衛生管理者は何人必要か。労働者数別の選任人数と専任義務・届出の手順

第一種衛生管理者の試験全体については、こちらの記事もご参照ください。
▶ 第一種衛生管理者 試験ガイド(概要・合格率・勉強法)

衛生管理者は、労働者が50人以上いる事業場に選任が義務付けられています。必要な人数は労働者数に応じて定められており、200人以下なら1人、201〜500人なら2人、というように増えていきます(労働安全衛生規則第7条)。このページでは選任人数の一覧・専任義務が生じる規模・選任後の届出について解説します。

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衛生管理者の必要人数。労働者数によって変わる

衛生管理者の選任人数は、事業場の常時使用する労働者数によって定められています(労働安全衛生規則第7条第1項)。

常時使用する労働者数 衛生管理者の必要人数
50人以上 200人以下 1人以上
201人以上 500人以下 2人以上
501人以上 1,000人以下 3人以上
1,001人以上 2,000人以下 4人以上
2,001人以上 3,000人以下 5人以上
3,001人以上 6人以上

出典:労働安全衛生規則 第7条第1項第1号

「常時使用する労働者」には、正社員のほかパートタイム・アルバイト・派遣労働者も、常時使用している実態があれば含まれます。在籍しているが現在休職中の者は、通常は「常時使用」の人数に含まれます。

専任義務。常時1,000人以上の事業場では専任衛生管理者が必要

常時1,000人以上の労働者を使用する事業場、または常時500人以上の労働者を使用する事業場で一定の有害業務(坑内労働・多量の高熱物体の取り扱い・鉛・水銀・その他の有害物に関する業務など)に常時30人以上の労働者が従事している場合は、少なくとも1人の衛生管理者を専任にしなければなりません(労働安全衛生規則第7条第1項第2号)。

「専任」とは、衛生管理者の業務だけを担当させることを意味します。他の業務(営業・事務・製造など)と兼務させることができません。

選任義務が生じるタイミング

事業場の労働者数が50人に達したとき(または新たに事業場を設立して50人以上の労働者を雇用したとき)から選任義務が発生します。労働安全衛生法第12条では、事業者は衛生管理者を「遅滞なく」選任することを義務付けており、条件が満たされた後に時間をおかずに選任する必要があります。

選任後の届出義務

衛生管理者を選任したら、選任後遅滞なく、所轄の労働基準監督署に届出を行わなければなりません(労働安全衛生規則第7条第2項)。届出様式は「衛生管理者選任報告」(安衛則別表第4・様式第4号)で、厚生労働省のウェブサイトからダウンロードできます。

届出が必要な記載事項:

  • 事業場の名称・所在地
  • 業種・常時使用する労働者数
  • 選任した衛生管理者の氏名・免許の種類・免許証番号
  • 選任年月日

衛生管理者が不在になった場合の対応

選任している衛生管理者が退職・休職等で不在になった場合、速やかに後任を選任する必要があります。衛生管理者の不在は、労働安全衛生法違反に該当する可能性があります。新しい衛生管理者が見つかるまでの間も、事業者は衛生管理体制の空白を生じさせないよう努める必要があります。

試験の出題でよく問われるポイント

第一種衛生管理者の試験では、選任人数に関して次の内容がよく出題されます。

  • 労働者数(例:「常時1,500人の事業場では何人以上選任が必要か」) → 1,001〜2,000人の区分で4人以上
  • 専任義務の発生条件(1,000人以上または500人以上かつ有害業務30人以上)
  • 選任後の届出義務(「遅滞なく」所轄の労働基準監督署に届出)
  • 「常時使用する労働者」の定義(パートタイム・派遣労働者も含まれるか)

人数の区切り(50・200・500・1,000・2,000・3,000)を正確に覚えることが重要です。「500人超」と「501人以上」の言い回しの違いなど、条文の表現に注意が必要です。

産業医の選任義務との比較

衛生管理者と混同されやすい産業医の選任義務も確認しておきます。

項目 衛生管理者 産業医
選任義務が生じる人数 50人以上 50人以上
専属義務が生じる人数 1,000人以上(または500人以上×有害業務30人以上) 1,000人以上(または有害業務500人以上)
選任できる者の資格 衛生管理者免許(第一種または第二種)・医師免許・歯科医師免許・薬剤師免許など 医師であること(所定の研修等の要件あり)
定期巡視の義務 毎週1回以上 毎月1回以上(条件により2か月に1回)

出典:労働安全衛生規則第7条・第13条

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出典:
・労働安全衛生規則 第7条(衛生管理者の選任)
・労働安全衛生規則 第13条(産業医の選任)
・労働安全衛生法 第12条(衛生管理者)・第13条(産業医)

最新の試験日程・受験申請・公表試験問題は、公益財団法人 安全衛生技術試験協会(www.exam.or.jp)の公式サイトでご確認ください。

この記事を書いた人

業種別のツールを、一人で作っています。開業前の収支シミュレーター、法定研修キット、資格の問題集。どれも、厚生労働省の告示や調査の原文を自分で確かめてから数字を組み込んでいます。使う人が「この数字、合ってるか」と不安になるようなツールは作りたくないので。

上場企業で20年間、営業ひとすじ。電話営業・インサイドセールスから、約70名のチームのマネジメントへ。現場で「根拠のない数字」が判断を狂わせる場面を見続けてきたせいか、ツールを作るときも出典を確かめずにはいられません。

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