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クレーン・デリック運転士(限定なし)の学科試験合格率は68.2%(令和6年度・全国)です。クレーン限定では59.1%です。国家資格の中では難易度は低〜中程度に位置し、過去問中心の学習で対策できます。合格基準は全科目合計60点以上かつ各科目40%以上で、学科40問中24問以上の正解が目安です。
出典:安全衛生技術試験協会「令和6年度の各種免許試験(学科)の合格率一覧表」(2025年5月公表)
令和6年度の合格率は68.2%(限定なし・学科)
安全衛生技術試験協会が公表した令和6年度(令和6年4月〜令和7年3月)の学科試験結果は次のとおりです。
| 区分 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| クレーン・デリック運転士(限定なし) | 893人 | 609人 | 68.2% |
| クレーン・デリック運転士(クレーン限定) | 17,501人 | 10,335人 | 59.1% |
出典:安全衛生技術試験協会「令和6年度の各種免許試験(学科)の合格率一覧表」
限定なしの受験者は893人と少なく、クレーン限定の約17,500人と大きく差があります。受験者の絶対数が少ないため、年度によって合格率が数ポイント上下することがあります。
難易度は国家資格の中で低〜中程度
クレーン・デリック運転士の学科試験合格率は、安全衛生技術試験協会が実施する他の資格と比べると次のように位置づけられます。
| 資格名 | 令和6年度 合格率(学科) |
|---|---|
| クレーン・デリック運転士(限定なし) | 68.2% |
| クレーン・デリック運転士(クレーン限定) | 59.1% |
| 二級ボイラー技士 | 53.8% |
| 一級ボイラー技士 | 43.8% |
| 特級ボイラー技士 | 29.5% |
出典:同上
二級ボイラー技士(53.8%)や第一種衛生管理者(46.3%)と比べると、限定なしの68.2%はやや高めです。試験範囲を絞って対策できること、過去の公表問題と類似傾向の問題が出題されることが、合格率の高さにつながっています。
合格基準は60点以上かつ各科目4問以上
学科試験の合格基準は2つの条件を同時に満たす必要があります。
- 全科目の合計点が60点以上(100点満点)
- 各科目の得点が40%以上
科目ごとの配点と最低合格ライン(40%)は次のとおりです。
| 科目 | 問題数 | 配点(満点) | 最低合格ライン(40%) |
|---|---|---|---|
| クレーン及びデリックに関する知識 | 10問 | 30点 | 12点以上(4問以上) |
| 関係法令 | 10問 | 20点 | 8点以上(4問以上) |
| 原動機及び電気に関する知識 | 10問 | 30点 | 12点以上(4問以上) |
| クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 | 10問 | 20点 | 8点以上(4問以上) |
| 合計 | 40問 | 100点 | 60点以上 |
出典:安全衛生技術試験協会 クレーン・デリック運転士(限定なし)受験案内
苦手科目があっても4問(40%)さえクリアすれば足切りにはなりません。ただし、合計60点を確保するためには、得意科目でしっかりと点数を積み上げる必要があります。
実技試験は合格率のデータが異なる
上記の68.2%は学科試験の合格率です。実技試験については、学科試験合格者または教習修了者のみが受験できるため、母集団が異なります。また、クレーン・デリック運転士の実技試験は各教習機関(クレーンメーカーや関連団体の教習所)で取得できる「技能講習修了」により免除できます。実際に免許を取得する際は、学科に合格した後、教習機関で実技を修了するルートが一般的です。
限定なしとクレーン限定の違い
クレーン・デリック運転士免許は取得する区分によって運転できる機械の範囲が変わります。
| 免許区分 | 運転できる機械 |
|---|---|
| 限定なし | クレーン全種・デリック全種 |
| クレーン限定 | クレーン(デリックは除く) |
| 床上運転式クレーン限定 | 床上から操作する天井クレーン等に限定 |
デリックとは、マストとガイロープで固定した作業機械で、建設現場や港湾での荷役に用いられます。現場ではデリックよりクレーンの方が圧倒的に多く使われており、クレーン限定で十分な場合がほとんどです。限定なしは将来の選択肢の幅を広げる意味合いが強い区分です。
受験者数の差(限定なし893人 vs クレーン限定17,501人)が示すとおり、職場でクレーンだけを使う方はクレーン限定を選ぶのが一般的です。
合格率68.2%を支える試験の特徴
クレーン・デリック運転士の学科試験は、安全衛生技術試験協会が過去の公表問題を公開しています。出題は5択形式で40問(2時間30分)です。
合格率が比較的高い背景として、次の点が挙げられます。
- 過去問と類似の問題が繰り返し出題される
- 試験範囲が明確(4科目・教科書で体系的に学べる)
- 受験資格がなく、事前に業務経験がある方も多い
- 専門書・公表問題集が充実している
ただし、「合格率が高い=無勉強で通る」ではありません。各科目の4割足切りに引っかかると、合計点が高くても不合格になります。力学の計算問題や原動機・電気の分野は暗記だけでは対応できない問題も含まれます。苦手科目を残したまま本番に臨むのは避けましょう。
学科合格後の実技対策
学科試験に合格すると、1年以内に実技試験に合格するか、または実技教習機関でクレーン運転実技教習を修了することで免許の申請が可能です。実技試験の手数料は14,000円(非課税)です。
実技教習は日本クレーン協会の各支部や、クレーンメーカーが運営する教習所などで受講できます。期間や費用は機関によって異なりますので、各機関に直接確認してください。
合格率を上げるための学習の進め方
学科試験の合格率68.2%を確実に手に入れるために、次の流れで学習を進めることをおすすめします。
- 1〜2週間目:テキストで4科目の基礎を確認する
市販のテキスト(例:公論出版「図解テキスト&過去問6回」)で試験範囲全体を把握します。初回は細かい暗記より概要の理解を優先します。 - 3〜4週間目:公表問題(過去問)を解く
安全衛生技術試験協会が公表している過去問を科目ごとに解きます。間違えた問題はテキストに戻って確認します。 - 試験1週間前:苦手科目を集中的に仕上げる
足切り(各科目40%)をクリアできない科目があれば、最後の1週間で集中して対策します。
過去問を繰り返すことが最も効率的な対策です。公表問題は安全衛生技術試験協会の公式サイトで公開されています。アプリを使えばスマートフォンでスキマ時間に演習できます。
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年度別合格率の推移
クレーン・デリック運転士(限定なし)の合格率は年度によって変動します。過去の公表データを参照すると、概ね60〜70%台で推移しています。受験者数が少ないため、単年のデータに引きずられずに複数年の傾向で判断することが重要です。
| 年度 | 受験者数(限定なし) | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和6年度 | 893人 | 609人 | 68.2% |
| 令和5年度 | 約800〜900人(推定) | — | 約60〜70%台 |
出典:安全衛生技術試験協会「各種免許試験(学科)の合格率一覧表」各年度版
クレーン限定は受験者数が17,501人(令和6年度)と多いため、限定なしよりも統計的に安定した合格率が出やすい傾向があります。
合格率の高さを活かした効率的な学習設計
合格率68.2%という数字は、「しっかり準備すればほぼ合格できる」水準です。ただし、無勉強で臨むと足切りに引っかかる可能性があります。以下の学習設計が効率的です。
- 1週目:テキストで全科目の輪郭をつかむ
試験範囲の全体像を把握します。細かい暗記は後回しにし、「何が出るか」を把握することを優先します。 - 2〜3週目:公表問題を3回分解く
安全衛生技術試験協会の公式サイトで公表問題を入手し、時間を計って解きます。1回目は採点だけして傾向を把握し、2回目以降は解説を読みながら理解を深めます。 - 4週目:苦手科目を集中補強する
足切りライン(各科目4問)に届かなかった科目を集中的に補強します。力学の計算が苦手な方は公式を紙に書いて繰り返し確認しましょう。 - 試験前日:公表問題を1回分だけ通しで解く
本番のシミュレーションとして時間配分を確認します。
合格率が高い試験で落ちやすいパターン
合格率68.2%でも不合格になるケースには共通したパターンがあります。
- 特定科目の足切りを甘く見る
「合計60点取れれば大丈夫」と思い込み、苦手科目の最低ラインを無視して本番に臨むパターンです。各科目40%(4問/10問)を必ず確保する意識が必要です。 - 問題文の指示を読み飛ばす
「誤りを選べ」という問題で正しいものを選んでしまうミスです。試験問題は「正しいものはどれか」と「誤りはどれか」が混在しているため、問題文を必ず最後まで読む習慣が重要です。 - 力学と電気の計算を捨てる
計算問題を全て捨てると、その科目で40%を割る可能性が高くなります。計算問題は公式通りに当てはめれば解けるものがほとんどなので、完全に捨てるのは避けましょう。
実技試験合格後の免許申請までの期間
学科試験合格後は1年以内に実技試験に合格するか、実技教習機関の修了証明書を取得する必要があります。免許申請は都道府県労働局長宛てに行います。申請には次の書類が必要です。
- 免許申請書(都道府県労働局で入手)
- 学科試験合格通知書(または科目免除証明書)
- 実技試験合格通知書または技能講習修了証
- 本人確認書類(住民票など)
- 証明写真(縦3cm×横2.4cm、6か月以内撮影)
- 収入印紙(1,500円)
出典:安全衛生技術試験協会 免許申請の案内
申請から免許証が届くまでは通常1〜2か月程度かかります。早めに申請手続きを進めることをおすすめします。
本記事の数値は安全衛生技術試験協会「令和6年度の各種免許試験(学科)の合格率一覧表」(2025年5月公表)に基づきます。試験情報は年度によって変わることがありますので、受験前に安全衛生技術試験協会の公式サイト(https://www.exam.or.jp/)でご確認ください。

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