訪問介護の認知症対応研修、基礎知識と訪問時の注意点。

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訪問介護を利用する高齢者の多くに認知症があります。省令は認知症に関する研修の実施を義務付けており〔⚠️省令の原文で確認してください〕、職員が認知症の基礎知識を持ち、適切な対応ができることが求められます。施設介護と異なり、訪問介護は「利用者の自宅という慣れた環境の中で行われる」という特性があり、認知症の症状の出方や職員の関わり方にも独自の工夫が必要です。

認知症の主な種類と訪問介護との関係

種類 主な特徴 訪問介護での注意点
アルツハイマー型認知症 記憶障害(特に新しいことを覚えられない)が中心。進行とともに見当識障害・判断力の低下が現れる 「ヘルパーが誰か分からない」「来た覚えがない」という反応が起きやすい。毎回の自己紹介と穏やかな声掛けが重要
レビー小体型認知症 幻視(実際にはないものが見える)・パーキンソン症状・認知の変動が特徴 幻視の内容を否定しない対応。転倒リスクが高いため動作時の介助に注意が必要
血管性認知症 脳梗塞・脳出血後に起こりやすい。感情の起伏が大きい・まだら認知症(できることとできないことが混在)が特徴 感情が不安定になりやすい場面を把握し、負担をかけない時間帯・順番でサービスを提供する

認知症の行動・心理症状(BPSD)への対応

認知症の方に見られる興奮・暴言・拒否・徘徊等の行動・心理症状(BPSD)は、本人の不安や不快感が表れたものです。研修では次の対応方法を学びます。

場面 対応のポイント
介助を拒否する 無理に続けず、一度間を置く。何が不安・不快かを探る。声掛けの言葉・順番・タイミングを変えてみる
同じことを何度も聞く 毎回初めて聞かれたように答える。「また聞いた」という態度は本人の不安を増やす
「物を取られた」と言う 否定せず、一緒に探す。事業所への報告と記録を欠かさない
暴言・興奮 距離を取る・声のトーンを落とす・その場から一度離れることも有効。一人で対応せず事業所に報告する

「認知症になっても住み慣れた自宅で」を支える視点

訪問介護は、認知症の方が住み慣れた自宅で生活を続けられるように支援するサービスです。環境が変わると症状が悪化しやすい認知症の方にとって、「いつもの場所でいつものヘルパーが来る」という継続性は大きな安心につながります。担当ヘルパーの変更を最小限にする・記録を引き継ぐ・ケアマネジャーと情報を共有するといった事業所の体制が重要です。

研修全体の体系については「訪問介護の法定研修、何を何回やればいいか。」をご覧ください。研修キットのご利用は訪問介護の法定研修キットからどうぞ。

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出典:「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」(平成11年厚生省令第37号)。認知症の種類・症状の記述は厚生労働省「認知症施策推進大綱」等を参照しています。詳細は必ず原文および都道府県の担当窓口でご確認ください。当サイトは資格者ではなく、内容の正確性を保証しません。

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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