第一種衛生管理者の試験全体については、こちらの記事もご参照ください。
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過重労働・疲労は脳・心臓疾患や精神障害の業務上疾病につながります。事業者は月80時間超の時間外・休日労働者への面接指導(安衛法第66条の8)・ストレスチェック・年次有給休暇の取得促進などの対策が義務付けられています。疲労の生理的メカニズムと職場での予防策が試験に出ます。
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疲労の種類と特徴
| 種類 | 主な原因 | 症状・指標 |
|---|---|---|
| 身体的疲労 | 重筋作業・長時間立ち仕事・繰り返し動作 | 筋肉の痛み・脱力感・乳酸の蓄積(激しい運動後) |
| 精神的疲労 | 高度な集中・判断・責任・単調な作業の繰り返し | 集中力低下・判断力低下・抑うつ気分 |
| 神経感覚的疲労 | 目・耳などの感覚器への長時間負荷(VDT作業等) | 眼精疲労・フリッカー値の低下 |
疲労の生理的指標
- フリッカー値:光の点滅を「点滅」として感知できる最大の周波数(Hz)。精神的疲労が蓄積すると低下する。疲労の客観的指標として使われる。
- 乳酸濃度:激しい運動で酸素不足になると筋肉内で乳酸が産生される。筋肉疲労の原因の一つ。
- 自覚症状の変化:肉体的疲労の初期症状(眠気・だるさ)と精神的疲労の症状(いらいら・集中困難)を区別する。
過重労働への対策(法定)
長時間労働者への面接指導(安衛法第66条の8)
事業者は、時間外・休日労働時間が月80時間を超えた労働者で、申し出た者に対して医師による面接指導を実施しなければなりません。面接指導の結果に基づき、医師から就業上の措置(時間外労働の削減・深夜業の制限等)に関する意見聴取を行い、必要な場合は措置を実施します。
面接指導の対象となる時間外・休日労働の時間数:
一般労働者:月80時間超かつ申し出た者
研究開発業務の労働者:月100時間超の者(申し出なくとも全員対象)
勤務間インターバル制度
終業から次の始業までの休息時間(インターバル)を確保する制度です。法的義務ではなく努力義務ですが、欧州では法定化されている対策であり、日本でも普及が進んでいます。
4つのメンタルヘルスケア
厚生労働省の「労働者の心の健康保持増進のための指針」では、4つのケアによる段階的なメンタルヘルス対策を示しています。
| ケアの種類 | 担い手 | 主な内容 |
|---|---|---|
| セルフケア | 労働者本人 | ストレスへの気づき・対処。自己管理・受診の勧め |
| ラインによるケア | 管理監督者(上司) | 部下の変化への気づき・相談対応・職場環境の改善 |
| 事業場内産業保健スタッフ等によるケア | 産業医・衛生管理者・保健師等 | 相談窓口の設置・ストレスチェック・面接指導 |
| 事業場外資源によるケア | 外部の専門機関・専門家 | EAP(従業員支援プログラム)・精神科・相談機関 |
慢性疲労と過労死
長期にわたる過重労働・慢性的な睡眠不足が続くと、脳・心臓疾患(脳梗塞・心筋梗塞・くも膜下出血等)や精神障害(うつ病等)の業務起因性疾病につながることがあります。過労死等防止対策推進法(平成26年)に基づき、事業主・国・地方公共団体は過労死等の防止に取り組む義務があります。
試験での出題ポイント
- フリッカー値:精神的疲労で「低下」する(増加ではない)
- 面接指導の対象:時間外・休日労働月80時間超かつ申し出た者(研究開発業務は100時間超で全員)
- 4つのメンタルヘルスケア:セルフ・ライン・事業場内スタッフ・事業場外資源の4つ
- 乳酸:「疲労の原因の一つ」だが「疲労の唯一の原因」ではない
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出典:
・労働安全衛生法 第66条の8
・厚生労働省「労働者の心の健康の保持増進のための指針」(平成18年・令和4年改正)
・過労死等防止対策推進法(平成26年)
最新の試験日程・受験申請・公表試験問題は、公益財団法人 安全衛生技術試験協会(www.exam.or.jp)の公式サイトでご確認ください。

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