就労移行支援のサービス管理責任者(サビ管)。員数要件と主な業務を省令から整理する。
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就労移行支援事業所のサービス管理責任者(サビ管)は、利用者60人以下で1人以上(うち1人は常勤)を配置しなければなりません(指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準・省令171号 第175条)。サビ管はサービスの要となる職種であり、個別支援計画の作成・モニタリング・担当者会議の運営等を担います。この記事では、省令171号の条文を基に員数要件と主な業務を整理します。
就労移行支援のサービス管理責任者の員数要件(省令171号第175条)
省令171号第175条第1項第3号は、就労移行支援事業所に置くべきサービス管理責任者の員数を次のように定めています。
| 利用者の数 | サービス管理責任者の員数 |
|---|---|
| 60人以下 | 1人以上 |
| 61人以上 | 1人に、60人を超えて40人またはその端数ごとに1を加えた数以上 |
利用者61〜100人では2人以上、101〜140人では3人以上となります。定員20〜50人程度の一般的な事業所では1人以上の配置で要件を満たします。
また、省令171号第175条第5項は「サービス管理責任者のうち、1人以上は常勤でなければならない」と定めています。複数人配置する場合でも、必ず1人は常勤として配置する必要があります。
「利用者の数」の計算方法
員数を計算する「利用者の数」は前年度の平均値(省令171号第175条第2項)。新規に事業を開始する場合は推定数によります。
新規開業時は「利用定員の数」を推定数として使用するのが一般的です。たとえば定員20人で指定を受けた場合、利用者の数は20人として計算し、サービス管理責任者は1人以上配置します。
サービス管理責任者になるための要件の概要
サービス管理責任者になるための要件は、省令171号に「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの」(告示第544号)と規定されており、大きく「実務経験要件」と「研修要件」の2つから構成されます。
実務経験要件(告示第544号に基づく概要)
一定期間の実務経験が必要です。業務の種類によって必要な年数が異なります。
| 業務の種類 | 必要年数の目安 |
|---|---|
| 相談支援業務(相談支援専門員としての業務等) | 5年以上 |
| 直接支援業務(国家資格等を有する者がその資格に係る業務) | 3年以上 |
| 直接支援業務(国家資格等なし) | 5年以上 |
相談支援業務と直接支援業務は一定の範囲で組み合わせることができます。詳細な要件(対象となる業務・機関の範囲等)は告示第544号(平成18年厚生労働省告示第544号)で定められています。指定権者(都道府県・政令市等)の窓口で確認することをお勧めします。
研修要件(令和元年度改正後のカリキュラム)
令和元年度に研修制度が見直され、次の流れで研修を修了することが必要です。
- 基礎研修(都道府県が実施または指定する機関が実施)の修了
- 基礎研修修了後、一定期間のOJT(実践期間)を経る
- 実践研修の修了
基礎研修を修了した段階で「サービス管理責任者見込み」として業務に就くことができます(実践研修修了前でも、一定条件のもとでサビ管として配置可能)。実践研修の修了によってサービス管理責任者として正式に認定されます。
研修の実施スケジュール・定員・申込方法は都道府県ごとに異なります。事業所を開業する都道府県の研修実施機関に確認してください。
更新研修(5年ごと)
サービス管理責任者の資格は定期的な更新が必要です。5年ごとに更新研修を受講することで、資格を継続できます。
サービス管理責任者の主な業務
サービス管理責任者の主な業務は省令174号第70条で準用する第17条等に定められています。
就労移行支援計画(個別支援計画)の作成
利用者一人ひとりに就労移行支援計画を作成します。作成手順は次のとおりです(省令174号第17条)。
- アセスメント(利用者との面接・課題把握)
- 計画原案の作成
- 担当者会議の開催(利用者・関係者を招集)
- 利用者への説明と文書による同意
- 計画相談支援事業者等への交付
モニタリングと計画の見直し
就労移行支援計画は少なくとも3か月に1回の見直しが義務づけられています(省令174号第70条で第17条第9項の「六月」を「三月」に読み替え)。見直しのたびに利用者の状況を確認し、目標・支援内容を更新します。
退所後の定着支援への関与
就職後6か月以上の定着支援(省令174号第68条)は事業者全体の義務ですが、サビ管はその支援体制の中心となることが多い職種です。
サービス管理責任者欠如の減算
人員基準上必要な員数のサービス管理責任者が配置されていない場合(人員欠如)は、翌々月から人員欠如が解消されるまでの間、全利用者について減算が適用されます。サービス管理責任者が退職した場合は速やかに後任者を確保する必要があります。
サービス管理責任者は研修修了が必要なため、候補者を事前に育成・採用しておくことが運営上のリスク管理として重要です。
多機能型事業所における特例
複数の障害福祉サービスを一体的に行う多機能型事業所では、サービス管理責任者を共有できる特例があります(省令171号第215条)。複数サービスの利用者合計が60人以下であれば、1人のサービス管理責任者で複数サービスをカバーできます。
ただし、多機能型で共有する場合は、各サービスの個別支援計画の作成義務(就労移行支援は3か月に1回の見直し等)は変わりません。
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