第2類危険物の指定数量計算・混在貯蔵の許容量|乙2試験対策

指定数量は危険物を貯蔵・取り扱う際の基準量で、指定数量以上を扱う場合は市町村長等への届出・許可が必要になります。第2類で指定数量100kgが硫化りん・赤りん・硫黄、500kgが鉄粉・金属粉・マグネシウム、1,000kgが引火性固体です。複数品名を貯蔵する場合は「倍数の合計が1以上で規制対象」という計算ルールが乙2試験の法令科目で頻出です。

第2類危険物の指定数量一覧

品名 指定数量 危険等級
硫化りん 100kg II
赤りん 100kg II
硫黄 100kg II
鉄粉 500kg III
金属粉 500kg III
マグネシウム 500kg III
引火性固体 1,000kg III

出典:消防法施行令別表第一(第二類)。

指定数量の倍数の計算方法

複数の危険物を同一の場所で貯蔵・取り扱う場合、各危険物の「貯蔵量÷指定数量」(倍数)の合計で規制を判断します。

計算式:倍数の合計 = A品名の貯蔵量/A品名の指定数量 + B品名の貯蔵量/B品名の指定数量 + …

  • 倍数の合計が1以上 → 危険物として規制を受ける(届出または許可が必要)
  • 倍数の合計が1未満 → 少量危険物の扱いで規制緩和(市町村条例に従う)

指定数量の計算例

乙2試験でよく出る計算パターンを例題で解説します。

例題1:1品名の場合

問:硫黄(指定数量100kg)を80kg貯蔵する場合、指定数量の倍数はいくらか。

答:80 ÷ 100 = 0.8倍。倍数が1未満のため少量危険物の扱い。

例題2:2品名の混在貯蔵

問:硫黄50kgと鉄粉300kgを同一の場所に貯蔵する場合、指定数量の倍数の合計はいくらか。

答:(50÷100) + (300÷500) = 0.5 + 0.6 = 1.1倍。1以上のため規制対象。

例題3:3品名の混在貯蔵

問:赤りん30kg・金属粉200kg・引火性固体500kgを同一の場所に貯蔵する場合の倍数の合計はいくらか。

答:(30÷100) + (200÷500) + (500÷1000) = 0.3 + 0.4 + 0.5 = 1.2倍。規制対象。

指定数量未満の少量危険物

指定数量未満で倍数の合計も1未満の危険物を「少量危険物」といいます。消防法の許可は不要ですが、市町村の火災予防条例の適用を受けます。

  • 指定数量の1/5以上で指定数量未満:市町村条例による規制。
  • 指定数量の1/5未満:一般家庭等での小量保管として最も規制が緩い。
  • 少量危険物の届出:指定数量の1/5以上を貯蔵・取り扱う場合は市町村に届出が必要な場合がある(条例による)。

製造所等の区分と第2類の取り扱い

指定数量以上の危険物を貯蔵・取り扱う施設は「製造所等」として許可が必要です。第2類危険物を扱う主な施設を整理します。

施設区分 概要 第2類との関係
製造所 危険物を製造する施設 硫黄・金属粉の製造工場等
屋内貯蔵所 屋内で危険物を貯蔵する施設 第2類全般の貯蔵に使用
屋外貯蔵所 屋外で危険物を貯蔵する施設 硫黄のみ貯蔵可能
屋内タンク貯蔵所 屋内のタンクで液状危険物を貯蔵 溶融硫黄等に適用
一般取扱所 危険物を取り扱う施設 金属粉加工工場等

混在貯蔵の禁止組み合わせ

第2類危険物と他の類の危険物を同一の貯蔵所に混在貯蔵することは原則禁止です。ただし例外的に認められる組み合わせがあります(消防法施行規則第38条)。

  • 混在禁止:第1類(酸化性固体)との混在→ 爆発性混合物の危険
  • 混在禁止:第6類(酸化性液体)との混在→ 激しい酸化反応の危険
  • 混在可能な組み合わせの例:第2類と第5類(自己反応性物質)・第2類と第4類は一定条件下で混在が認められる場合がある。

運搬時の混載禁止

危険物の運搬(車両による輸送)では、混載できない組み合わせが規定されています。

第2類危険物 混載禁止の類
第2類全般 第1類(酸化性固体)
第2類全般 第6類(酸化性液体)

乙2試験での指定数量計算の出題パターン

問われる内容 答え
硫黄150kgの倍数 150÷100=1.5倍(規制対象)
鉄粉250kgの倍数 250÷500=0.5倍(少量危険物)
硫黄50kg+鉄粉250kgの合計倍数 0.5+0.5=1.0倍(規制対象)
倍数が1以上になる貯蔵量は 指定数量以上(少量危険物の区別)
屋外貯蔵所に貯蔵できる第2類 硫黄のみ

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この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

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