特定化学物質の類別(第1類・第2類・第3類)|物質例・製造許可・健診記録保存期間

第一種衛生管理者の試験全体については、こちらの記事もご参照ください。
▶ 第一種衛生管理者 試験ガイド(概要・合格率・勉強法)

特定化学物質障害予防規則(特化則)では、特定化学物質を毒性・発がん性・取り扱いの危険度などによって第1類・第2類・第3類に分類しています。区分ごとに製造・使用の規制強度が異なり、特に第1類は製造に厚生労働大臣の許可が必要です。試験では各類に属する代表物質と規制内容の違いが出題されます。

問題をすぐに解いてみたい方は、こちらのアプリをご利用ください。
▶ 第一種衛生管理者 過去問アプリ

特定化学物質の3類別

区分 特徴 主な物質例
第1類物質 発がん性が確認されており、製造に大臣の許可が必要な物質(最も厳しい規制) ジクロルベンジジン・アルファナフチルアミン・塩素化ビフェニル(PCB)・オルトトリジン・ジアニシジン・ベリリウム・ベンゾトリクロリド(7物質)
第2類物質 発がん性・慢性障害のリスクがある物質。製造許可は不要だが、措置義務が課される クロム酸等・トリクロロエチレン・テトラクロロエチレン・石綿(アスベスト)・砒素・鉛・二酸化マンガン・コールタール・ホルムアルデヒド等(多数)
第3類物質 大量漏洩などにより急性毒性を発揮する物質 アンモニア・一酸化炭素・塩化水素・硫酸・硝酸・二酸化硫黄・ふっ化水素・フェノール(8物質)

第1類物質:製造に厚生労働大臣の許可が必要

第1類物質は、発がん性が確認されており、製造するには厚生労働大臣の許可が必要です(特化則第3条)。取り扱いについても厳格な管理が求められます。

  • 試験・研究目的での使用は許可なく可能だが、製造(合成)には許可が必要
  • 容器・包装への表示義務あり(特化則第25条)
  • 作業を特定区域内でのみ行い、他から隔離しなければならない

第1類物質は全部で7物質と数が少なく、試験では物質名を列挙できるようにすることが求められます。語呂合わせとして「ジ(ジクロルベンジジン)・ア(アルファナフチルアミン)・塩(塩素化ビフェニル)・オ(オルトトリジン)・ジ(ジアニシジン)・ベ(ベリリウム)・ベン(ベンゾトリクロリド)」とまとめることができます。

第2類物質:措置義務あり・製造許可は不要

第2類物質は第1類と比べて規制は緩やかですが、健康障害防止のための設備・管理・健診が義務付けられています。

  • 特定化学物質作業主任者の選任が必要(第1類・第2類共通)
  • 局所排気装置等の設置義務(対象物質ごとに異なる)
  • 特殊健康診断:6か月以内に1回(鉛・石綿等は特別規則に準拠)
  • 健康診断の記録保存期間:5年間(ただし一部は30年または40年)

石綿(アスベスト)は第2類物質ですが、製造・使用が全面禁止されており(石綿則で管理)、既存建材の除去作業のみが特別な管理のもとで行われます。

第3類物質:急性毒性・漏洩時の対応が中心

第3類物質は「大量に漏洩した場合に急性中毒等が生じるおそれがある物質」です。第1類・第2類のような発がん性は前提としておらず、大量漏洩時の緊急措置と設備整備が規制の中心です。

  • 漏洩時の措置・除害のための設備整備が義務付けられている
  • 特定化学物質作業主任者の選任は不要(第3類は対象外)
  • 健康診断の実施義務は規定されていない(第1類・第2類とは異なる)

健康診断記録の保存期間

特化則が定める健康診断の記録保存期間は原則5年ですが、一部の物質では長期保存が必要です。

物質 保存期間 根拠
石綿(アスベスト) 40年間 石綿則第41条
クロム酸等・砒素・コールタール等(特定対象物質) 30年間 特化則第40条
その他の特定化学物質 5年間 特化則第40条

試験での出題ポイント

  • 第1類物質は「製造に厚生労働大臣の許可が必要」かつ全部で7物質
  • 特定化学物質作業主任者の選任義務は第1類・第2類のみ(第3類は不要)
  • 石綿は第2類物質だが、製造・使用が全面禁止されている(使用禁止なのに試験に出る)
  • 健診記録保存:石綿は40年、クロム酸等は30年、その他は5年
  • 第3類物質(アンモニア・一酸化炭素・塩化水素等)は急性毒性・漏洩対策が主目的

問題をすぐに解いてみたい方は、こちらのアプリをご利用ください。
▶ 第一種衛生管理者 過去問アプリ

出典:
・特定化学物質障害予防規則(特化則)第3条・第25条・第40条
・石綿障害予防規則 第41条
・厚生労働省「特定化学物質障害予防規則の解説」

最新の試験日程・受験申請・公表試験問題は、公益財団法人 安全衛生技術試験協会(www.exam.or.jp)の公式サイトでご確認ください。

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

ご質問はメールで。電話・面談はしていません。

fufumumu_designをフォローする
資格
fufumumu_designをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました