消防設備士 5類 覚える数字まとめ。法令・構造・整備の頻出数値。




消防設備士第5類(乙5・甲5)の試験で出る数字は「設置基準の収容人員」「点検の周期・報告の期間」「各器具の設置・構造に関する数値」の3つに分けて整理すると覚えやすいです。

この記事では、条文の原文に基づく数値と型式試験基準(消防庁長官が定める基準)に基づく数値を区別しながら、頻出の数字をまとめます。

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設置基準の収容人員。施行令第25条の表から出る数字

避難器具を設置しなければならない収容人員の基準は、防火対象物の用途によって異なります。施行令第25条の表から、主な用途と基準人数を整理します。

防火対象物の用途(別表第1) 設置対象となる階 収容人員の基準
(六)項(福祉施設・病院・保育所等) 2階以上の階または地階 20人以上(下階に特定用途があれば10人以上)
(五)項(旅館・ホテル等) 2階以上の階または地階 30人以上(下階に特定用途があれば10人以上)
(一)(二)(三)(四)項等(劇場・百貨店・飲食店等) 3階以上の階または地階 50人以上(3階以上の無窓階・地階は30人以上)
(十二)(十五)項(工場・事務所等) 3階以上の階または地階 100人以上(3階以上の無窓階・地階は100人以上)

出典:消防法施行令第25条第1項各号(e-Gov法令検索・消防法施行令)

設置対象から外れる階は「避難階」と「11階以上の階」です(施行令第25条第1項括弧書き)。

点検の周期と報告の期間。法令共通の数字

避難器具を含む消防用設備等の点検・報告は、消防法第17条の3の3で定められています。

種別 周期・期間 対象
機器点検 6ヶ月に1回以上 外観・機能の確認
総合点検 1年に1回以上 作動させる点検(実際に使える状態か)
点検結果の報告 特定防火対象物:1年に1回
非特定防火対象物:3年に1回
消防長または消防署長へ

出典:消防法第17条の3の3・消防法施行規則第31条の6(e-Gov法令検索)

点検は「6ヶ月」と「1年」、報告は「1年」と「3年」の2つの数字の組み合わせです。

設置届・着工届の期限。法令共通の数字

届出の種類 期限 届け先
設置届(工事完了後) 工事完了から4日以内 消防長または消防署長
着工届(工事着工前) 工事着工の10日前まで 消防長または消防署長(甲種のみ)

出典:消防法第17条の3の2(着工届)・消防法施行令第35条(設置届)(e-Gov法令検索)

免状の講習の期限。法令共通の数字

対象 期限
免状取得後、最初の講習 免状交付日以後の最初の4月1日から2年以内
2回目以降の講習 前回の講習日以後の最初の4月1日から5年以内

出典:消防法第17条の10(e-Gov法令検索)

避難はしごに関する数字

施行規則第27条では、固定はしごについて「横さんは防火対象物から10cm以上の距離を保有すること」と規定されています(壁からの距離)。

項目 数値 出典
固定はしごの横さんと壁の距離 10cm以上 消防法施行規則第27条
横桟の間隔 約25cm(おおむね) 消防庁長官が定める基準(型式試験基準)

横桟の間隔(約25cm)は施行規則ではなく型式試験基準(消防庁長官が定める基準)に規定されています。条文に直接書かれていない数値は出典を区別して覚えることが重要です。

緩降機に関する数字

項目 数値 出典
降下速度の目安 概ね毎秒1.5m以下 消防庁長官が定める基準(型式試験基準)
最大使用人数(1本のロープに同時) 1人 使用方法・構造上の制限

取付け金具・支持具の強度に関する数字

項目 数値 出典
取付け金具・支持具の強度 当該器具の最大許容荷重の2倍以上 消防庁長官が定める基準(型式試験基準)

遡及適用が必要な器具と不要な器具

消防法第17条の2の5第1項の括弧書きで「消火器、避難器具その他政令で定めるもの」が遡及適用の対象と明示されています。すでに設置してある建物でも、基準が改正された場合は新基準が適用されます。

分類 代表例
遡及適用される(改正後は既存建物にも適用) 消火器・避難器具
原則として遡及適用されない スプリンクラー設備・自動火災報知設備・屋内消火栓設備等

出典:消防法第17条の2の5第1項(e-Gov法令検索・消防法)

法令類別の出題数と合格基準の計算

法令類別(4問)で合格するには4問×40%=1.6問以上が必要です。切り上げると2問以上正解が必要です。4問のうち2問を落とすと足切りになります。乙5の場合、法令共通6問・法令類別4問で合計10問あります。

科目 問題数(乙5) 40%の基準(問) 最低正解数
法令共通 6問 2.4問 3問
法令類別 4問 1.6問 2問
基礎的知識 5問 2問 2問
構造・機能及び整備 15問 6問 6問
筆記全体 30問 18問(60%) 18問

施行令別表第1の区分と避難器具の設置対象の関係

消防法施行令別表第1は、防火対象物を(一)項から(二十)項に分類しています。避難器具の設置基準(施行令第25条)は、この区分に基づいて収容人員の基準が定められています。試験では別表第1の区分と設置基準の対応を覚えることが求められます。

別表第1の区分 用途の代表例 設置対象となる収容人員(2〜10階の目安)
(一)項甲・乙 劇場・映画館・演芸場 50人以上(3階以上の無窓階・地階は30人以上)
(三)項甲・乙 飲食店・料理店 50人以上
(四)項 百貨店・マーケット・物販店 50人以上
(五)項甲・乙 旅館・ホテル・宿泊所 30人以上(下階に特定用途があれば10人以上)
(六)項甲〜丁 病院・老人ホーム・保育所・幼稚園 20人以上(下階に特定用途があれば10人以上)
(十二)項甲・乙 工場・倉庫 100人以上
(十五)項 事務所等(他のどの用途にも該当しないもの) 100人以上

出典:消防法施行令第25条第1項・別表第1(e-Gov法令検索・消防法施行令)

(六)項(病院・老人ホーム・保育所)は、自力避難が難しい利用者が多いため、収容人員の基準が最も低い20人以上となっています。(十二)項・(十五)項(工場・事務所)は100人以上と基準が高く設定されています。試験では「20・30・50・100」の4つの数字と用途の対応が問われます。

試験で出やすい「紛らわしい数字」の比較

第5類の試験では、似た数字を並べて正誤を問う問題が出ます。次の数字の組み合わせは特に注意が必要です。

紛らわしい数字 内容 出典
「6ヶ月」と「1年」 機器点検は6ヶ月に1回・総合点検は1年に1回 消防法第17条の3の3
「1年」と「3年」 点検結果の報告:特定防火対象物は1年に1回・非特定は3年に1回 消防法第17条の3の3
「2年」と「5年」 消防設備士講習:初回は交付後最初の4月1日から2年以内・2回目以降は5年以内 消防法第17条の10
「10日前」と「4日以内」 着工届は工事着工の10日前まで・設置届は工事完了後4日以内 消防法第17条の3の2・施行令第35条
「20人」「30人」「50人」「100人」 用途別の設置基準の収容人員((六)項・(五)項・(四)項・(十二)項) 消防法施行令第25条
「10cm」と「25cm」 固定はしごの横さんと壁の距離は10cm以上(施行規則第27条)・横さんの間隔は約25cm(型式試験基準) 施行規則第27条・型式試験基準

上記の数字は「6/1/2/5」「10/4」「20/30/50/100」「10/25」のセットで繰り返し出ます。セットで覚えると、問題を見た瞬間にどちらかが間違いとすぐわかります。

条文の数字と型式試験基準の数字を区別する

第5類の試験では、「施行規則(条文)に規定されている数字」と「型式試験基準(消防庁長官が定める基準)に規定されている数字」が混在します。この区別を意識していないと、出典を問う問題で誤答することがあります。

数字 出典 区分
固定はしごの横さんと壁の距離:10cm以上 消防法施行規則第27条 条文(施行規則)
横さんの間隔:約25cm(おおむね) 消防庁長官が定める基準(型式試験基準) 型式試験基準
緩降機の降下速度:概ね毎秒1.5m以下 消防庁長官が定める基準(型式試験基準) 型式試験基準
取付け金具・支持具の強度:最大許容荷重の2倍以上 消防庁長官が定める基準(型式試験基準) 型式試験基準

型式試験基準の数字は「消防庁長官が定める基準による」と出典を区別して覚えることが重要です。条文に直接書かれていない数値は型式試験基準に規定されていることが多いです。

実技(鑑別)で出る数字の覚え方

鑑別問題では、器具の各部の寸法や条件を写真・図つきで問われることがあります。施行規則第27条の数値と型式試験基準の数値の区別を視覚的に理解しておくと、鑑別でも正解しやすくなります。

鑑別で問われやすい数値 内容 出典
はしごの横さんと壁の距離 10cm以上 消防法施行規則第27条
はしごの横さんの間隔 約25cm(おおむね) 型式試験基準
緩降機のロープの本数 2本1組(1本が降下中に次の1本に装着) 構造的特徴
取付け金具・支持具の強度 最大許容荷重の2倍以上 型式試験基準

鑑別で「施行規則第27条に規定されているのはどれか」という形式の問いが出た場合、「横さんと壁の距離:10cm以上」が典型的な正解例です。横さんの間隔(約25cm)は型式試験基準の内容で、施行規則の内容ではありません。この区別が問われます。

設置届・着工届と点検・報告の数字を整理する

法令共通で出る数字を「届出関係」と「点検・報告関係」に分けて整理します。

分類 内容 数字 出典
着工届 工事着工の何日前までに届け出るか 10日前まで 消防法第17条の3の2
設置届 工事完了後何日以内に届け出るか 4日以内 消防法施行令第35条
機器点検 何ヶ月に1回以上実施するか 6ヶ月に1回以上 消防法第17条の3の3
総合点検 何年に1回以上実施するか 1年に1回以上 消防法第17条の3の3
点検報告(特定防火対象物) 何年に1回報告するか 1年に1回 消防法第17条の3の3
点検報告(非特定防火対象物) 何年に1回報告するか 3年に1回 消防法第17条の3の3
消防設備士講習(初回) 免状交付後、最初の講習の期限 最初の4月1日から2年以内 消防法第17条の10
消防設備士講習(2回目以降) 前回講習後の次の講習の期限 前回後の最初の4月1日から5年以内 消防法第17条の10

「10日前」と「4日以内」は逆に覚えやすいポイントです。着工届(工事の前)は余裕をもって10日前、設置届(完了後の報告)は4日以内と覚えてください。

甲5で追加される基礎的知識(機械)の数字

甲5の基礎的知識は乙5の2倍の10問あります。工学的な数値・公式が出ます。乙5にはない甲5固有の出題として、次のような数値を使った計算問題があります。

テーマ 問われる内容の例
力・荷重・応力 単純計算(荷重÷面積=応力)・安全率の計算(破壊荷重÷許容荷重)
ロープの力学 滑車を使った力の計算・張力の計算
熱膨張 温度変化による長さの変化量(線膨張係数×長さ×温度差)
材料の強度 引張強さ・降伏点・硬さ(ブリネル・ロックウェル・ビッカース)の区別

甲5の基礎的知識は計算問題が含まれますが、公式そのものよりも「どの公式を使うか」「単位の変換」が問われることが多いです。乙5の基礎的知識(5問)の範囲も甲5で出るため、まず乙5範囲を固めてから甲5の追加分(工学計算)を学ぶ順序が効率的です。

数字の暗記に使えるまとめ表

第5類で出る主な数字を一覧にまとめます。試験直前の確認に使ってください。

数字 内容 出典
8種類 施行令第25条の表に規定されている避難器具の種類数 消防法施行令第25条
20人・30人・50人・100人 用途別の設置基準の収容人員((六)項・(五)項・(四)項・(十二)項) 消防法施行令第25条
11階以上・避難階 設置義務のない階 消防法施行令第25条第1項
10cm以上 固定はしごの横さんと壁の距離 消防法施行規則第27条
6ヶ月に1回 機器点検の周期 消防法第17条の3の3
1年に1回 総合点検の周期・特定防火対象物の報告周期 消防法第17条の3の3
3年に1回 非特定防火対象物の点検結果報告周期 消防法第17条の3の3
10日前まで 着工届の提出期限 消防法第17条の3の2
4日以内 設置届の提出期限 消防法施行令第35条
2年以内・5年以内 法定講習の受講期限(初回・2回目以降) 消防法第17条の10

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作成日:2026年11月5日 作成者:fufumumu_design
出典:消防法第17条の2の5・第17条の3の3・第17条の10・消防法施行令第25条・消防法施行規則第27条(e-Gov法令検索)

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業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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