身体介護の基本報酬(令和6年厚生労働省告示第86号)の時間区分別の単位数と、その他地域(10.00円)・1級地(11.40円)での金額です。
| 時間区分 | 単位数 | その他地域 | 1級地 |
|---|---|---|---|
| 20分未満 | 163 | 1,630円 | 1,858円 |
| 20〜30分 | 244 | 2,440円 | 2,781円 |
| 30分〜1時間 | 387 | 3,870円 | 4,411円 |
| 1時間以上(60分) | 567 | 5,670円 | 6,463円 |
| 1時間30分(+30分加算) | 567+82=649 | 6,490円 | 7,398円 |
1時間以上の区分は567単位(1時間)を基本として、30分ごとに82単位が追加されます。金額はfloor処理(小数点以下切り捨て)です。
時間あたり収入(分単価)で比べると30〜60分が最も低い
1分あたりの収入(分単価)で各区分を比較します(その他地域)。
| 時間区分 | 金額 | 計算基準時間 | 分単価 |
|---|---|---|---|
| 20分未満 | 1,630円 | 20分 | 81.5円/分 |
| 20〜30分 | 2,440円 | 30分 | 81.3円/分 |
| 30〜60分(30分で終えた場合) | 3,870円 | 30分 | 129.0円/分 |
| 30〜60分(60分まで使った場合) | 3,870円 | 60分 | 64.5円/分(最低) |
| 1時間以上(60分) | 5,670円 | 60分 | 94.5円/分 |
30〜60分区分は「30分で終わったとき」と「60分まで使ったとき」で分単価が2倍近く変わります。30分で終えると129.0円/分、60分まで使うと64.5円/分です。単位数は同じ387単位なのに、実際にかかった時間によって時間効率が大きく変わります。
「30〜60分」区分の使い方が採算に影響する
30〜60分区分は単位数が固定(387単位)のため、30分でケアが完結した場合と60分かかった場合で収入は変わりません。
この特性から、30〜60分区分のケアを計画する場合のポイントです。
- 30分前後でケアが完結するなら30〜60分区分(387単位)は時間効率が良い(129円/分)
- 60分かけないとできないケア内容なら1時間以上区分(567単位)での計画を検討する価値がある
- 30〜60分区分で毎回60分かかっている場合、1時間以上区分への変更でスタッフ1人あたりの月収入が増える
試算(月100回・30〜60分→1時間以上に変更した場合、その他地域):
- 変更前: 3,870円×100回=387,000円/月
- 変更後: 5,670円×100回=567,000円/月
- 差額: +180,000円/月
ただしケアプランの変更はケアマネジャーと利用者の同意が必要です。
生活援助の2区分も比較する
生活援助(その他地域)の時間区分と分単価です。
| 時間区分 | 単位数 | 金額 | 分単価(基準時間) |
|---|---|---|---|
| 20〜45分 | 179 | 1,790円 | 39.8円/分(45分) |
| 45分以上 | 220 | 2,200円 | 48.9円/分(45分) |
生活援助の分単価は身体介護の半分以下です。身体介護と生活援助の組み合わせで利用者のケアを設計する際は、それぞれの時間配分が月収入に影響します。
時間区分の選び方まとめ
ケアプランと実際のケア内容に基づいて適切な時間区分を選ぶことが大前提ですが、収益計画を立てる際の参考として整理します。
- 20分未満区分: 短い時間で1日の訪問回数を増やせる(分単価は高いが1回の収入は低い)
- 30〜60分区分: 最も利用頻度が高い区分。30分前後で終わるケアに適している
- 1時間以上区分: 1時間を超えるケアを担う場合に適している。分単価は30分以内に次ぐ水準
すぐにご利用されたい方は、こちらからどうぞ。
▶ 訪問介護 開業向け収支シミュレーター
すでに訪問介護を運営中の事業所向けに、法定研修の資料セットも用意しています。
▶ 訪問介護 法定研修キット(管理者・従業員向け研修資料一式)
訪問介護の開業・運営に役立つツールと記事の一覧はこちら。
▶ 福祉事業の開業・運営(収支シミュレーターなど・無料で試せます)
参照した資料
令和6年厚生労働省告示第86号(指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準)。平成27年厚生労働省告示第93号(地域区分)。金額はfloor処理(小数点以下切り捨て)で計算。1時間以上の30分加算単位数(82単位)は令和6年告示第86号による。数値は令和8年10月時点。

コメント