消防用設備等の全体像。4区分と消防設備士1〜7類の関係をまとめる

資格

消防設備士の試験勉強を始めると、「消防設備にはどんな種類があるのか」「乙7が担当する漏電火災警報器はどこに位置づけられるのか」という疑問が出てきます。消防用設備等の全体像を把握しておくと、法令科目の理解が深まり、試験でも整理しやすくなります。

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▶ 消防設備士 乙種第7類 問題集

消防用設備等は消防法第17条に基づく4つの区分に分かれる

消防法第17条は、建物の関係者に対して消防用設備等の設置・維持を義務づけています。消防用設備等は大きく次の4区分に整理されます。

区分 主な設備の例
消火設備 消火器、屋内消火栓、スプリンクラー、泡消火設備、ガス系消火設備
警報設備 自動火災報知設備、漏電火災警報器、ガス漏れ火災警報設備、消防機関へ通報する設備
避難設備 誘導灯、誘導標識、避難はしご、緩降機
消防用水・消火活動上必要な施設 防火水槽、連結送水管、非常コンセント設備

漏電火災警報器は「警報設備」に分類されます(消防法施行令第7条第3項第2号)。火を消す設備ではなく、火災につながりうる異常(漏電)を早期に知らせるための設備です。

消防設備士の類別は設備の種類ごとに1〜7類に分かれる

消防設備士の資格は、担当する設備の種類によって1類から7類に区分されています。甲種は工事・整備・点検が可能、乙種は整備・点検のみです(消防法第17条の5)。

類 担当設備 甲種 乙種
1類 屋内消火栓・スプリンクラー・水噴霧消火設備 あり あり
2類 泡消火設備 あり あり
3類 不活性ガス・ハロゲン・粉末消火設備 あり あり
4類 自動火災報知設備・ガス漏れ火災警報設備 あり あり
5類 避難はしご・救助袋・緩降機 あり あり
6類 消火器 なし あり
7類 漏電火災警報器 なし あり

6類と7類には甲種が存在しません。7類の場合、漏電火災警報器の設置工事(電路への接続)は電気工事士の業務領域であるため、消防設備士は整備・点検のみを担当します。

乙7が属する「警報設備」は火災を早期に知らせることが目的

警報設備の中で最もよく知られているのが自動火災報知設備(4類)です。熱や煙を感知器で検知して受信機に信号を送り、建物内の人に警報を発します。

漏電火災警報器(7類)は、自動火災報知設備とは検知対象が異なります。熱や煙ではなく、電路の漏洩電流を変流器(ZCT)で検知します。火災が発生してからではなく、漏電が起きた段階で警報を発するため、電気火災の「予防」に特化した設備です。

設備 類 検知対象 警報の目的
自動火災報知設備 4類 熱・煙・炎 火災の早期発見と避難
漏電火災警報器 7類 漏洩電流(漏電) 電気火災の予防
ガス漏れ火災警報設備 4類 可燃性ガスの濃度 ガス爆発・火災の予防

電気火災の予防に特化しているのが漏電火災警報器の特徴

日本の建物火災の出火原因の中で、電気関係(電気設備・配線・器具等)は上位を占めています。漏電から発生する電気火災は、絶縁劣化・経年劣化・湿気などが原因となるため、目視では発見しにくいという特徴があります。

漏電火災警報器は、この「見えにくい漏電リスク」を200mA以下の感度で検知し、火災になる前に関係者に警報を発します。建物を管理する側にとっては早期発見の手段であり、消防設備士乙7を持つ人にとっては整備・点検の対象設備です。

消防設備の全体像を把握することが法令科目の得点につながる

乙7の法令共通科目(6問)は、消防設備士全般に共通する消防法の基本的な内容が出題されます。消防用設備等の区分・設置義務・消防設備士の業務範囲といったテーマは、全類共通の土台です。

漏電火災警報器が警報設備の一つであること、7類には甲種がなく整備・点検のみであること、電気火災の予防を目的とした設備であることを理解した上で法令を読むと、条文の意味がつながりやすくなります。

試験科目については、乙7の試験科目と出題数の記事で5科目の詳細を整理しています。

消防設備士の全体像と乙7の位置づけまとめ

項目 内容
消防用設備等の区分 消火設備・警報設備・避難設備・消防用水等の4区分(消防法第17条)
漏電火災警報器の区分 警報設備(消防法施行令別表第2)
消防設備士7類 乙種のみ・整備と点検が業務(工事は電気工事士の業務)
乙7の検知対象 電路の漏洩電流(公称作動電流値200mA以下)
4類との違い 4類は熱・煙、乙7は漏電を検知

各類の詳細については、それぞれのガイド記事を参照してください。乙6(消火器)の試験ガイド・4類(自動火災報知設備)の試験ガイドでまとめています。

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この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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