計画相談支援の虐待防止研修は、年1回以上が義務
計画相談支援(指定特定相談支援)の虐待防止研修は、年1回以上の実施が義務づけられている。研修とあわせて、虐待防止委員会の設置も義務となっている。
根拠は国の解釈通知(障発第1206001号・最終改正 令和7年3月31日)「第三の3の(22)」(他サービスへの共通規定を計画相談支援に準用)。障害者虐待防止法(平成23年法律第79号)とあわせて確認する必要がある。
義務づけられている内容
| 義務の内容 | 頻度・補足 |
|---|---|
| 虐待防止委員会の設置・開催 | 定期的に(概ね年1回以上) |
| 研修の実施 | 年1回以上・新規採用時にも実施 |
| 虐待防止責任者の選任 | 専任でなく兼務可 |
| 相談・報告体制の整備 | 通報窓口・連絡先の明示 |
出典:厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準について」(障発第1206001号・最終改正 令和7年3月31日)第三の3の(22)/障害者虐待防止法
計画相談支援の虐待防止で特有の論点
計画相談支援の相談支援専門員は、利用者の居宅・通所先・入所先に訪問して面談を行う。その立場から虐待を発見し、通報する義務(障害者虐待防止法第16条)を負っている。研修では、発見者・通報者としての役割を中心に扱う必要がある。
他サービス事業所での虐待を発見した場合
モニタリング訪問や担当者会議の場で、利用者が通所・入所しているサービス事業所の職員による虐待を疑う状況に接することがある。障害者虐待防止法では、障害者福祉施設従事者等による虐待を発見した者は、速やかに市町村に通報する義務があると定めている(同法第16条)。この通報義務は相談支援専門員にも当てはまる。
養護者(家族)による虐待
相談支援専門員は利用者の自宅を訪問することが多く、養護者(主に家族)による虐待を発見しやすい立場にある。養護者による虐待は、障害者虐待防止法で別のルート(市町村の相談窓口)への通報が求められる。通報先・手順を研修で確認しておく必要がある。
経済的虐待と意思決定支援
計画相談支援では、利用者の金銭管理・成年後見等に関する相談を受けることがある。経済的虐待(財産の不当な処分・金銭の搾取等)を疑う場合の対応手順と相談窓口(市町村・権利擁護支援センター等)を研修で確認しておく。
研修で確認する内容
年1回以上の研修で確認すべき主な内容は次のとおりだ。
- 虐待の定義と5種類(身体的・性的・心理的・放棄放任・経済的)
- 相談支援専門員としての通報義務と通報先(市町村・都道府県)の確認
- サービス事業所での虐待を発見した場合の対応手順
- 養護者による虐待を疑った場合の対応手順
- 虐待防止責任者・委員会の役割と記録の保存方法
委員会と研修の記録の整備
虐待防止委員会の開催記録・研修の実施記録は2年間保存する。運営指導では次の書類が確認される。
- 虐待防止委員会の開催記録(日時・参加者・議題・決定事項)
- 研修の実施記録(日時・参加者・内容)
- 虐待防止責任者の選任記録
ツールで記録様式と研修資料をまとめて用意する
計画相談支援の法定研修の資料・確認テスト・委員会の議題案・訓練の記録様式がまとまったキットを用意している。

コメント