作業環境測定の管理区分とは|第1・第2・第3管理区分の判断基準と事業者の義務

第一種衛生管理者の試験全体については、こちらの記事もご参照ください。
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作業環境測定の結果は、有害物質の濃度に応じて第1管理区分・第2管理区分・第3管理区分の3段階に区分されます。区分に応じて事業者がとるべき措置が定められており、第3管理区分の場合は直ちに改善が必要です。試験では各管理区分の定義・基準・事業者の義務が出題されます。

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作業環境測定とは

作業環境測定は、有害物質・騒音・放射線等を取り扱う作業場の空気中濃度・物理的環境を定期的に測定し、労働者の健康障害を防止するために実施するものです(安衛法第65条)。有機則・特化則・鉛則・電離則・粉じん則等に基づく測定が代表的です。

管理区分の定義

測定結果は「第1評価値(測定値の上方95%値)」と「第2評価値(測定値の算術平均値)」を管理濃度と比較して、以下の3つの管理区分に分類します(安衛則第842条、作業環境評価基準)。

管理区分 状態 判断基準
第1管理区分 良好(管理の継続が必要) 第1評価値が管理濃度未満
第2管理区分 要注意(改善に努める必要がある) 第1評価値が管理濃度以上、かつ第2評価値が管理濃度未満
第3管理区分 要改善(直ちに改善措置が必要) 第2評価値が管理濃度以上

管理区分別の事業者の義務

第1管理区分の場合

作業環境の管理が適切に行われている状態です。特段の追加措置は不要ですが、引き続き適切な管理を継続します。

第2管理区分の場合

  • 施設・設備・作業工程・作業方法の点検を行う
  • 改善できる事項について速やかに改善措置を講ずる
  • 労働者に有効な呼吸用保護具を使用させる努力義務がある

第3管理区分の場合

  • 直ちに施設・設備・作業工程・作業方法の点検を行う
  • 改善のために必要な措置を講ずる
  • 有効な呼吸用保護具を使用させなければならない(義務)
  • 改善するまでの間、労働者に呼吸用保護具を着用させ、その効果を確認する
  • 産業医等に作業環境測定の結果を報告し、意見を聴く(一部の物質では義務)

作業環境測定の頻度と対象

物質等の種類 測定頻度 根拠規則
有機溶剤 6か月以内に1回 有機則第28条
特定化学物質(第1類・第2類) 6か月以内に1回 特化則第36条
鉛業務 6か月以内に1回(一定作業は1か月以内) 鉛則第52条
粉じん(土石・鉱物性粉じん等) 6か月以内に1回 粉じん則第26条
電離放射線 1か月以内に1回 電離則第54条

作業環境測定士

作業環境測定は、「作業環境測定士」(1種・2種)または「作業環境測定機関」が実施します。デザインサーベイ(サンプリングの設計)と個人サンプリング法については厳格な資格要件があります。

試験での出題ポイント

  • 第3管理区分:「第2評価値が管理濃度以上」→直ちに改善措置が必要
  • 第2管理区分:改善に「努める」(努力義務)→第3とは義務の強さが異なる
  • 有機溶剤・特化則の測定頻度は「6か月以内に1回」(電離放射線は「1か月以内に1回」で異なる)
  • 第1管理区分が「良好」、第3管理区分が「要改善」(数字が大きいほど悪い)

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出典:
・労働安全衛生法 第65条(作業環境測定)
・作業環境評価基準(昭和63年労働省告示第79号)
・有機則第28条・特化則第36条・電離則第54条

最新の試験日程・受験申請・公表試験問題は、公益財団法人 安全衛生技術試験協会(www.exam.or.jp)の公式サイトでご確認ください。

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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