「わかっているのに、動けない」を、AIと一緒に小さくしてみた話

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「やらなきゃいけないことは、ちゃんとわかっている。なのに、なぜか手が動かない。」

部屋の片付け、確定申告の準備、返信しなきゃいけないメール。頭の中では「やろう」と何度も思っているのに、気づいたら3日経っている。そんな経験、ありませんか。

これは怠けているとか、やる気がないという話ではないことが多いです。多くの場合、つまずいているのは「やる気」ではなく「最初の一歩の大きさ」だという話を、今日は書いてみます。

「片付ける」は、実は一歩ではない

「部屋を片付ける」というタスクを頭に思い浮かべたとき、実際には次のような、たくさんの小さな作業が隠れています。

  • 床に落ちている服を拾う
  • 洗濯する服と、まだ着られる服を仕分ける
  • 机の上の書類を、いる・いらないで分ける
  • ゴミ袋を用意する
  • 掃除機をかける

「片付ける」という言葉は1つですが、中身は5つも10個も工程が重なっています。脳の中でこの工程をすべて一度に処理しようとすると、情報が多すぎて、逆に「何から手をつけていいか分からない」という状態になり、結果として何もできずに固まってしまう。これは特別なことではなく、誰にでも起こり得ることだと言われています。ただ、この固まりやすさが人より強く出る方もいて、そうした状態は「ADHD(注意欠如・多動症)」の特性、あるいは診断基準を完全には満たさない・まだ診断を受けていない「グレーゾーン」と呼ばれることがあります。

診断を受けているかどうかに関わらず、「大きなタスクを目の前にすると動けなくなる」という感覚そのものは、実はとても多くの人が持っているものだと思います。

一般的なToDoアプリが、かえって重荷になることがある

タスク管理アプリを使ったことがある方も多いと思います。ただ、こうしたアプリの多くは「タスクを全部書き出して、順番に消していく」という設計です。これは几帳面に計画を立てられる人にはとても有効ですが、「そもそも書き出す段階でつまずく」「リストが増えるほど見るのがつらくなる」というタイプの人には、逆効果になることがあります。

やることが10個並んだリストを見て、「今日はもう無理だ」と閉じてしまった経験がある方は、少なくないのではないでしょうか。

大切なのは「全部を見せること」ではなく、「今やるべき、たった1つだけを見せること」なのではないか。そう考えて作ったのが、今回ご紹介する「いっぽ」というツールです。

「最初の一歩」だけを、AIに考えてもらう

いっぽの仕組みはとてもシンプルです。

  1. 頭の中にあることを、そのまま1つ書き出す(例:「確定申告の準備」)
  2. AIが、そのタスクの「今すぐできる、具体的で小さな一歩」だけを1つ提案する
  3. それができたら「できた」を押す。次の一歩は、そのあとでまた聞けばいい

「確定申告の準備」であれば、いきなり「書類を全部揃える」ではなく、「まず、去年の確定申告のフォルダを1つ開いてみる」というような、5分もかからない具体的な行動を提案します。抽象的な指示は出さない、という縛りをAIにかけているので、「何をすればいいか分からない」という一番のハードルを飛ばせるようにしています。

それでも手が動かないときのために、「もっと小さく」というボタンも用意しました。提案された一歩さえ大きいと感じたときに、さらに簡単な行動に分解し直せる機能です。ここが、普通のToDoアプリには無い部分だと思っています。

気軽に試せる、簡単なセルフチェックも用意しました

「自分にも当てはまるのかな」と気になった方向けに、6つの質問に答えるだけの簡単なセルフチェックも用意しています。ただし、これは当サイトが独自に作った簡易的なものであり、医学的に検証された診断尺度ではありません。結果がどちらであっても、それは診断ではなく、あくまで気づきのきっかけです。日常生活で困りごとが続く場合は、医療機関へのご相談も選択肢の1つとしてご検討ください。

期限とカレンダーはどうするか

タスクには「今日中」「明日」「今週中」といった、ゆるい期限をつけられるようにしました。一方で、いっぽ自体をカレンダーアプリにはしていません。すでに使い慣れているGoogleカレンダーがある方が多いと思うので、「この一歩をカレンダーにリマインドとして入れる」というボタンを用意し、普段使っているカレンダーに軽く橋を架ける形にしています。新しいカレンダーを覚える必要はありません。

こんな人に向いていると思います

  • やることは分かっているのに、なぜか着手できないことが多い方
  • ToDoリストを作っても、見るだけで疲れてしまう方
  • 「一気に全部やろう」とすると挫折しがちな方

逆に、すでに自分に合ったやり方が確立していて、しっかり計画を立てて進めるのが得意な方には、いっぽのようなツールはあまり必要ないかもしれません。タスク管理に「唯一の正解」はなく、合う・合わないがあるものだと思います。

まとめ

  • 「やることが分かっているのに動けない」のは、意志の弱さではなく、タスクの中身が細分化されずに大きすぎることが原因の場合があります。
  • 大きなタスクを、AIが今すぐできる小さな一歩だけに分解して見せる、というのが「いっぽ」の考え方です。
  • 簡単なセルフチェックも用意していますが、これは診断ではなく、気づきのきっかけを提供するものです。
  • 普段使っているカレンダーとゆるく連携できるので、新しく何かを覚える必要はありません。

▶ いっぽ を使ってみる

あわせて読みたい:大人のADHD・グレーゾーン、よくある疑問にQ&Aで答えます

本アプリは、疾病の診断、治療又は予防を目的とするものではありません。日常のタスク管理をサポートする自己管理ツールです。

この記事を書いた人

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