VDT・情報機器作業の衛生管理。ディスプレイ距離・照度・休止時間の基準

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VDT(情報機器)作業は、パソコン・スマートフォン・タブレットなどの情報機器を使った作業のことです。長時間のVDT作業は視力低下・眼精疲労・首・肩・腕の筋骨格系障害・精神的疲労を引き起こします。厚生労働省の「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」(令和元年7月改訂)が主な管理基準を定めています。

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VDT作業の主な衛生管理基準

管理項目 基準・推奨値 根拠
ディスプレイと目の距離 40cm以上 情報機器作業ガイドライン
ディスプレイの上端の高さ 目線と同じか、やや下 同ガイドライン
ディスプレイ周辺の照度 300〜500ルクス(作業面の照度は500ルクス程度) 同ガイドライン
連続作業の目安と休止 1時間ごとに10〜15分の作業休止(他の軽作業等に切り替え) 同ガイドライン
室温・湿度 室温:18〜28℃・湿度:40〜70%(快適な執務環境の目安) 事務所則第5条

情報機器作業に分類されるもの

令和元年のガイドライン改訂により、VDT(Visual Display Terminals:ディスプレイを持つ情報機器)から「情報機器」へと対象が拡大されました。タブレット・スマートフォン・電子ペーパー等も対象に含まれます。

作業者は次の2タイプに分類されます。

  • 作業区分A(作業時間が長い):1日4時間以上の情報機器作業者(より厳格な管理が必要)
  • 作業区分B(作業時間が短い):1日4時間未満の情報機器作業者

VDT作業による健康影響

部位・機能 影響・症状
目(視器) 眼精疲労・ドライアイ・視力低下。ディスプレイの輝度・フリッカー・姿勢による
頸部・肩・腕 頸肩腕症候群(筋緊張・痛み・しびれ)。不適切な姿勢・長時間同一姿勢による
腰部 腰痛(長時間の座位姿勢)
精神的影響 ストレス・精神的疲労(単調作業・上司からの監視等)

作業環境の管理ポイント

  • 照明:ディスプレイへの映り込み(グレア)を防ぐため、ディスプレイに直射日光が当たらないよう遮光カーテン・ブラインドを設置する
  • ディスプレイの輝度・コントラスト:周囲の明るさに合わせて調整する
  • キーボード・マウスの位置:腕をリラックスして置けるよう調整し、肘が90°以上になるようにする
  • 椅子の高さ:足の裏が床につき、膝が90°になるよう調整する

健康診断の実施

ガイドラインでは、情報機器作業者を対象とした健康診断を配置前・定期(1年に1回)に実施することを推奨しています。法的義務規定としての「特殊健康診断」ではなく、事業者が任意に実施する「自主的な健康管理」の位置付けです。

試験での出題ポイント

  • ディスプレイと目の距離:「40cm以上」
  • 連続作業時間:「1時間ごとに10〜15分の休止」
  • ディスプレイの上端:「目線と同じかやや下」(「目線より高い位置」は誤り)
  • 照度:ディスプレイ周辺は300〜500ルクス(精密作業基準の300ルクス以上とは別)
  • 法的規制:VDT作業には固有の特殊健康診断義務はなく、ガイドラインによる自主管理

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出典:
・厚生労働省「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」(令和元年7月12日付基発0712第3号)
・事務所衛生基準規則 第5条

最新の試験日程・受験申請・公表試験問題は、公益財団法人 安全衛生技術試験協会(www.exam.or.jp)の公式サイトでご確認ください。

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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