計画相談支援の月収は、担当件数だけでなく「モニタリングの頻度」によって大きく変わります。担当件数が同じ30件でも、全員を毎月モニタリングする事業所と6か月に1回の事業所では、月の継続サービス利用支援費の算定件数に最大6倍の差が生じます。この記事では、モニタリング頻度別の月収の試算と、頻度を上げすぎたときの注意点をまとめました。
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継続サービス利用支援費は、モニタリングを実施した月にのみ算定できる
計画相談支援の継続サービス利用支援費は、モニタリング(継続サービス利用支援)を実施した月だけ算定できます。モニタリングを実施しなかった月は、継続サービス利用支援費の収入はゼロです。
モニタリングの頻度は「サービス等利用計画」に記載した期間によって決まります。利用者ごとに適切な頻度を設定するため、担当件数が同じでも毎月モニタリングが発生する利用者とそうでない利用者が混在することが多いです。(出典:指定障害福祉サービス等の事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成24年厚生労働省令第28号・e-Gov))
モニタリング頻度の目安は国の通知で示されている
モニタリングの実施頻度については、厚生労働省の「相談支援専門員の業務に関する指針(ガイドライン)」に目安が示されています。
- 新規に計画相談を開始した場合:最初の1〜2か月は毎月が目安
- 状態が安定している利用者:6か月または1年に1回でも可
- 施設入所や長期入院など変化が少ない場合:さらに長い間隔も認められる場合がある
ただし、頻度は利用者の状況・サービス内容の複雑さ・本人や家族の希望に応じて個別に決める必要があります。一律の頻度で機械的に設定することは適切ではありません。また、指定権者(都道府県・市)の指導監査では「計画に記載した頻度どおり実施しているか」が確認されます。
担当件数30件のモニタリング頻度別・月収試算
担当件数30件(全件が取扱件数39件以下の範囲)・その他地域(1単位10.00円)として、モニタリング頻度による月収の違いを試算します。新規受付は月1件固定で計算します。
| モニタリング頻度 | 月のモニタリング件数 | 継続利用支援費(月) | 月収合計(新規1件含む) |
|---|---|---|---|
| 毎月(月1回) | 30件 | 392,400円 | 411,120円 |
| 2か月に1回 | 15件 | 196,200円 | 214,920円 |
| 3か月に1回 | 10件 | 130,800円 | 149,520円 |
| 6か月に1回 | 5件 | 65,400円 | 84,120円 |
計算式:継続サービス利用支援費(Ⅰ) 1,308単位 × 10.00円 × 件数。サービス利用支援費(Ⅰ) 1,572単位 × 10.00円 × 1件 = 15,720円を加算。初回加算300単位 × 10.00円 × 1件 = 3,000円。処遇改善加算は含まない。四捨五入あり。
モニタリングを毎月行う場合と6か月に1回行う場合では、月収に5倍近い差が生じます。担当件数が同じ30件でも、新規が多い段階と安定した段階では月収の水準が大きく異なることがわかります。
担当件数50件のモニタリング頻度別・月収試算
担当件数50件(39件部分は(Ⅰ)・40件以上の部分は(Ⅱ))で試算します。その他地域(1単位10.00円)・新規1件固定で計算します。
| モニタリング頻度 | 月のモニタリング件数 | 継続利用支援費(月) | 月収合計(新規1件含む) |
|---|---|---|---|
| 毎月(月1回) | 50件 | 572,760円 | 594,480円 |
| 3か月に1回 | 17件 | 185,040円 | 206,760円 |
| 6か月に1回 | 8〜9件 | 約95,520円 | 約117,240円 |
39件以下は継続(Ⅰ) 1,308単位 × 10.00円、40件以上は継続(Ⅱ) 606単位 × 10.00円で計算。月のモニタリング件数は「担当件数÷頻度月数」の概算。新規受付に対応するサービス利用支援費・初回加算は前表と同じ。処遇改善加算は含まない。
取扱件数が40件を超えると、40件目以降の継続サービス利用支援費は(Ⅱ)(1件606単位)に下がります。そのため、担当件数が増えても1件あたりの単価が落ちる構造になっています。
モニタリング頻度を高くしすぎると、業務量が収入に見合わなくなる
月収を増やすためにモニタリング頻度を高く設定しようとするケースがありますが、いくつかの点で注意が必要です。
①業務量の増加:モニタリングは記録作成・本人および関係機関への連絡・訪問等が伴います。件数が増えれば比例して事務作業も増えます。相談支援専門員1人あたりの適正な担当件数についての目安は35件と基準省令(第3条)で示されていますが、全員を毎月モニタリングする場合は実質的に業務過多になりやすいです。
②過剰なモニタリングは指導監査の対象になりうる:モニタリングの頻度は利用者の状況に応じた適切な設定が求められます。収入を増やす目的だけで毎月実施することは「適正なサービス管理」とはみなされない可能性があります。
③新規受付との優先度:月のモニタリング件数が増えるほど、新規利用者を受け入れる余力は減ります。新規のサービス利用支援費(1,572単位)はモニタリングの継続(1,308単位)よりも高く、かつ初回加算(300単位)も付くため、新規受付の効率は高いです。担当件数を増やす段階ではモニタリング頻度を適切に保ちながら新規を受け入れる余力を確保する計画が重要です。
月収を安定させるにはモニタリング件数の平準化が有効
担当件数が増えてくると、利用者のモニタリング時期が特定の月に偏る場合があります。たとえば4月に新規が多かった場合、4月から6か月後の10月にモニタリングが集中し、その月だけ収入が多くなります。これを避けるために、新規を受け入れる時期をずらしたり、モニタリングのスケジュールを3か月ごと・6か月ごとに分散する工夫が有効です。月収の見通しを立てやすくするためにも、収支シミュレーターで月別のモニタリング件数をあらかじめ確認しておくことを勧めます。
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この記事は、指定障害福祉サービス等の事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成24年厚生労働省令第28号・e-Gov 424M60000100028)および指定障害福祉サービス等に要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第523号・別表第17)の原文を確認して書いています(確認日:2026年11月1日)。作成:fufumumu_design


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