熱中症の分類(I〜III度)・応急処置・予防対策|第一種衛生管理者試験対策

第一種衛生管理者の試験全体については、こちらの記事もご参照ください。
▶ 第一種衛生管理者 試験ガイド(概要・合格率・勉強法)

熱中症は高温環境下での作業や屋外労働で発生し、重症化すると死亡に至る危険な健康障害です。労働安全衛生法上の指針では予防対策とWBGT管理が求められています。試験では「熱中症の分類(I〜III度)」「症状と応急処置」「WBGT基準との関係」が出題されます。

問題をすぐに解いてみたい方は、こちらのアプリをご利用ください。
▶ 第一種衛生管理者 過去問アプリ

熱中症の分類と症状(I〜III度)

熱中症は重症度によってI度からIII度に分類されます。

分類 症状 旧称
I度(軽症) めまい・失神(立ちくらみ)・筋肉痛・筋肉のけいれん・大量発汗 熱けいれん・熱失神
II度(中等症) 頭痛・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感・集中力の低下・判断力の低下(意識は保たれている) 熱疲労
III度(重症) 意識障害・けいれん・手足の運動障害・高体温(40℃以上)・発汗停止 熱射病

熱中症の応急処置

状況 対応
全ての熱中症 涼しい場所への移動・衣服をゆるめる・体を冷却(特に頸部・腋窩・鼠径部の大血管部)
意識がある場合(I・II度) 経口補水(水分+塩分)・スポーツドリンク・生食(0.1〜0.2%食塩水)を飲ませる
意識がない・嘔吐の場合(III度) 直ちに119番→救急搬送。経口補水は誤嚥の危険があるため禁止

熱中症の発生メカニズム

体温調節システムが高温・多湿環境に追いつかなくなると熱中症が発生します。

  • 発汗量の増大 → 水分・電解質の喪失 → 循環血液量の低下
  • 皮膚血流の増大(体温放散) → 内臓への血流低下
  • 体温が40℃を超えると細胞・臓器障害(多臓器不全)が始まる

熱中症の予防対策(WBGT管理・作業管理)

厚生労働省「職場における熱中症予防基本対策要綱」(2021年改正)では以下の対策が求められています。

対策分類 内容
WBGT管理 WBGT計で温湿度を測定・基準値以上になれば作業中止・休憩増加(WBGT基準値:重労働28、中程度労働29、低労働32等)
水分・塩分補給 こまめな水分補給(作業中20〜30分ごとに)・塩分補給(飲み物または食事で)
作業管理 高温環境での作業時間の制限・適切な休憩・クールダウン(冷却ベスト等)
順化(慣れ)期間 新規・久しぶりの作業者は、最初の数日間は短時間作業→徐々に延長(4〜7日で順化)
健康管理 日常的な健康確認・飲酒・睡眠不足・服薬の把握(熱中症リスクを高める)

熱中症発症リスクが高まる要因

  • 高温多湿環境(特にWBGT高値・直射日光)
  • 激しい身体活動(重労働・スポーツ)
  • 脱水状態(前日の飲酒・下痢等)
  • 順化前(作業開始直後の時期)
  • 肥満・高齢・持病(心疾患・糖尿病等)

試験での出題ポイント

  • III度(重症)の特徴:「意識障害」「発汗停止」「高体温40℃以上」
  • 意識がない場合は経口補水を行ってはならない(誤嚥の危険)
  • 熱中症のうち「熱射病」が最重症→直ちに救急搬送
  • 予防の基本:WBGT管理+こまめな水分・塩分補給+順化期間の設定

問題をすぐに解いてみたい方は、こちらのアプリをご利用ください。
▶ 第一種衛生管理者 過去問アプリ

出典:
・厚生労働省「職場における熱中症予防基本対策要綱」(2021年4月改正)
・日本救急医学会 熱中症診療ガイドライン2015

最新の試験日程・受験申請・公表試験問題は、公益財団法人 安全衛生技術試験協会(www.exam.or.jp)の公式サイトでご確認ください。

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

ご質問はメールで。電話・面談はしていません。

fufumumu_designをフォローする
資格
fufumumu_designをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました