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廃用症候群(生活不活発病)は、長期の臥床や活動低下により筋力・心肺機能・骨密度・精神機能が低下した状態です。訪問入浴介護の利用者に多く見られ、体を動かす機会が少ないほど廃用が進むという悪循環が起きやすい状態です。訪問入浴介護は週1〜2回の全身清潔保持と身体刺激の機会になりますが、廃用が進んだ利用者への入浴は起立性低血圧・骨折リスクに十分な注意が必要です〔⚠️廃用の程度・入浴の可否は主治医・担当ケアマネジャーに確認する〕。
廃用症候群の主な症状と入浴時のリスク
| 廃用の症状 | 入浴時のリスク・注意点 |
|---|---|
| 筋力低下・関節可動域制限 | 移乗時の支持能力が低い。3名での確実なサポートが必要。わずかな力でも骨折(特に大腿骨頸部)のリスクがある |
| 起立性低血圧 | 臥位から座位・立位への体位変換で血圧が急低下しやすい。体位変換はゆっくり行い、変換後に少し待ってから次の動作に移る |
| 骨粗しょう症の進行 | 長期臥床で骨密度が低下している。移乗時の無理な引っ張り・強い圧迫を避ける |
| 皮膚の菲薄化・褥瘡リスク | 皮膚が非常に脆弱になっている。摩擦を避け、褥瘡の早期発見に努める |
| 認知機能の低下・意欲低下 | 入浴を嫌がる場合がある。声かけ・環境整備で安心感を与える。無理な実施は避ける |
廃用が進んだ利用者への入浴介助の工夫
| 場面 | 対応のポイント |
|---|---|
| 移乗 | スライディングシートを使い「ずらす」移乗を基本とする。体の向きを変えるときは頭部・体幹・下肢を同時にサポートする |
| 入浴時間 | 心肺機能の低下に配慮し短時間(10分程度)を基本とする。SpO2・呼吸状態を入浴中も継続して観察する |
| 湯温 | 体温調節機能が低下している。ぬるめ(38〜40℃)を基本とし、熱がりや寒がりの訴えに注意する |
| 入浴後 | 体温が急激に下がらないよう素早くタオルで拭き、着衣する。起立性低血圧に注意しながらゆっくり体位変換する |
皮膚・褥瘡の観察については「訪問入浴介護の褥瘡・皮膚トラブル対応」、高齢者の身体特性全般については「訪問入浴介護の高齢者の身体特性」もご覧ください。研修キットのご利用は訪問入浴介護の法定研修キットからどうぞ。
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出典:厚生労働省「生活機能向上連携加算の留意事項」・日本リハビリテーション医学会の各種ガイドラインに基づく一般的な知見。廃用症候群のある利用者への入浴の可否・方法は必ず主治医・担当看護師の指示のもとで判断してください。当サイトは資格者ではなく、内容の正確性を保証しません。
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