放課後等デイサービスの送迎安全管理、学校ピックアップと引き渡し・研修の進め方。

放課後等デイサービスの送迎安全管理 学校ピックアップと引き渡しの手順 福祉事業の開業と運営





放課後等デイサービスの送迎安全管理、学校ピックアップと引き渡し・研修の進め方。

放課後等デイサービスの送迎安全管理、学校ピックアップと引き渡し・研修の進め方。

放課後等デイサービス(以下、放デイ)の送迎は、下校後に学校から子どもをピックアップする形が多く、児童発達支援の送迎とはリスクのパターンが異なります。学齢期の子どもは自分で乗降できる場合が多い一方で、衝動性が高い・周囲への注意が難しい・急に降りようとするなど、行動予測の難しさがあります。

送迎安全管理は指定通所支援基準の事故発生防止・安全管理の観点から義務的に取り組む分野であり、研修と送迎記録の整備が求められます。

放デイ送迎の特有リスク

場面 リスクのポイント
学校ピックアップ 複数の学校を回る場合、待ち時間・乗り込む車の確認・乗り間違い。在籍生徒情報と当日の引き渡し担当者との確認が必要
乗降時の飛び出し 衝動性の高い子どもが車道側のドアから降りようとする・停車前に立ち上がる。乗降ルールと添乗職員の配置が重要
保護者への引き渡し いつもと異なる人物が迎えに来た場合の確認不足。事前登録なしの人物への引き渡しは安全リスクになる
走行中の車内 シートベルト・チャイルドシートを外そうとする・立ち上がる。添乗職員の配置人数と役割分担が対応の前提になる
緊急時(急変・事故) 走行中に発作・嘔吐・体調急変が起きた場合の停車・対応手順の確認

学校との連携・引き渡しの確認手順

学校からのピックアップでは、学校側の引き渡し担当者と放デイの添乗職員が顔を合わせて人数・体調・当日の様子を確認します。学校側の引き渡し担当が変わることがあるため、放デイ側の車両・職員が学校に認識されていることが重要です。

学校への通達(放デイが迎えに行くこと・担当職員・車両情報)は年度当初に文書で連絡しておきます。年度途中に車両・担当が変わる場合も随時連絡します。

保護者への引き渡しルール

施設からの帰宅時の引き渡しは、事前に登録された引き渡し可能な人物へのみ行います。以下のルールを文書化し、保護者に入所時に説明・同意を取得します。

  • 引き渡し可能な人物の事前登録(氏名・関係・連絡先)
  • いつもと異なる人物が迎えに来た場合は、本人確認と事前連絡の確認を行う
  • DV・親権問題等がある場合は、引き渡し可能な人物の制限について保護者・ソーシャルワーカーと事前に共有し記録に残す
  • 引き渡し記録(誰に・何時に渡したか)を毎回残す

研修で確認する内容

乗降時の安全確認フロー:乗車時の人数確認→シートベルト・チャイルドシート確認→出発という手順と、降車後の車内確認(誰も残っていないか)を実際の車両または施設内で確認します。

引き渡しの確認手順:「知らない人が迎えに来た」「保護者ではない人物が連絡なしに来た」という場面を想定して、対応の手順(本人確認・管理者への報告・保護者への連絡)を練習します。

走行中の急変への対応:走行中に体調急変が起きた場合の安全な停車方法・役割分担(運転者は停車・添乗者は子どもの状態確認・119番判断)を確認します。

記録として残すもの

  • 乗降確認記録(人数・シートベルト確認・体調の異変の有無)
  • 引き渡し記録(引き渡し先の氏名・時刻・確認した職員名)
  • ヒヤリハット記録(乗降時・走行中に気になった場面)
  • 研修の実施記録(実施日・内容・参加職員名・受講確認サイン)

法定研修・訓練のキットを使う

放課後等デイサービス向けの事故発生防止・安全管理テーマの教材・確認テスト・記録様式を収録した研修キットを公開しています。送迎安全管理の研修教材としても活用できます。

▶ 送迎安全管理・事故発生防止の研修教材・確認テスト付き研修キット


出典:指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準・こども家庭庁「放課後等デイサービスガイドライン」(令和6年7月改訂版)・道路交通法。


この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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