消防設備士 1類の参考書選び。甲1と乙1でどれを使うか

消防設備士 1類の参考書選び。甲1と乙1でどれを使うか 資格

消防設備士 第1類(屋内消火栓・スプリンクラー設備)の参考書は、甲種と乙種で選び方が変わります。甲種は計算問題・製図の解説が充実したテキストが必要で、乙種は法令・構造・鑑別に絞って学べるものが向いています。この記事では、テキスト選びのポイントと確認すべき内容を整理します。具体的な書名・版数・在版状況はAmazon等の書店サイトで最新情報を確認してください。

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▶ 消防設備士 第1類 問題集

テキスト選びで最初に確認すること

第1類のテキストを選ぶ前に、3つのことを確認します。

ひとつ目は、甲種対応か乙種対応かです。第1類のテキストには「甲種・乙種両対応」のものと「乙種専用」のものがあります。甲種を受験する場合は、製図(系統図の作成・計算)の解説が含まれているテキストが必要です。乙種向けのテキストには製図の解説が含まれていないため、甲種には使えません。

ふたつ目は、計算問題の解説の充実度です。第1類の基礎的知識(流体計算)と構造機能整備(水源水量・ポンプ揚程・ヘッド個数の計算)は、他の類にはない特徴です。「式の形だけ」ではなく「解き方のステップ」が例題つきで解説されているかを確認します。

みっつ目は、鑑別の写真・図の量です。実技の鑑別は、機器の写真や図を見て名称・用途を答える問題です。テキストに写真・図が豊富に掲載されているものの方が、机上の勉強で鑑別対策を進めやすくなります。

テキストの種類と選ぶ目安

甲種・乙種両対応の総合テキスト

第1類のテキストとして受験者の間で広く使われているのは、「わかりやすい!」シリーズ(弘文社・工藤政孝 著)です。法令・基礎知識・構造機能整備・鑑別・製図をひとつの本にまとめており、甲種受験者が一冊で全範囲をカバーできます。計算問題の解き方・製図の書き方が例題つきで解説されており、第1類の定番テキストとして位置づけられています。最新版の書名・出版年はAmazonや書店サイトで確認してください。

乙種向けのコンパクトなテキスト

乙種第1類を受験する場合は、乙種に絞ったコンパクトなテキストも選択肢になります。乙種向けのテキストは製図の解説を省いて法令・基礎知識・構造機能整備・鑑別に内容を絞ってあるため、ページ数が少なく取り組みやすい場合があります。ただし、後から甲種も取得したい場合は、甲種対応のテキストに切り替えるか買い足す必要があります。

問題集・過去問題集

テキストと並行して問題集を使うことが効果的です。テキストで内容を確認した後、問題集で繰り返し演習することで、数値や条文の正確な記憶が定着します。消防試験研究センターが過去に発行している試験例題集も、出題傾向を確認する参考資料として有効です。入手方法は消防試験研究センターの各都道府県支部に問い合わせてください(在庫・販売状況はセンターで要確認)。

甲種を受験する場合のテキスト確認ポイント

甲種第1類の試験で乙種と大きく違うのは、「構造機能整備の問題数(25問)」と「実技の製図(2問)」です。テキストを選ぶ際に次の点を確認します。

製図の解説があるかどうかを確認します。系統図の書き方(屋内消火栓系統図・スプリンクラー系統図)、弁・機器の記号、配管の書き方が解説されているテキストを選びます。製図の解説がないテキストは甲種受験には不十分です。

計算問題の手順が例題つきかどうかを確認します。水源水量の計算・ポンプ全揚程の計算・ヘッド設置個数の算定は、式を覚えるだけでなく、数値をどの順番で当てはめるかを練習する必要があります。例題が解説されているかを確認します。

第1類の計算問題の解き方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
→ 甲1の計算問題は3種類。ヘッド個数・水源水量・ポンプ全揚程の解き方

テキストだけでは補いにくい部分

市販のテキストだけでは補いにくい部分が2つあります。

実際の機器の見た目

鑑別試験では実際の機器の写真を見て答えます。テキストの写真・図だけでは見慣れない機器の判断が難しいことがあります。補完の方法としては、消防設備メーカーのWebサイトやカタログ(ニッタン、能美防災、ホーチキ、ヤマトプロテック等)で実際の機器の写真を確認する方法があります。製品ページには機器の名称・型番・仕様が掲載されており、教材として活用できます。

系統図の実物

製図では系統図を書きますが、テキストの図だけでは実際の配管・弁の配置感覚がつかみにくいことがあります。消防設備の施工・点検の業務に就いている方は、現場で実物の系統図を見ることができますが、学習者の多くはテキストの図だけで練習します。テキストの系統図を何度も書き写す練習が、製図対策の基本になります。

勉強の進め方:テキストと問題集の使い方

テキストを1周読んでから問題集に移るよりも、テキストを章ごとに読みながら該当する問題集の問題を解く方法の方が、記憶の定着が早い場合があります。

科目別の取り組み順は次のとおりです。最初に法令(共通・第1類)をテキストと問題集で確認します。次に基礎的知識(流体計算)を例題を解きながら確認します。その後、構造機能整備(最も問題数が多い科目)に時間をかけます。鑑別は写真と名称をセットで確認しながら並行して進めます。製図(甲種のみ)は他の科目の基礎が固まった後、最後に集中して練習します。

勉強の順番や時間配分の詳細は、こちらの記事でまとめています。
→ 第1類の勉強法。計算・鑑別・法令、各科目の優先順位と時間の目安

法令・設置基準の数字はテキストだけでなく原文でも確認する

テキストに記載されている数値は原則として消防法・施行令・施行規則・規格省令を根拠にしています。ただし、法改正によって数値が変わることがあります。重要な数値(設置基準・規格値)は、消防庁のe-Gov法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/)で原文を確認する習慣をつけることをおすすめします。

第1類で覚える主な数字(設置基準・規格値)の一覧は、こちらの記事にまとめています。
→ 消防設備士 1類で覚える数字のまとめ。法令・設置基準・規格を条文つきで

まとめ

消防設備士 第1類の参考書は、甲種受験者は計算・製図の解説が充実したものを選びます。乙種受験者は乙種対応のコンパクトなテキストも選択肢になります。いずれの場合も、テキスト1冊だけでなく問題集と組み合わせて演習量を確保することが合格への近道です。テキストの最新の書名・版数・在版状況は書店サイトで確認してください。

問題をすぐに解いてみたい方はこちらをご利用ください。
▶ 消防設備士 第1類 問題集

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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