就労継続支援B型の感染症研修は、年2回以上が義務
就労継続支援B型の感染症研修は、年2回以上の実施が義務づけられている。訓練も同様に年2回以上が必要で、委員会はおおむね3か月に1回以上(年4回以上)の開催が求められる。
根拠は国の解釈通知(障発第1206001号・最終改正 令和7年3月31日)。感染症・食中毒対策の研修・訓練・委員会の回数は同通知「第四の3の(20)」(p.100〜104)に定められている。
感染症対策として義務づけられている内容
| 義務の内容 | 頻度・補足 |
|---|---|
| 指針の整備 | 作成・定期的な見直し |
| 委員会の開催 | おおむね3か月に1回以上(年4回以上) |
| 研修の実施 | 年2回以上・新規採用時には必ず |
| 訓練の実施 | 年2回以上 |
出典:厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準について」(障発第1206001号・最終改正 令和7年3月31日)第四の3の(20) p.100〜104
B型事業所の感染症対策で気をつけること
就労継続支援B型は、複数の利用者が同じ作業スペースで過ごす。生産活動(手作業・軽作業・農作業など)の性質上、距離が近くなる場面や、食事をともにする場面がある。高齢の利用者や、免疫機能が低下しやすい障害のある利用者が多い事業所では、感染が広がったときの重症化リスクを意識した対策が特に重要になる。
作業場所の換気と手指衛生
手作業では手指が作業物や器具に頻繁に触れる。作業前後の手洗い・手指消毒を習慣として組み込むことが基本となる。閉鎖的な作業場は換気が不十分になりやすく、定期的な窓開けや換気扇の活用が有効だ。
農作業・食品加工の場合
農作業や食品加工が主な活動の事業所では、土壌や食材を扱うため感染症・食中毒の両方のリスクがある。農作業後の手洗いのタイミング・食品の保存温度管理など、作業内容に合わせた研修内容を設計する必要がある。
発熱・体調不良時の出欠基準
利用者が発熱や体調不良を申告しやすい雰囲気を作ることが重要だ。「来れば工賃が出る」という事業所の仕組みが、体調不良でも通所しようとする動機になりうる。体調不良時の出欠の考え方を事前に利用者・家族と共有しておくことが、集団感染の防止につながる。
研修で扱う内容の例
- 感染症・食中毒の種類と感染経路(飛沫・接触・経口)
- 手洗いの手順(6ステップ法)と手指消毒の方法
- マスクの正しい着用と廃棄方法
- 作業場所の換気・清掃・消毒の方法
- 発熱・嘔吐・下痢等の症状が出たときの対応手順
- 感染者が出たときの連絡・報告の流れ
訓練の進め方
感染症対策の訓練は、実際の感染発生を想定したシミュレーションが基本となる。以下のような訓練が実践的だ。
- 「利用者Aがノロウイルス感染と診断された」という想定で、当日の対応手順を確認する
- 嘔吐物の処理方法(ガウン・マスク・手袋の着用、次亜塩素酸ナトリウムでの消毒)を実際に体験する
- 保健所・家族への連絡タイミングと内容を確認する
記録の整備と保存期間
研修・訓練・委員会の記録は2年間保存する。運営指導では次の書類が確認される。
- 研修の実施記録(日時・参加者・内容・担当者のサイン)
- 訓練の実施記録(日時・参加者・想定シナリオ・実施内容)
- 感染対策委員会の記録(開催日・出席者・議題・決定事項)
- 指針の文書
ツールで記録様式と研修資料をまとめて用意する
就労継続支援B型の感染症研修の資料・確認テスト・訓練の記録様式がまとまったキットを用意している。


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