有機溶剤の分類(第1種・第2種・第3種)|毒性の違い・標識の色・作業主任者の職務

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有機溶剤中毒予防規則(有機則)では、有機溶剤を毒性の高い順に第1種・第2種・第3種の3区分に分類しています。試験では「どの区分にどの溶剤が属するか」よりも「区分ごとの規制の違い(換気基準・標識・使用制限)」が問われます。有機溶剤の業務は脂溶性が高いため皮膚・呼吸器から吸収され、中枢神経・肝臓・腎臓への障害が生じます。

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有機溶剤の3区分

区分 毒性の程度 主な物質例
第1種有機溶剤 最も毒性が高い クロロホルム・四塩化炭素・1,2-ジクロロエチレン・1,1,2,2-テトラクロロエタン(四塩化アセチレン)・トリクロロエチレン・二硫化炭素(6物質)
第2種有機溶剤 中程度の毒性 トルエン・キシレン・酢酸エチル・メタノール・スチレン・ノルマルヘキサン・テトラクロロエチレン・イソブチルアルコール等(多数)
第3種有機溶剤 最も毒性が低い(相対的に) ガソリン・石油ベンジン・コールタールナフサ・石油エーテル・石油ナフサ・テレビン油・ミネラルスピリット等

区分別の規制内容の違い

有機則では、屋内作業場(タンク内等も含む)での区分に応じた設備・換気の基準が定められています。

項目 第1種 第2種 第3種
有機則の適用対象 すべて適用 すべて適用 屋内での一定濃度超は適用
局所排気装置の設置義務 原則必須(密閉設備等で代替可) 原則必須(換気設備等で代替可) 換気設備または送気マスクで可
標識の色 赤地に白字 黄地に黒字 青地に白字
有機溶剤作業主任者 選任必要 選任必要 選任必要

有機溶剤の健康障害

有機溶剤は脂溶性が高いため、皮膚から直接吸収されるほか、蒸気を吸入することで体内に入ります。

  • 中枢神経障害:頭痛・めまい・倦怠感・意識障害・酩酊状態(急性)
  • 慢性神経障害:末梢神経障害(しびれ・感覚異常)→ ノルマルヘキサンで多い
  • 肝臓・腎臓障害:四塩化炭素・トリクロロエチレン等による肝機能障害・腎障害
  • 皮膚障害:脱脂性皮膚炎・接触性皮膚炎

有機溶剤作業主任者の職務

有機則第19条の2に基づき、有機溶剤作業主任者の職務は次のとおりです。

  • 作業方法を決定し、労働者を指揮する
  • 局所排気装置・全体換気装置等を1か月ごとに点検する
  • 保護具の使用状況を監視する
  • タンク等の内部における作業の作業方法を決定し、指揮する

試験での出題ポイント

  • 第1種は「クロロホルム・四塩化炭素・1,1,2,2-テトラクロロエタン・トリクロロエチレン・1,2-ジクロロエチレン・二硫化炭素」の6物質(有機則別表第1)
  • ノルマルヘキサン(第2種)→末梢神経障害(手足のしびれ)が典型的障害
  • 標識の色:第1種は赤・第2種は黄・第3種は青(「赤→1種・最危険」で記憶)
  • 局所排気装置の定期自主検査:1年以内に1回(有機則第20条の2)
  • 特殊健康診断:6か月以内に1回(区分を問わず共通)

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出典:
・有機溶剤中毒予防規則(有機則)第1条・第3条・第19条の2・第20条の2
・厚生労働省「有機溶剤中毒予防規則について」

最新の試験日程・受験申請・公表試験問題は、公益財団法人 安全衛生技術試験協会(www.exam.or.jp)の公式サイトでご確認ください。

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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