問題をすぐに解いてみたい方は、こちらのアプリをご利用ください。
▶ クレーン・デリック運転士 過去問アプリ
クレーンの定期自主検査は年1回(年次)と月1回(月次)の2種類が義務付けられています。加えて作業開始前には毎回点検が必要です。検査結果は3年間保存しなければなりません。クレーン等安全規則第34〜38条に規定されており、法令科目の出題頻度が高いテーマです。
出典:クレーン等安全規則第34〜38条
3種類の検査・点検
| 種類 | 頻度 | 根拠条文 | 記録保存 |
|---|---|---|---|
| 定期自主検査(年次) | 1年以内ごとに1回 | クレーン則第34条 | 3年間 |
| 定期自主検査(月次) | 1か月以内ごとに1回 | クレーン則第35条 | 3年間 |
| 作業開始前の点検 | 作業開始前(毎回) | クレーン則第36条 | 規定なし(記録義務なし) |
年次定期自主検査の検査項目
クレーン則第34条に基づき、次の項目を検査します。
- 構造部分(ガーダ・エンドキャリア等)の変形・亀裂の有無
- 走行レール・横行レールの状態
- 電気系統・配線の状態
- 安全装置(巻過防止装置・過負荷防止装置等)の機能
- ワイヤロープ・チェーン・フックの状態
- ブレーキ・クラッチの機能
- シーブ・ドラムの溝の摩耗状態
月次定期自主検査の検査項目
クレーン則第35条に基づき、次の項目を毎月確認します。
- 巻過防止装置の機能
- ブレーキの機能
- クラッチの機能
- コントローラーの機能
月次は年次より検査項目が少なく、主要な作動装置に絞った確認が中心です。
作業開始前の点検
クレーン則第36条では、クレーンを使用する業務の作業開始前に点検することを定めています。主な点検項目は月次と同じ4項目(巻過防止装置・ブレーキ・クラッチ・コントローラーの機能)です。
作業開始前の点検は記録の保存義務がありません(記録を取ることは推奨されますが義務ではない)。
定期自主検査の記録保存期間
年次・月次の定期自主検査の結果は記録して3年間保存しなければなりません(クレーン則第38条)。「保存」は廃棄しないこと・閲覧できる状態にしておくことを意味します。
法令科目での出題ポイント
試験で問われる主な数値をまとめます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 年次定期自主検査の頻度 | 1年以内ごとに1回 |
| 月次定期自主検査の頻度 | 1か月以内ごとに1回 |
| 記録の保存期間 | 3年間 |
| 作業開始前の点検頻度 | 作業開始前(毎回) |
「1年ごと・1か月ごと・3年保存」の3つの数字が試験での主な出題ポイントです。
定期自主検査と性能検査の違い
クレーンには「定期自主検査」のほかに「性能検査」という検査があります。2つの検査は実施者・目的・頻度が異なります。
| 比較項目 | 定期自主検査 | 性能検査 |
|---|---|---|
| 実施者 | 事業者(クレーン所有者)が自ら実施 | 労働安全衛生法登録検査機関が実施 |
| 頻度 | 年1回(年次)・月1回(月次) | 2年以内ごとに1回 |
| 目的 | 日常的な安全確認・整備 | クレーン検査証の更新(有効期間延長) |
| 根拠条文 | クレーン則第34〜38条 | クレーン則第41〜43条 |
| 対象 | 設置されているすべてのクレーン | 検査証交付後・有効期間満了前のクレーン |
定期自主検査は事業者が自主的に実施する「自主点検」、性能検査は外部の検査機関が実施する「公的検査」という位置づけです。
検査で不具合が見つかった場合の対応
定期自主検査でクレーンに異常・不具合が見つかった場合は、使用を中止して補修します(クレーン則第39条)。不具合の程度によって次の対応が必要です。
- 軽微な損傷・摩耗:部品交換・補修後に再検査を行い、使用再開する
- 構造部材の亀裂・変形:専門業者による修理が必要。修理後は性能検査を受ける場合もある
- 安全装置の不作動:修理完了まで使用禁止
法令科目での出題ポイント(追加)
定期自主検査のテーマでは、次の数値の組み合わせ問題が出題されます。
- 年次:1年以内ごとに1回(「毎年1回以上」と同義)
- 月次:1か月以内ごとに1回
- 記録保存:3年間
- 作業開始前の点検:記録保存の義務なし
- 性能検査:2年以内ごとに1回
「定期自主検査の記録を保存しなければならない期間は何年か」という直接的な数値問題のほか、「3年間ではなく2年間」「月次ではなく週次」といった誤った選択肢を見抜く正誤判定問題も出題されます。
定期自主検査の記録の作成方法
定期自主検査の結果を記録する様式に決まった書式はありませんが、検査日・検査者・検査結果・措置内容を記録することが求められます。安全衛生技術試験協会や厚生労働省が参考書式を公表していますが、事業場独自の書式で記録することも可能です。
記録には次の内容を含めることが推奨されます:検査年月日・検査者の氏名・検査箇所・検査結果(異常の有無)・異常があった場合の措置内容。
「使用休止中のクレーン」に関する特例
クレーン等安全規則第34条ただし書きにより、一定期間以上使用を休止したクレーンについては、定期自主検査を行わなくてもよい場合があります。ただし使用を再開する際は、使用開始前に定期自主検査に相当する点検を行います。この点が試験で問われることがあります。
法令科目でのまとめ問題対策
「次の記述のうち、クレーンの定期自主検査について正しいものを選べ」という形式の問題では、次の組み合わせを比較検討します。
- 年次検査と月次検査のどちらかを「週次」「2年ごと」などに置き換えた選択肢→誤り
- 記録保存期間を「1年」「5年」に置き換えた選択肢→誤り(3年が正解)
- 作業開始前点検について「記録の保存が義務」という選択肢→誤り(義務なし)
問題をすぐに解いてみたい方は、こちらのアプリをご利用ください。
▶ クレーン・デリック運転士 過去問アプリ
本記事はクレーン等安全規則(昭和47年労働省令第34号)に基づきます。法令は改正されることがあるため、受験前に最新の法令と安全衛生技術試験協会の公式サイト(https://www.exam.or.jp/)でご確認ください。

コメント