第一種衛生管理者が必要な業種一覧。第二種との違いを解説

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衛生管理者の選任義務がある事業場(労働者50人以上)のうち、有害業務を行う業種では第一種衛生管理者でなければ選任できません。第一種が必要な業種は、農林畜水産業・鉱業・建設業・製造業・電気業・ガス業・水道業・熱供給業・運送業・自動車整備業・機械修理業・医療業・清掃業の13業種です(労働安全衛生法施行令第4条)。

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第一種衛生管理者が必要な業種の一覧

労働安全衛生法施行令第4条は、衛生管理者の免許の種類と業種区分を定めています。次の業種では、第一種衛生管理者でなければ衛生管理者として選任できません。

業種 主な事業・職場の例
農林畜水産業 農業・林業・漁業・水産業・畜産業
鉱業 採掘・採石・砂利採取業など
建設業 建築・土木・解体・設備工事業など
製造業(物の加工業を含む) 食品・化学・金属・繊維・印刷・機械製造など
電気業 発電・送電・変電所・電気供給業など
ガス業 都市ガス・LPガス供給業など
水道業 上水道・下水道・工業用水道業など
熱供給業 地域冷暖房・熱供給事業など
運送業 道路貨物・鉄道・航空・海運・倉庫業など
自動車整備業 自動車の整備・修理・板金塗装など
機械修理業 産業機械・電気機器の修理・保守業
医療業 病院・診療所・歯科・老人保健施設など
清掃業 ビルクリーニング・廃棄物処理・清掃業など

出典:労働安全衛生法施行令 第4条(衛生管理者を選任すべき事業の業種の区分)

第二種でも対応できる業種

上記13業種に該当しない業種では、第二種衛生管理者でも衛生管理者として選任できます。主な例は次のとおりです。

  • 情報通信業(ソフトウェア開発・IT・通信業など)
  • 金融業・保険業(銀行・証券・保険会社など)
  • 不動産業(不動産売買・管理・仲介など)
  • 卸売業・小売業(百貨店・スーパー・専門店など)
  • 宿泊業・飲食サービス業(ホテル・レストランなど)
  • 教育・学習支援業(学校・学習塾・予備校など)
  • 複合サービス事業(郵便局・農業協同組合など)

業種の判断で迷うケース

同じ会社でも、事業場(工場・本社・営業所)によって業種が異なる場合

一つの企業でも、事業場ごとに行う業務が異なる場合は、各事業場単位で業種を判断します。たとえば、製造工場では第一種が必要でも、同じ会社の本社事務部門(製造を行わない)では取り扱いが異なることがあります。判断に迷う場合は、所轄の労働基準監督署に確認してください。

医療関連業種(調剤薬局・介護施設等)の扱い

「医療業」には病院・診療所だけでなく、介護老人保健施設や療養型施設なども含まれる場合があります。一方、介護保険サービス(訪問介護・デイサービスなど)は「医療業」ではなく「社会保険・社会福祉・介護事業」(厚生労働省の産業分類)に分類されることが多く、その場合は第二種でも対応できます。実際の業種分類は、日本標準産業分類と事業内容から判断します。

建設業の下請けやサブコン

建設業の下請け事業者(専門工事業者)も「建設業」に含まれます。電気工事業・管工事業・塗装業・左官業など、建設工事に関連する事業は建設業の分類に入るため、第一種が必要です。

「有害業務」とは何か。第一種が必要な理由

第一種が必要な業種には、労働安全衛生法が特に保護を要すると定める「有害業務」が存在します。有害業務には次のような種類があります。

  • 化学物質による健康障害リスク:有機溶剤・特定化学物質・鉛・石綿(アスベスト)などの有害物質を取り扱う業務
  • 粉じんによる健康障害リスク:採掘・建設・研磨など粉じんが発生する業務(じん肺の原因)
  • 物理的な有害因子:騒音・振動・放射線・高温・低温・高気圧などの環境下での業務
  • 重機械・設備の取り扱い:クレーン・フォークリフト・機械設備のメンテナンスなど

こうした有害業務に日常的にさらされる環境では、衛生管理者が有害業務特有のリスクを正しく理解している必要があるため、第一種の資格が必要になります。

試験での出題パターン

第一種衛生管理者の試験では、「次の業種のうち、第二種衛生管理者のみを選任できるものはどれか」という形式の問題がよく出ます。製造業・医療業・清掃業・農林業は第一種が必要で、情報通信業・金融業・教育業は第二種でよい、というパターンを正確に覚えることが得点につながります。

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出典:
・労働安全衛生法施行令 第4条
・労働安全衛生規則 第7条

最新の試験日程・受験申請・公表試験問題は、公益財団法人 安全衛生技術試験協会(www.exam.or.jp)の公式サイトでご確認ください。

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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