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就労定着支援の人員基準は、就労定着支援員と管理者の2職種のみです。通所型の障害福祉サービスと比べると職種が少なく、小規模な体制で開業できます。就労定着支援員は常勤換算1人以上、管理者は常勤1人以上が必要です。
この記事では、就労定着支援員に求められる要件・常勤換算の考え方・他のサービスとの兼務可否を、基準省令(厚生労働省令第171号)の内容をもとに整理します。
就労定着支援員の配置基準は「常勤換算1人以上」です
就労定着支援員の配置基準(基準省令第175条の2第1項第1号)は、常勤換算方法で1人以上です。常勤換算とは、「職員全員の勤務時間の合計÷当該事業所が定めた常勤職員1人あたりの週の勤務時間数」で算出します。
例:常勤職員の1週間の勤務時間が40時間の場合、週40時間勤務の就労定着支援員が1人いれば常勤換算1人を満たします。週20時間勤務の職員が2人いても常勤換算1人を満たします。
就労定着支援員に求められる要件
就労定着支援員は、就労支援に関する知識・経験を有する者である必要があります。具体的には次のいずれかの経験が必要です(解釈通知参照)。
- 就労移行支援事業所・就労継続支援事業所(A型・B型)での職員経験
- 障害者就業・生活支援センターでの支援員経験
- その他、就労支援に関する実務経験(2年以上が目安。詳細は各都道府県の解釈に従う)
資格要件(社会福祉士・精神保健福祉士等)は特に定められていませんが、就労支援・生活支援の実務経験が必要とされる点が特徴です。
他のサービスの職員との兼務は可能です
就労定着支援員は、同じ事業所の他の障害福祉サービスの職員と兼務することができます(基準省令第175条の2第1項ただし書き)。例えば、就労移行支援の職業指導員が就労定着支援員を兼務するケースが多く見られます。
ただし兼務するためには、他のサービスの人員基準を満たしたうえで就労定着支援の常勤換算1人を確保する必要があります。兼務により人件費を抑えやすい点は、既存事業所への追加指定の大きなメリットです。
管理者の配置基準は「常勤1人以上」です
管理者は、常勤の者1人以上の配置が必要です(基準省令第175条の2第1項第2号)。管理者も、他のサービスの管理者との兼務が認められています(支障がない範囲で)。就労移行支援等の管理者が就労定着支援の管理者を兼務することが一般的です。
管理者の要件
管理者には、職員や業務の管理を一元的に行う体制が求められます。資格の規定はありませんが、サービス管理責任者や社会福祉士の有資格者が就くケースが多いです(規定ではなく実態として)。
サービス管理責任者(サビ管)の配置は就労定着支援では不要です
就労移行支援や就労継続支援では、サービス管理責任者(サビ管)の配置が義務づけられています。しかし就労定着支援では、サビ管の配置は必須ではありません(基準省令第175条の2では規定なし)。個別支援計画の作成義務がないことが理由です。
このため、就労定着支援は就労移行支援等と比べると人員基準が少なく、小規模な体制での運営が可能です。
月1回以上の連絡は義務です
人員基準とは別に、就労定着支援には月1回以上の連絡(利用者への訪問または事業所への来所)の義務があります(基準省令第175条の4)。これは就労定着支援員が実施し、記録に残す必要があります。
登録利用者が増えるにつれ、就労定着支援員1人あたりの担当件数が増えます。月1回以上の連絡義務を確実に実施できる担当件数の上限については法令の定めはなく、支援の質や移動時間などを考慮した事業所の体制設計が必要です。
人員配置と収益のバランスを試算する
就労定着支援員の人件費が収入に対してどの程度の比率になるかは、登録利用者数・就労定着率(区分)・地域単価によって変わります。開業初期(区分7)での損益分岐点を確認するには、収支シミュレーターが役立ちます。
就労定着支援の収支を、地域単価・登録利用者数・人件費を入れて試算できます。


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