第一種衛生管理者の試験全体については、こちらの記事もご参照ください。
▶ 第一種衛生管理者 試験ガイド(概要・合格率・勉強法)
石綿(アスベスト)は、建材・断熱材として広く使用されてきた繊維状の鉱物ですが、吸入することで石綿肺・悪性中皮腫・肺がんを引き起こします。現在は製造・使用が全面禁止されていますが、既存建築物の解体・改修工事での暴露リスクが課題となっています。試験では主に石綿則の健診・記録保存・届出が問われます。
問題をすぐに解いてみたい方は、こちらのアプリをご利用ください。
▶ 第一種衛生管理者 過去問アプリ
石綿による健康障害
| 疾患名 | 特徴 | 潜伏期間 |
|---|---|---|
| 石綿肺 | 石綿繊維の沈着による肺の線維化→じん肺の一種。不可逆性 | 数年〜十数年 |
| 悪性胸膜中皮腫 | 胸膜・腹膜に発生する悪性腫瘍。石綿暴露との因果関係が明確。予後不良 | 20〜40年 |
| 肺がん | 石綿暴露による肺の悪性腫瘍。喫煙との相乗効果が著しい | 20〜40年 |
| 胸膜肥厚斑(プラーク) | 胸膜の石灰化・肥厚。悪性化はしないが石綿暴露の証拠 | 20〜30年 |
石綿障害予防規則(石綿則)の主要事項
石綿作業主任者の選任
石綿等の取り扱いまたは試験・研究のための製造に係る作業(石綿等の封じ込め・囲い込み・解体を含む)には、石綿作業主任者技能講習修了者から選任する必要があります(石綿則第19条)。
特殊健康診断(石綿則第40条)
石綿等の取り扱い・試験・研究業務の労働者に対し、6か月以内に1回定期に健康診断を実施しなければなりません。主な検査項目は次のとおりです。
- 業務の経歴の調査
- 石綿によるせき・たん・息切れ等の自覚症状・他覚症状の有無の調査
- 胸部X線直接撮影(検査の要否を医師が判断)
健康診断記録の保存期間(石綿則第41条)
石綿の健康診断の結果の記録は、40年間保存しなければなりません(他の特定化学物質の記録保存期間5年・クロム酸等30年とは異なる)。
建物解体時の石綿規制(2021年改正)
2021年(令和3年)の法改正で、建物解体・改修時の石綿含有建材に関する規制が強化されました。
- 解体工事前の「石綿事前調査」が義務化(建材の種類・含有量の確認)
- 一定規模以上の解体工事では都道府県知事への報告義務
- 石綿含有建材の除去作業には石綿作業主任者の選任と適切な隔離・養生が必要
試験での出題ポイント
- 石綿健診の記録保存:40年間(試験でよく狙われる数値)
- 悪性胸膜中皮腫:潜伏期間20〜40年→石綿との因果関係が特に明確
- 石綿は現在「製造・使用全面禁止」→既存建材の除去作業のみが許容(特例あり)
- 石綿肺はじん肺法の「じん肺」に該当→じん肺管理区分で管理
問題をすぐに解いてみたい方は、こちらのアプリをご利用ください。
▶ 第一種衛生管理者 過去問アプリ
出典:
・石綿障害予防規則 第19条・第40条・第41条
・大気汚染防止法(石綿含有建材の飛散防止・2021年改正)
・厚生労働省「石綿総合情報ポータルサイト」
最新の試験日程・受験申請・公表試験問題は、公益財団法人 安全衛生技術試験協会(www.exam.or.jp)の公式サイトでご確認ください。

コメント